2017年9月17日 (日)

「やすらぎの郷」 世俗と分別の境界線

 「名匠」 倉本聰が老人たちをテーマにした月-金、週5回で2クール、つまり半年のドラマを作る。  そのことを聞いて最初に私が考えたのは、「老境を生きている自らの遺言をこの世に残そうとしている」、ということだった。 「北の国から」 の最終回で黒板五郎は遺言を書いたが、今度はテレビ界で生きてきた倉本聰、という一脚本家として、ひとりの老人として、未来の世代やテレビ界に対して一言物申そうとしている。 傾向...

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2017年9月 3日 (日)

「植木等とのぼせもん」 第1回 植木等を、昭和を語ることのむずかしさ

 なんとかいう俳優が問題を起こしたために丸々1本ダメになったNHKの土曜ドラマ。 BSでやっていた 「ブシメシ!」 を再編集してこの夏はなんとか切り抜けたが、BSでやってたとき見てたけどこれってかなりヌルい作品で(笑)。 「真田丸」 であの当たり役をかました草刈正雄サンが出るような作品じゃない、と思ってたけど。  まあそれはいいとして、その 「ヌルさ」 が最近のNHK土曜ドラマのひとつのキーワード...

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2017年9月 2日 (土)

「おんな城主 直虎」 第33回 の話の続き…(31回から34回まで…)

 小野但馬政次の死には周到に用意された発端というべきものがあった。  すなわち寿桂尼と直虎の最後の会見であるが、ここでこの先長くない寿桂尼は 「今川をよろしゅう」 と涙ながらにしおらしく直虎に訴えて直虎の同情を喚起しながらも、直虎の 「城主ともなるといろいろ大変で」 みたいな反応を見て 「こいつはブー(信用ならないので氏真、あとで殺してね)」 という遺言をデス・ノートに遺したことだ。 直虎も寿桂尼...

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2017年8月22日 (火)

「おんな城主 直虎」 第33回 小野但馬のコペルニクス的転回(以下続く…?)

 あまり知られていない人物を大河ドラマの主役に据える場合、そのいちばんの弱点である 「資料の少なさ」 をどう克服すべきか。 この大きな課題に対してこれまでの大河の前例を思い返すと、けっして成功してきたとは言えないことが分かるだろう。  「おんな城主 直虎」 の場合、この主人公がそもそも男であったか女であったかの証明さえままならない。 しかし 「おんな」、と決めた以上、直虎=次郎法師=女である、とい...

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2017年8月 6日 (日)

「第49回 思い出のメロディー」 押し出され、遠くなるばかりの 「昭和」

 去年は萩本欽ちゃんと 「とと姉ちゃん」 の高畑充希サンの司会が印象的だった 「思い出のメロディー」。 今回は冒頭から、今年40になるという氷川きよしクンの宣誓みたいな司会で始まった。 ラスト曲前の締めくくりも氷川きよしクンのコメントでもう一度今年40ということが繰り返されたので、振り返ってみると全体的に 「氷川きよしの新たなる出発。司会もやったし」 みたいな番組になっちゃったような気もする(ちな...

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2017年6月 4日 (日)

「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」 50周年周年記念エディション 21世紀のビートルズ 「聴きかた革命」

「はじめに」 際限なく繰り返し発売されるビートルズのクローンたち   「何度、同じものを買わせるのか」。  ビートルズフォロワーにとってこの忸怩たる感情は常についてまわっている。  これはなにも音源コンテンツだけに限ったことではなく、書籍や映像にも及ぶ。 私が最近記事にした 「ビートルズ史」 にしてもそうだ。 ビートルズの書籍で伝記タイプのものだけでも、私が購入したのは活動中だったビートルズの公認...

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2017年4月29日 (土)

「ザ・ビートルズ史 誕生(上)」 ビートルズ研究第一人者による、容赦のない徹底的な歴史本

 ビートルズ研究においては世界中を見回してもトップであろうと思われるマーク・ルイソン。 かつて彼はアビイ・ロードに保管されたビートルズのレコーディングテープのすべてを聴くことを許され、「ビートルズ・レコーディング・セッション」 という究極の記録集を世に出した。  この本が日本で出版されたのは1990年のことだが、私が肌ではっきりと感じるのは、ビートルズ関係の書籍において明らかに 「レコーディング・...

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2017年4月26日 (水)

NHKラジオ深夜便 ペギー葉山さん・船村徹さん出演回再放送を聞いて

 4月25日深夜~26日未明にかけて放送された村上里和アンカーのNHKラジオ深夜便で、最近亡くなられたおふたり、ペギー葉山サンと船村徹サンの深夜便出演のアーカイヴを放送していた。  船村徹サンのほうはおととし2015年7月、五木寛之サンのレギュラーコーナー 「聴き語り昭和の名曲」 にゲスト出演されたときの模様。 奇しくも本日のアンカーである村上里和アナが聞き手だった。  船村サンと五木サンは昭和7...

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2017年4月23日 (日)

2017年春ドラマ②(「小さな巨人」「貴族探偵」「あなたのことはそれほど」)

 TBS日曜21時 「小さな巨人」。  巷で言われるようにテイストが 「半沢直樹」 警察版なのだが、このドラマで半沢のキャラ概念を受け継いでいる主人公、長谷川博己が第1回目ではいったん権力側におもねりそうになるなど、「揺らぎ」 を感じさせるところが面白かった。 ただこれに懲りて、長谷川はもう第2回以降は揺らがないことだろう。 揺らいだら面白いのだが。  ただまあ揺らがんでも、演出が大袈裟なことで、...

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2017年4月16日 (日)

2017年春ドラマ①(「CRISIS」「人は見た目が100パーセント」「ボク、運命の人です。」)

 まずふたつの週帯ドラマであるが、NHK朝ドラ 「ひょっこ」 に関してはまだ第1週目と2週目の途中までの視聴なのでトータルな批評が出来ない状態。 第1週目まで見た感想では、ノスタルジアを重視した作りで特段の野心が見当たらないと感じたが、第2週ではこの盤石な家庭円満の状態から父親が失踪するという予告でそれがちょっと気になっている。 テレ朝の 「やすらぎの郷」 もまだ第1週目までの視聴。 独立した記事...

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2017年4月 2日 (日)

2017年春ドラマ、とりあえず何見るか

 今年の春に私などの世代がいちばん注目するのは、「北の国から」 の倉本聰サンが月-金の連続ドラマを書いた、ということだろう。 「やすらぎの郷」、テレビ朝日のお昼12時30分から20分。 なかでも昔ご夫婦だった石坂浩二サンと浅丘ルリ子サンが共演、というのにはそそられる。 ほかにも八千草薫サン、有馬稲子サン、加賀まりこサンなど、なんじゃソリャというくらいの大物俳優たちが目白押し。 倉本聰サンの作る話だ...

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2017年冬ドラマ、「続」 私の見た範囲で、最終回まで見て

 前々号で、「以下次号」 などと銘打っておきながら結局 「今クール最終回まで見た総括」 みたいになってしまったことをまずお詫びします。 出来ないことは予告するもんじゃない。 反省。  まず前回の記事で言及していた 「A LIFE」 について。  結局のところこのドラマの本質は木村クンと浅野サンの友情だったように感じた。 だから竹内結子サンとの三角関係は主眼ではなく、木村クンがスーパードクターである...

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2017年3月 4日 (土)

ムッシュかまやつさんの訃報を聞いて

はじめに 初出時より少々付け加えました。  ムッシュかまやつサンが亡くなった。  今年52でビートルズファンの私からすると、かまやつサンというのは自分のビートルズファン歴の最初期において、ビートルズを案内してくれた役のひとりだった。  いちばん印象的だったのは、確かTBSで、1977年か8年あたり、ある日曜日の昼下がりに放送されたと記憶しているが、彼らの解散を描いた映画 「レット・イット・ビー」 ...

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2017年2月 5日 (日)

2017年冬ドラマ、私の見た範囲で(「カルテット」「A LIFE」)…以下次号

 ほんとうは前の記事 「スーパーサラリーマン…」 もこの記事に入れようとしたのですが予想以上に長くなってしまったので別記事にしました。  忙しいのでなかなか最新の回まで見たドラマが少ないのですが、とりあえず自分の見た範囲内で感想を書きたいと思います。  まずはリタイア組。 TBS火曜22時 「カルテット」。 「Mother」「それでも、生きていく」 の坂元裕二氏脚本、ということだったけれど、この人...

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2017年2月 4日 (土)

「スーパーサラリーマン佐江内氏」 藤子Fマンガとマニアックギャグとの相性

 この1月から始まったドラマでいちばん面白いと思えるドラマ。  原作が藤子・F・不二雄氏の大人向けマンガなのだが、過去にも藤子F氏の子供向けではないそうしたマンガは幾度かドラマ化されてきたはずだ。 私が見てきたそれらのドラマは、私の見た範囲かつ記憶の限りで申せば 「失敗作」 が多かったように思う。  つまりいくら大人向けのマンガだと言っても、藤子F氏のマンガというのはあまり人生の深刻な問題にまで踏...

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2017年1月15日 (日)

「逃げるは恥だが役に立つ」 ―「ふたり」 を阻む、肥大した 「ひとり」 の壁

 2016年10-12月期のドラマは豊作だった。 なかでも火曜日のTBS 「逃げるは恥だが役に立つ」 の新垣結衣、水曜日の日テレ 「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」 の石原さとみ、木曜日のフジ 「chef~三つ星の給食~」 の天海祐希は、三者三様の 「女優のうまい使い方」 の見本を見せられているようで、ドラマ好きには至福の3日間だったように思う。  内容的に見ると石原さとみと天海祐希の役柄は ...

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2017年1月 8日 (日)

「おんな城主 直虎」 第1回 戦国空想絵巻の危険性孕む幕開け

 大河ドラマが2年連続で戦国時代、というのはここ最近例がないが皆無、というわけではない。 直近では2006年の 「功名が辻」 と2007年の 「風林火山」 は2作とも戦国時代だった。 ただし世代的には1世代ほど 「功名が辻」 のほうがあとの話となろうか。  今回の 「おんな城主 直虎」 も前回の 「真田丸」 より40年ほど前の話となり、主人公の井伊直虎は1582年に亡くなっているので、おそらく関が...

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2017年1月 4日 (水)

「べっぴんさん」 前半まで見て

 子供服・ベビー用品を扱う仕事を立ち上げていくヒロインの姿を描いた、今回のNHK朝ドラ。  前半までを見た全体的な印象をひと言で申し上げると、「地味」。  「あまちゃん」 以降の朝ドラに顕著だったように思える、いろんな仕掛けが盛りだくさんで、見ていてウキウキするような派手さがまったくない。  だいいち、今回の朝ドラは 「見る側を笑わせようとしていない」。 このスタンスの朝ドラを見るのは、私にとって...

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2017年1月 1日 (日)

「紅白歌合戦2016」 タモリとマツコのスタンス

 北島サブちゃんが去り、和田アッコもいなくなり。  「紅白」 が 「紅白」 である必然性というのは、ここ数年ですっかり無くなったように思える。  我が国において、誰もが知っている曲なんてものはなにもないというのがスタンダードなものとなってずいぶんたつが、紅白は昔のように午後9時からやるというスタイルに戻そうとしない。 午後9時からやってた時代のほうが、紅白の人選に漏れた誰もが知ってる曲にあふれてい...

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2016年12月19日 (月)

「真田丸」 最終回まで見て

 三谷幸喜氏による真田幸村の物語は、私がこれまで見てきた幾多の 「真田」 のドラマとは、微妙に一線を画していた。  真田が徳川に盾突き、そして同時に生き延びていくという歴史物語は、徳川が理不尽なワルモノに徹することで、見る者の感情を惹きつけリードしていく類のものだ。  さらにこの物語は、織田信長時代からの描写を確実にこなさないと、主要な登場人物たちの本質が見えてこない。 逆に言えば、その人物のバッ...

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2016年10月10日 (月)

当ブログはしばらく、お休みいたします。

 すでにもう休眠状態に入っている当ブログですが、あらためてここで、しばらくのあいだお休みすることをお伝えします。 コメントを下さる方にはまことに無礼なことですが、なにとぞご了承ください。

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2016年8月28日 (日)

「第48回 思い出のメロディー」 事情が見え隠れする 「はずしかた」

おことわり 初出時より加筆訂正いたしました。  毎年お盆の頃に送り火のように放送しているNHKの 「思い出のメロディー」。 しかし今年はリオ五輪があったためでしょう、2週間ばかり遅れた放送になりました。 私も毎年この番組のレビューを書いている気がするのですが、今年ほどこうした 「五輪で放送がずれた」 みたいな、裏の事情が見え隠れするために 「どこか外している」 ような出来のものを見たのは珍しかった...

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2016年8月 8日 (月)

「真田丸」 第29-31回 秀吉の急激な衰えと死

 このところの 「真田丸」、どうも内容を盛り込み過ぎて結局どれも中途半端なまま進行している、という印象がぬぐえなかったのですが(その内容については前回レビューのコメント欄で飽きるほど言及していますのでそちらを参照されたい)、秀吉が死んだ第31回 「終焉」 は久々に面白かったように思います。  何が面白かったのか、というと、臨終近い秀吉の周りで起こる大河ドラマ恒例の 「いつもの混乱」 のなかに 「出...

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2016年7月25日 (月)

2016夏ドラマ、好き勝手に論じます

 リオ五輪があるこの夏、回数的に短いドラマが多いと聞きます。 回数が少ないから、内容的にも濃いドラマが作れるのではないか、という期待で見始めた夏ドラマでしたが、最初のうちは失望続き。 5分の視聴に耐えられるドラマがなかった。  5分の視聴に耐えられなかったから論じる資格すらないのですが、このジジイは根性が悪いのであえてクサしたいと思う。  最初に始まったのは日テレ土曜21時の 「時をかける少女」 ...

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2016年7月19日 (火)

「真田丸」 第27-28回 秀次切腹の新解釈

 参院選の先週と今週は、豊臣秀次の切腹について、三谷氏の新しい解釈が展開する流れになりました。  従来であれば茶々とのあいだに秀頼(拾)が生まれて秀次が邪魔になった秀吉が秀次一族を根絶やしにした、という通説に従って物語が進行したのですが、三谷氏はそれを根幹から否定した。 秀吉と秀次のあいだに擦れ違いを生じさせ、秀次の疑心暗鬼を最大限に膨らませて秀次を自らを破滅へと誘っていく、「みんなよかれと思って...

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2016年7月12日 (火)

永六輔のいた時代

 永六輔サンが亡くなった。  ラジオ人間である私にとって、永サンは常に 「TBSラジオの人」 といった印象がある。 実際は放送作家から始まって作詞家、作家などひとつのメディアに収まるような人ではなかったのだが。  物心ついたときからいつもラジオがTBSのチューニングのままつけっぱなしだった我が家には(現在も未だにそうなのだが)「遠くへ行きたい」 の尺八のメロディーが流れてくる 「誰かとどこかで」 ...

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2016年7月11日 (月)

「ウルトラマンオーブ」 とウルトラマン誕生50年について思う

 NHKBSプレミアムではこのところ、ビートルズ来日とウルトラマン誕生から50年ということで3時間のスペシャル番組を土曜日に放送しまくっている。 ビートルズのほうは録画予約しといたのに 「放送時間が変更になったため録画できませんでした」 とかワケのわからない言い訳で(「お知らせメール」 とかいうのがあるのだ)録画機が勝手に仕事放棄したためレビューの書きようもない。 8月に再放送するらしいのでそちら...

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2016年7月10日 (日)

「真田丸」 第23-26回 人の世の業

 「このドラマは豊臣をはじめとした権力の崩壊の必然性を解説している」 などと前回までの感想文を眉間にしわ寄せながら書いていたところ、書き終わらぬうちに始まった次の 「瓜売」。  完全なる 「笑わせ」 モードでまた先週との落差が激しい。 おかげで先週までのレビューは完全にボツ(笑)。 このところ三谷脚本は回ごとに舞台設定を縦横に駆使している印象です。  ウダウダしているあいだにもう次回が迫っておるの...

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2016年6月12日 (日)

「真田丸」 第16-22回 三谷脚本の 「引き算」 的手法

 大坂入りした信繁を待っていたのは、アブナイ連中による危うい権力構造でした。 秀吉、茶々、加藤清正、この誰ともお付き合いしたくないようなエキセントリックさで(笑)。 こうした構造で豊臣政権のギクシャク感を表現しようとする三谷脚本のキャラ設定は見事です。  信繁が馬廻り衆(警護役)として秀吉に仕えてしばらくしてから、三谷サンは豊臣秀長に 「みんなあっという間にエラクなり過ぎて、身の丈を超えた地位に溺...

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2016年6月 4日 (土)

「トットてれび」 第2-5回 おそるべき空虚と、希望と(コメント欄で 「最終回まで見て」 の感想も書きました…もしよろしければ一読のほどを)

 前回のコメント欄に少し書いたことをちょびっとエラソーに発表したくなりました(笑)。  この 「トットてれび」 というドラマ、満島ひかりサンのモノマネやテレビ界のうわべの華やかさに騙されてはいけない。  このドラマは、老後に誰もが味わうであろう、「自分の知り合いが次々死んでゆく」 という 「おそるべき空虚」 をはからずも描いている。  考えてもみてください。 森繁サンに渥美サン、沢村貞子サンに三木...

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「ラヴソング」 第4-8回 strength(強さ、ということ)

 「史上最低視聴率の月9」 という有り難くない形容詞が亡霊のように付きまとってくる 「ラヴソング」。 その不評の裏にあるものについて当ブログではこれまでコメント欄でのやり取りも含めて言及してきたつもりです。  ただドラマウォッチャーのはしくれとして感じるのは、「このドラマはそんなに言うほど悪くない」、ということです。 どころか良質のドラマだとさえ思う。 まあ感じ方には個人差がありますので、それを押...

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2016年5月29日 (日)

「真田丸」 番外編 28年前の大河ドラマ 「武田信玄」 と比較する

 はじめにお断りいたします。 この記事、実は5月のアタマから 「真田丸」 のレビューとして書き始めたのですが話がどんどん 「武田信玄」 との比較にシフトしてしまい、結局スランプもあって仕上げるのにかなり時間がかかってしまいました。 まあ一部のかたを除いてあまり期待されていないとは思いますが、結果的にひと月近いブランクが空いてしまいました。 おまけに放送中の 「真田丸」 の内容まで達していないために...

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2016年5月 1日 (日)

「トットてれび」 第1回 おそるべき満島ひかり

おことわり この記事、初出時より若干加筆訂正いたしました。  今回のNHK土曜ドラマは黒柳徹子サンが題材。 いつもの21時台だと裏で黒柳サンが出演していらっしゃる 「世界ふしぎ発見!」 とかぶってしまうためか、20時15分からのスタートです。 黒柳サンはNHKの専属タレント第1号であることからも、黒柳サンへの配慮が十二分になされている印象です。  で、30分番組、という尺の短さ。 45分やるもんだ...

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2016年4月30日 (土)

「ラヴソング」 第2-3回 失うことの痛み

 開始から 「年の差恋愛」 というキーワードがついてまわるこのドラマ。  私も当初、「そういうドラマなら興醒めする」 と考えていたのですが、じっさい3回まで見た限りで言うと、「ハタチくらいの女の子が自分の父親みたいな年の男に恋をする」 という内容ではあるが、それは 「憧れ」 でしかなく、危惧されたような相思相愛水域にはいまだ踏み込んでいないように思えます。  しかしなお、ネットの反応を見ても、この...

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2016年4月24日 (日)

「真田丸」 第14-15回 その死まで付き合うことになる、三成、そして淀

 上杉景勝に付添い、大坂に赴くことになる信繁。 第14回 「大坂」 ではその必然性をこれでもか、とばかり描写したのに対し、第15回 「秀吉」 では信繁がその最期まで付き合うこととなる秀吉と、それを取り巻く人々とのファーストインパクトを強烈に演出しました。  私はこの 「真田丸」 というドラマ、信繁が豊臣に請われて大坂の陣に出陣するまでの長い蟄居期間をどのように描くのか、今から期待と心配をしておるの...

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2016年4月21日 (木)

「OUR HOUSE」、何がそんなに悪いのか

 フジテレビが日曜夜9時からのドラマ枠を復活した第1弾(2弾があるかどうかは疑わしい…)、「OUR HOUSE」。 新聞によりますと4月からの春ドラマで全局最低の4.8%という、見るも無残な視聴率だったそうです。  しかしこれほど、その原因が分かりやすいケースも珍しい。  要するに、現在のフジテレビが、その原因にも気付かないほど機能不全に陥っていることの証左であるともいえる気がするのです(当ブログ...

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2016年4月19日 (火)

「世界一難しい恋」 第1回 「エラソー男」 の生態観察

 大野智クンが一流ホテルのゴーマンなトップを演じるラブコメドラマ。 相手役の 「あさが来た」、ヒロインの波瑠サンの民放復帰第1作、という話題性も加味しています。  「あさが来た」 でその波留サンの下で働いていた亀助さん(三宅弘城サン)が今度は波瑠サンの上司で出てるほか、「まれ」 で主人公の親友を演じていた清水富美加サンが波瑠サンの同僚とか、朝ドラつながりの布陣が目立つ気もします。  まず、名実とも...

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「重版出来(じゅうはんしゅったい)!」 第1回 黒木華の 「腰の重さ」

 黒木華サンが 「真田丸」 で死んでから早くも復活(笑)。 柔道に挫折した、「新人熱血マンガ編集者」 を演じます。  ただ 「新人」 と 「熱血」 には最初ハテナマークがつきました。 黒木華サンは 「新人」 っていうイメージじゃないし、「熱血」 とはいちばん遠いところにいる女優、という感覚なので、就活を何度も失敗するうち、面接のなんたるかを柔道に例えて過剰な元気でポジティヴに達観していく様子は、「...

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2016年4月14日 (木)

「ラヴソング」 第1回 「外周」 つまり見てくれが、かなり悪いドラマ、だが

 今年に入ってから、脚本家とか 「すでに出ている情報」 からドラマを選択するのをやめよう、と思いまして(でも 「刑事モノ」「事件モノ」 は外す…笑)、今回の月9もそれに倣って、主役が福山サンであること以外はほぼプレーンな状態で見たのですが、これがなかなかよくて感動もして泣いたりもしたんですよ。  ネットの評判もさぞやよかろう…と思って見たら、しかしこれが散々で。  第1回視聴率の結果も出たのですが...

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2016年4月 5日 (火)

「真田丸」 第13回 お梅はなぜ死ななければならないのか

 上杉と手を結んだ真田が上田城において徳川の軍勢と対峙する第1次上田合戦。 歴史好きにはこの合戦の勝者は真田で、徳川は大軍を繰り出したのにボロ負け、というのが分かっています。 さらに今回、ドラマのなかで昌幸が仕掛ける軍略チャートを見ていれば、その知識がないものでも、「これは真田の勝ちだな」、というのが即座に分かる流れでした。  あとは真田勢が仕掛ける城内のトラップがどのように機能するのかとか、相手...

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