流星群
今夜 流星群が しし座を通過するらしい
ひとびとは流れ星を見上げ 弔いの祈りをささげるらしい
誰かが死んだらしいのだ
季節はこごえる大気をしたがえて 明け方近くに旅立つという
死んだのは おれのなつかしい昔らしいのだ
それならば
弔ってやらねばならぬ
ゆくべき場所にたどり着くことなく燃えつきた流星に
祈りをささげてやらなければならぬ
おれとおまえが共に生きたある一瞬のために祈ろう
おまえと出会うことのできたほんの一瞬のために祈ろう
おまえはいま この地球にはない元素を身にまとい
おれたちに別れを告げるため
地上に光を降りそそぎながら
天空にかえってゆくのだ
歓声のなか流星が消えてから
おれたちは すべてのものが記憶の奥底に閉じてゆくのを見るだろう
だが
あれは けっしてまぼろしではなかったのだ
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