「8時だョ!全員集合」 腹のよじれた記憶
去年 (2008年) の年末、「8時だョ!全員集合」 の特番をやっていた。 確かこれで2回目である。 今回は、同時に全員集合の後番組だった 「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」 もあわせてやっていた。
おそらくDVDボックスの販促なのだろうが、どうせ内容を宣伝するのなら、志村が加入した、昭和50年あたりのものをやったらどうなのだろう。 個人的には、全員集合が最も面白かったのは、その時期だと思うのだ。 この特番では、「カラスなぜ泣くの」 の時期や、それ以降の、パワーが落ちたころのものをわざわざ選んでやっているような気がする。
却って、「加トちゃんケンちゃん」 のVTRのほうが面白かったりした。 しかもそれが、「面白ビデオコーナー」 だったから何をかいわんやだ。
これでは、ドリフの凄さが全く伝わってこない。
若い世代の人は、この特番を見て、ドリフって大したことなかったんだなと思ったかもしれない。
だが。
そんなことは全くないのだ。
逆に問いかけたい気分になる。
あなたがたは、テレビを見ながら、腹のよじれるほど笑ったことがありますか?と。
私はある。 いや、私たちの世代なら、必ずと言っていいほど、その経験があるのではなかろうか。
腹がよじれる、というのは、冗談ではなく、拷問に近いものがある。
腹が痛くて痛くてたまらなくなるのだ。
冗談抜きで、もうやめてくれぇ~っ、頼むからこれ以上笑わせないでくれぇ~っ、死んじまうぅ~っ、という感じになる。 笑い過ぎで死んだ人はいないだろうが、一度でも腹のよじれた経験がある人なら、もしかしたら死んだ人もいるかも知れないと思うことだろう。 それくらいひどい痛みだ。 一種の暴力である、とさえ言える。
しかも、いったんその状態に陥ると、波状攻撃にあっている感覚で、雪ダルマ式に症状が重くなってゆく。 少なくとも15分くらいは、地獄の苦しみから抜け出せない。
なぜ、あんなにひどく笑い転げることができたのだろう。 当時は、子供だったからなのか? いや、オカンも一緒に笑い転げていたし、そうとは言い切れない。
やはり、お笑いのパワーが凄かったのだ。
私をこの状態にしてくれた罪作りな番組の双璧は、「全員集合」 と 「欽ちゃんのどこまでやるの?」 だった。 ドリフと欽ちゃんだけでなく、いろんなお笑い番組のパワーが、当時は凄かった気がする。
そして、そのパワーが落ちてきたとき、コメディアンが人を笑わせ続けることの難しさも、そこから知った。 当時はちょうど、マンガの世界でも、鴨川つばめという人が 「マカロニほうれん荘」 というムチャクチャ笑わせるギャグ漫画を描いていたのだが、それが急速につまらなくなっていた。 そんな経過も相まって、人を笑わせるのって大変なんだなあと、子供心に学んだのだ。
今、お笑いの巨匠と呼ばれる人たちは、それに比べるとだいぶ息が長い。 それは、ドリフや欽ちゃんのような爆発的なパワーを持たないがゆえであると、私は思う。 ドリフや欽ちゃんは、リミッター限界突破のお笑いと引き換えに、自らの芸人人生も縮めてしまう、という、悪魔のような取引を強いられたのだ。
それにしても、当時はガキだったから耐えきれたが、今あの腹よじれ波状攻撃を受けたら、絶対もたないだろう。 あれは、相当腹筋、使います。
| 固定リンク
「テレビ」カテゴリの記事
- 「恋のから騒ぎ」 7月11日 今週の民謡チャン 第何弾だったっけ?(2009.07.12)
- 「恋のから騒ぎ」 民謡チャン、白虎隊は福島県人の誇りでしょ(2009.07.05)
- 「MR.BRAIN」 最終回 最後の最後まで面白かったです(2009.07.11)
- 「BS熱中夜話」 マイケル・ジャクソン・ナイト後編(2009.07.11)
- 「任侠ヘルパー」 怖いくさなぎクン(2009.07.10)









コメント