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2009年1月12日 (月)

「8時だョ!全員集合」 腹のよじれた記憶

 去年(2008年)の年末、「8時だョ!全員集合」 の特番をやっていた。 確かこれで2回目である。 今回は、同時に全員集合の後番組だった 「加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ」 もあわせてやっていた。

 おそらくDVDボックスの販促なのだろうが、どうせ内容を宣伝するのなら、志村が加入した、昭和50年あたりのものをやったらどうなのだろう。 個人的には、全員集合が最も面白かったのは、その時期だと思うのだ。 この特番では、「カラスなぜ泣くの」 の時期や、それ以降の、パワーが落ちたころのものをわざわざ選んでやっているような気がする。
 却って、「加トちゃんケンちゃん」 のVTRのほうが面白かったりした。 しかもそれが、「面白ビデオコーナー」 だったから何をかいわんやだ。

 これでは、ドリフの凄さが全く伝わってこない。

 若い世代の人は、この特番を見て、ドリフって大したことなかったんだなと思ったかもしれない。
 だが。
 そんなことは全くないのだ。
 逆に問いかけたい気分になる。
 あなたがたは、テレビを見ながら、腹のよじれるほど笑ったことがありますか?と。
 私はある。 いや、私たちの世代なら、必ずと言っていいほど、その経験があるのではなかろうか。

 腹がよじれる、というのは、冗談ではなく、拷問に近いものがある。
 腹が痛くて痛くてたまらなくなるのだ。
 冗談抜きで、もうやめてくれぇ~っ、頼むからこれ以上笑わせないでくれぇ~っ、死んじまうぅ~っ、という感じになる。 笑い過ぎで死んだ人はいないだろうが、一度でも腹のよじれた経験がある人なら、もしかしたら死んだ人もいるかも知れないと思うことだろう。 それくらいひどい痛みだ。 一種の暴力である、とさえ言える。
 しかも、いったんその状態に陥ると、波状攻撃にあっている感覚で、雪ダルマ式に症状が重くなってゆく。 少なくとも15分くらいは、地獄の苦しみから抜け出せない。
 なぜ、あんなにひどく笑い転げることができたのだろう。 当時は、子供だったからなのか? いや、オカンも一緒に笑い転げていたし、そうとは言い切れない。
 やはり、お笑いのパワーが凄かったのだ。

 私をこの状態にしてくれた罪作りな番組の双璧は、「全員集合」 と 「欽ちゃんのどこまでやるの?」 だった。 ドリフと欽ちゃんだけでなく、いろんなお笑い番組のパワーが、当時は凄かった気がする。
 そして、そのパワーが落ちてきたとき、コメディアンが人を笑わせ続けることの難しさも、そこから知った。 当時はちょうど、マンガの世界でも、鴨川つばめという人が 「マカロニほうれん荘」 というムチャクチャ笑わせるギャグ漫画を描いていたのだが、それが急速につまらなくなっていた。 そんな経過も相まって、人を笑わせるのって大変なんだなあと、子供心に学んだのだ。
 今、お笑いの巨匠と呼ばれる人たちは、それに比べるとだいぶ息が長い。 それは、ドリフや欽ちゃんのような爆発的なパワーを持たないがゆえであると、私は思う。 ドリフや欽ちゃんは、リミッター限界突破のお笑いと引き換えに、自らの芸人人生も縮めてしまう、という、悪魔のような取引を強いられたのだ。

 それにしても、当時はガキだったから耐えきれたが、今あの腹よじれ波状攻撃を受けたら、絶対もたないだろう。 あれは、相当腹筋、使います。

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