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2009年3月16日 (月)

「天地人」第11回 いよいよ始まったイイヒト合戦

 「天地人」 のコラムで一番初めに私が危惧した、戦国時代の武将たちをやけにヒューマニズムたっぷりで描く演出、やっぱりこのドラマでも、このパターンから抜け出せないようである。

 要するに、戦国武将たちって、結構残酷なことをやっているのに、NHKの大河ドラマではそれを回避する傾向にある、っていうことだ。
 だが、頭のてっぺんからつま先まで、「私は清廉潔白で人生を送ってきました」、などという人など、あまりいないのと同じように、戦国ブームで人気のある武将たちにも、どこか後ろ暗いところがあるはずなのだ。
 特に、偉くなればなるほど、その度合いが大きくなる。
 これって、大人になればなるほど分かってくる、世間の嫌なところなんだが。

 この残酷面を製作者が臆することなく大河ドラマで再現できるただひとりの人物、と言えば、織田信長をおいてほかにない。 この人のやってきたことを再現しようとすれば、いくら主役であろうと、その残酷面を電波に乗せないわけにいかないのだ。

 だが、織田信長以外では、大河ドラマで主人公が残酷なことや、悪いことをすることなど、まずない。
 やったとしても、やたらと主人公に苦悩させたりするのだ。 そりゃ、本人も悪いことをするときは悩んだであろうが、それは現代の倫理観からすれば相当違うレベルだと、私は考える。

 今回の 「御館の乱」 では、戦をウラであおっている人物として、遠山という人物が出てくる。
 この人のおかげで北村一輝サンも玉山鉄二サンも、妻夫木クンもみーんな悪くない、という効果を生んでいる。
 遠山ひとりのせいで上杉家はシッチャカメッチャカ、という図式だ。
 春日山城を最初に占拠したのが、その遠山の仕業と分かって、先週私が悶々としていた謎がひとつ解けたが、
 …どうだろう。
 遠山ひとりに悪い役回りを押し付けるのは、どうもドラマとして弱いとは言えまいか。
 背後に北条の影が見えるとか、武田の影が見えるとか、もっと大きな陰謀渦巻く後ろ盾があった方が、ドラマとしては面白いと、私などは思うのだが。 どうせ史実的にはよく分かってないんだから、大胆に脚色すれば?なんて。

 玉山鉄二サン演じる景虎が春日山城を攻める動機として、このドラマが重視しているのは、「裏切り」 に対する景虎のトラウマである。
 それはそれで玉山サンがカッコよく見えるからいいのかもしれないが、イケメンが抱える心の傷、なんて、ちょっと出来すぎだ。 …と、ムサいオッサンは考えるのであった(笑)。

 高嶋政伸サンをワンクッションおいて、妻夫木クン演じる兼続の本丸占拠という行動を生臭くない話にする、っていうのもそう。 じっさいのところ、なんだかんだ言っても、本丸には埋蔵金はいっぱいあるし、オイシイ話だったことには違いないでしょ。
 それをですよ、自分のオヤジが言いだしたことを自分がやったことにするなんて、実にカッコいいよなあ、妻夫木クン。
 こうやって何もかも、きれいごとにしていくんだよなー。

 萬田久子サンに 「家督は北村クン」 などとウソを言わせてしまったのもその一環だろう。 だが、そんなにややこしいドラマにしなくたって、「謙信公は後継ぎをどちらにするかきちんと決めてなかった、だから跡目争いが起こった」、でいいじゃないかと思う。
 萬田サンのそのウソを、仙桃院が妻夫木クンと常盤貴子サンにだけ教えとくっつーのも、どうかなあ。 こんなウソを抱えて生きなきゃならんなんて、妻夫木クンの 「義」 はどこにあるんだ?という気がしてくる。 北村一輝サンに向かって、妻夫木クン、堂々と萬田サンのウソを繰り返してたぞ。 「春日山城の主となることが、亡き謙信公のご遺志」 とか。

 でも。

 ここまでさんざっぱら文句を述べてまいりましたが、第10回 「御館の乱」 は、今までの 「天地人」 の中では(というただし書き付きですが)、最高の出来だったのではないでしょうか。 余計な演出が入らなかったから。 やっぱり正攻法で行くしかないでしょう。

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» 上杉影虎 御館の乱 [押さえておくべき萌えニュース速報]
「天地人」第11回 いよいよ始まったイイヒト合戦 でも。 ここまでさんざっぱら文句を述べてまいりましたが、第10回 「御館の乱」 は、今までの 「天地人」 の中では、最高の出来だったのではないでしょうか。 余計な演出も入らなかっし。 やっぱし正攻法で行くしかないでしょう。(続きを読む) 天地人 (11) 御館の乱が始まりました。って、最後に御館の説明があったので、ほっとしましたが、春日山の城を巡る戦いしかしてないのに、「御館の乱」ってタイトルつけるってどうなのよ、ってどきどきしながら見てました... [続きを読む]

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  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
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  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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