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2009年4月10日 (金)

さだまさしサンと百恵チャンのコラボレーション 「秋桜」

 さだまさしサンにエライ入れ込んでいた時期があって。

 もともと暗い曲が好きだった私は、さだサンがグレープ時代のころから、「精霊流し」 や 「無縁坂」 なんかのクラーイ世界に惹かれていた。
 それに拍車がかかったのは、当時大ファンだった百恵チャンが、さだサンのファンだということを知ったときである。 たしか、「雨やどり」 が流行っていた時分だ。 私は一気に、さだまさしフリークと化した。
 私の好みの一部は、当時百恵チャンによって左右されていた。
 友和サンだって、百恵チャンが好きそうだったからファンになったようなもんである。

 その百恵チャンが、さだサンの歌をシングル盤で出すという話を最初に聞いた時は、胸が高鳴った。
 たった2曲しか聴けない、という理由で、シングル盤というものをそれまで敬遠していた私だったが、この 「秋桜」 だけは、さすがに買わざるを得なかった。 百恵チャンのシングルで持っているのは、結果的にこれ一枚きりである。 ファンだファンだと言いながら、たったそれだけかよ!と突っ込まれそうだが。 当時の私のこずかいは、ほとんどビートルズ関連に費やされていたのです。

 ジャケットの写真は、何かにつかまりながらこっちを向いて笑っている百恵チャン。 個人的には、彼女のシングルで好きなジャケット写真の1、2を争う。
 ジャケット裏面歌詞カードはさだサンの直筆。 こういう趣向も、当時初めて見た気がする。 ヘタクソな字だなーと思った。 丸文字の元祖、というか。 B面の 「最后の頁」 もさだサン作で、これも直筆。 ただ、「秋桜」 のほうを目立たせるためか、こちらのほうが少しばかり字が細い。

 コラボレーションは、当時その呼び名はなかったが、その形態自体はすでに目新しいものではなかった。 私の知る限り、日本の歌謡界でのコラボレーションの元祖は、森進一サンの 「襟裳岬」 である。 アイドル系でも、ユーミンが三木聖子チャンに 「まちぶせ」 を書いたり。 って今ウィキを見たけど、この曲オリコン最高位47位だったの? ずいぶんヒットしたような印象があったけど。 でもまあ、「まちぶせ」 に関しては、コラボというよりは単なる楽曲提供、という感覚だが。

 「秋桜」 に話をもどすが、この曲のイントロは、シビレますなぁ。 アコースティックギターのアップストロークとダウンストロークを同時にやったような、ひとりで弾いてもなかなか出せない音で。 いや、私に演奏技術がないだけなのかもしれませんが。 なんとなくスパニッシュ・ギター奏法ふうな感じだし。

 この曲のおける百恵チャンの唱法は、かなりそれまでとは違っている。
 百恵チャンの歌い方は基本的に、高いキイでもファルセット(裏声)をあまり使わない。 だが 「秋桜」 に関しては、そのキイじゃファルセットはないだろう、という低い音でも、ずいぶん積極的にファルセットを使っているのだ。
 いや、女の人の場合、ファルセットっていうのかな? でも、歌い方を裏声主体に変えることで、百恵チャンは、さだサンの世界に顕著な日本的情緒を表現している、と私は考えるのだ。 「表現者としての山口百恵」 を実感したのは、「ささやかな欲望」 が最初だったが、「秋桜」 のそれは、「ささやかな欲望」 のころよりさらなる進化を遂げている。

 曲の題名は、当初 「小春日和」 だったと、さだサンがしゃべっているのを聞いたことがある。 小春日和の縁側に座る 「嫁入り前の娘」 というさだサンのイメージは、百恵チャンの引退前になってあらためて、私に重く大きくのしかかってきたのだった。 この曲を冷静に聴けなかったのは、この時期である。

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