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2009年5月14日 (木)

「象徴天皇 素顔の記録」 天皇陛下の政治的信条とは

 はじめにお断りしておきますが、私は天皇制に対して、賛成反対の明確な立場を有しておりません。 そんなヤツの言うことは聞きたくない、という方は、あまりこの記事をお読みにならない方が賢明だと思います。

 NHKスペシャル 「象徴天皇 素顔の記録」 を見た。
 4月10日のご成婚50周年に合わせて放送されたものだから、もうひと月も前の番組である。

 冒頭から天皇陛下と美智子妃の散策中の会話を聞き、そのあまりの普通っぷりにちょっと驚く。 品のいいのは確かなのだが。 野蒜(のびる)を見つけて品よくはしゃぐ美智子妃、なんか失礼ながら、とってもかわいい、なんて感じた。 やっぱりお召し上がりになるのだろうか?

 また、たぶん皇居の敷地内限定だと思うのだが、天皇陛下自ら車を運転してテニスコートに向かわれたり、これも意外。 しかも運転されているのが、ホンダのずいぶん年式の古い車。 平成2年だとか言っていた。 年式が。 アコードだったっけな? しかもマニュアル。 古いから環境に優しい車とかいうわけではないが、そのつつましさは伝わってくる。

 そのあと番組は、天皇陛下のいろんな仕事や行事を追っていき、皇太子時代の沖縄訪問の際の火炎ビン事件だとか、長崎雲仙普賢岳の被災者訪問だとかのアーカイブを見せていく。

 番組全体が、なんの恣意的なものにこだわらず、ただあるがままの両陛下の 「素顔」 を視聴者に伝えることを第一義としているために、個人的には、とても好感がもてた番組であった。
 その中で私が改めて感じたのは、両陛下の行動には、おふたりとも戦争や災害の犠牲者や、社会的弱者に希望を与えようとするというところに共通点がある、ということである。
 私はそこに、政治的言動を著しく制限された中でおふたりが必死になって訴えている、ある種の 「思想」 を感じるのだ。

 天皇制という制度は、太平洋戦争に負けるまで、日本人の精神的支柱だけでなく、植民地支配した国にまで崇拝を強要させるほど、肥大化し続けた、そう私はとらえている。
 アメリカはそんな肥大化しすぎた天皇制の処理に困り、「国民の象徴」 という落とし所を見つけて、戦後もその言葉のあいまいさとともに、皇室を存続させることに成功したのだが、私は今の天皇陛下の一連の行動を見ていて、未だに天皇陛下を 「国民」 ではなく 「国家」 の象徴にしようとしている人たちとの、著しい齟齬を感じたりする。

 以前、4、5年くらい前だったか、園遊会に招かれた将棋の米長邦雄サンが、「日の丸君が代を全国に掲げる運動をしております」 だとかなんとか、まあそんな趣旨のことを天皇陛下に語った時、天皇陛下はそれに対して 「あまり強制でないのが望ましい」 とおっしゃったことがあった。
 私はこの天皇陛下のご発言に、とてもまっとうなものを感じた。
 普通に歴史を習った者ならば、普通に口に出る言葉だと言ってよい。

 注目すべきは、その天皇陛下のご発言に慌てふためいた、お偉いサンたちの言い分である。

 時の官房長官や、東京都あげて 「日の丸」「君が代」 を強制していた親玉の石原サンなどは、天皇陛下は政治的発言をしてはいけないという話に議論をすり替えて、 「憲法上問題はありません」 だの、「みんなが喜んで日の丸を掲げ君が代を斉唱することが望ましい、という意味だ」 だのと、言い訳に躍起になった。

 だけど、本来の意味も何も、額面どおりでしょ? 私はこの陛下のご発言は、ずいぶんこれでもオブラートに包んでいるような気がしたものだ。
 本当だったら、「強制などしないでください」「私はそんなことは望んでいません」 とおっしゃりたかったのではなかろうか。
 まあ、石原サンの言い分も、私の言い分も、邪推の域は出ないのであるが。

 だが、それこそ沖縄へ何度も足を運ばれたり、サイパンへ慰霊のため訪問されたり、陛下の一連の行動を振り返ってみれば、「天皇陛下万歳」 と叫んで死んでいった人たちに対して、今上陛下が何をお考えなのか、おのずとはっきりするのではなかろうか。

 私の個人的な考えで恐縮だが、今の天皇陛下も、やはり戦争の犠牲者のひとりなのだ。

 肥大化した天皇制の犠牲になり、象徴天皇という冠を無理やりかぶらされ、ご自由に発言することさえままならない。
 自由に発言できないなんて、もし自分がそんな身分だったら、まるで囚人みたいに感じてしまうことだろう。

 だが、天皇陛下は、その一連の行動を通じて、自らの政治信条も明らかにしている。 私には、そう思えてならないのだ。

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BOOKS

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    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
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  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

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    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

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  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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