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2009年6月 9日 (火)

「天地人」 第23回 どうしても必要だった与六の再登場

 はじめにお断りしておきますが、意見には個人差があります。

 妻夫木クンの幼少時代演じて大好評だった、与六役の加藤清史郎クンの再登場。

 好評にこたえて、という名目だったが、私には、このコの再登場は、このドラマにとってどうしても必要だった気がする。

 なぜなら、妻夫木クンが北村一輝サンにただひたすら忠臣として仕える理由が、これまでこのドラマを見てきて、あんまりよく分からなかったからだ。

 史実がそうだったかどうかは知らないが、ドラマでは見ての通り、北村一輝サン演じる上杉景勝は、無口なうえに人付き合いが下手くそで、とてもじゃないが主の器ではない。 そんな主に、どうして兼続はこうもまっすぐについていくのか。

 このドラマにおける、その疑問の答えは、皮肉な言い方をすれば、ボーイズラブ、という解釈で一貫している。

 いや、実際は、上杉の義、という言葉に集約して説明されてはいる。
 だがその 「義」 そのものが、このドラマの中で、実にヌルイ概念でしか、説明されていない。 領民のためだとか、越後のためだとか。 助けを請うものは拒まない、とか。

 だが景勝と兼続の、このドラマでやってきたことを考えると、どこにそんな、上杉の儀などあるのだ、という気がしてならない。 御館しかり、魚津城しかり。

 つまり、景勝と兼続の尋常ならざる固い絆は、「自分たちに都合のいい義」 というもので、このドラマでは説明されているにすぎないのだ。
 だから、お互いに好きだったんでしょ?、というように、どうしても見えてしまう。

 この回の物語は、もともと当初の予定にはなかった話に違いない。

 そのため、思い出に浸りに、上田の庄に行くまでの話の流れは、相変わらず、いかにもとってつけたようなのだが、上田の庄に帰省してからの話は、このドラマにしてはよく出来ていた。

 回想シーンで与六(兼続)と喜平次(景勝)が再び登場。 自分の殻に閉じこもっている喜平次に、与六が、「喜平次は、ワシが守る」 と言うのだ。
 つまり、兼続が景勝に盲目的に仕える理由は、景勝が、主としての度量がありながら、それをじゅうぶん発揮できないのを補佐する目的だった、という解釈が、この回の話から、ようやくはっきり浮かび上がってきたのだ。

 その手の話は確かに以前にも出ていた。
 だが、私には、その説明は、とても不十分に感じる。 そもそも、「オレが御屋形様を守る」 という理由自体が、弱いのだ。 だがその理由がいかに弱かろうと、ドラマの中でしつこいくらいに繰り返せば、それはちゃんとした理由になる。

 もうひとつ、今回の話がどうしても必要だった理由がある。

 幼い時から、このふたりは強い絆で結ばれていたのだ、という説明が、ドラマでじゅうぶんに行なわれていなかった、という点においてである。

 このふたりの幼少時代は、第1回目と、2回目までしかなかった。 この初回の2回では、このふたり以外のいろんなことの説明も必要だったために、このふたりの絆を表現するのには、短すぎたきらいがあるのだ。
 しかも、その2回で一番印象的だったのは、加藤清史郎クンの 「わしは、こんなところに、来とうはなかった」 という演技。 和尚さんの講話中も、マンガなんか描いているような、やる気のなさなのである。
 あげくに寺から逃げ出して。
 喜平次役の溝口琢矢クンが、その与六を迎えにいくところも、どうして喜平次は、与六ばかり気にするんだろう、というように見えて仕方なかった。

 今回の話は、その理由を補足して余りある。

 もともとなかったはずのこの話が、かなり重要に見える、というのも、このドラマ自体の説明のしなさ過ぎを露呈する結果になっているのは、皮肉な話だ。

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  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
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  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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