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2009年6月 8日 (月)

むしけら

わたしは不思議に思う
虫に命なんてあるのだろうかと
虫が生きているのは
単なる 「作用」 にすぎないのではないかと

彼らは食欲や 生殖のためだけに行動している
だのに
彼らの行動に
わたしはときどき 命の深さを感じたりする

蚊はどうして ひとの血を吸うとき
ひとの死角を狙えるのか
そこが死角だと どうして分かるのか
自分が叩かれる 死の恐怖と闘っているのか

ゴキブリはどうして
自分を殺そうと身構えている人間を
まるで憐れむかのように
立ち止まったまま じっと見つめるのか

セミはどうして
最後の一週間だけ地上に出てきて
力の限り鳴きつづけ
必死になって生き抜こうとするのか

カマキリはどうして
茶色くなって死を待つばかりになった時
まるで自らの一生を
振り返るように黙りこくっているのか

それでもわたしは
彼らのなかに転生された
命というものの 虚ろさに身震いする
おまえたちは
うれしいのか
かなしいのか
おまえたちにとって
生きてゆくということは
欲望に蹂躙された
ただの義務にすぎないのか

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