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2009年6月27日 (土)

「スマイル」 最終回 予想がついても、ラストはこうでなくては

 「白い春」 が、大方の予想を覆す衝撃的なものだったのに比べて、「スマイル」 はちゃんと、落とすべき場所に着地した。

 いくら松本潤クンが死刑の場に行こうとも、いくら竜雷太サンが証言を拒絶しても、何となく安心して見ていられたのは、やはり中井貴一サンという 「頼れる」 人間が、ビトを絶対に救う、と動いていたからだ。
 それに、検察官の甲本雅裕サンや、刑務官の勝村政信サンといった、陰でビトの力になってくれる人々の存在というものも、大きかったこともある。

 それを、ドラマとして先が読める展開、だとか、緊張感のない演出、とは言うまい。

 この最終回で出色の見せ場だったのは、潤クンの死刑執行が判明した時、時間外にもかかわらず駆けつけてきた新垣結衣チャンとの5年ぶりの接見で、松本潤クンが、自分が生に関して今まで執着して来なかったことの後悔を、号泣しながら結衣チャンに吐露する場面だった。

 潤クンは最初、結衣チャンとの接見に乗り気ではなく、「ぼくのことは忘れて、誰か別の人と幸せになって」 みたいに突き放すのであったが、感情が昂ぶった結衣チャンは、「いやだ!」 と、また口がきけるようになるのだ。 「わたしは、あなたと、幸せになりたい」 と。
 そして、自分が幼かった頃、いじめられていたのを潤クンに助けられたことを、ここで初めて告白する。 それからずっとずっと、潤クンだけが好きだった、と。
 それでかー。
 いや、当ブログでも、結衣チャンが潤クンに、どうして簡単に夢中になっているのかの説明が弱い、としたり顔で書いてたんですけど。

 そこで潤クンが結衣チャンに号泣しながら語ったセリフは、ものすごく深い。

 「ぼくもこうなって初めて、死ぬっていうことがどういうことか、分かったよ…正直、怖い、すごく怖いよ…でも、でもぼくはやっぱり、重大な罪を犯したんだって、何があっても、人の命は奪っちゃいけないんだ…でもね花ちゃん、死ぬってことの意味が分かって、初めて、生きることが分かった…ぼくは、生きたいと思った…きみと一緒に、生きたくてたまんない…一馬さんの言う通り、どんなことがあっても必死で生きようと思わなくちゃいけないんだって…ごめん、ぼくはやっぱり馬鹿だ」

 潤クンの場合は、明日死刑執行になると分かったことが直接の要因だが、人間、死に直面しないと、自分の生きているありがたさというものに気付かない、という、深い摂理が、ここにある気がする。
 次の瞬間、刑務官たちが入ってきて、ふたりの接見は無理やり終わらされてしまうのだが、刑務官に連れていかれる時、潤クンは結衣チャンに向かって、今度きみに会うときは、どんなことがあっても逃げずにきみを守る、と叫ぶ。 松本潤クンの演技力の確かさを、まざまざと見せつけられた感じがした。

 このシーンであらためて、このドラマには、作り手の言いたいことがストレートに反映している気が、してきたのだった。
 そうなるともう、ラストが読めようが予定調和だろうが、そんなことは問題ではなくなってくる。 ラストに向けて、結末の興味以外に、こういう感動のさせかたもあるんだ、ということが、とてもわかった気がする。

 「スマイル」 を総括してみると、作り手のメッセージがそこかしこにちりばめられているドラマ、だった気がする。 そしてその最終的なメッセージが、くじけないで生きてゆこう、という、とても前向きなものだったことに、個人的には、とても安心を覚えるのだ。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
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  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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