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2009年8月21日 (金)

「任侠ヘルパー」 第7回 がんばりすぎないって大事

 「任侠ヘルパー」 第7回は、シングル介護問題。
 相変わらず、話が暗い。 ネタバレですが、ご了承ください。 ちょっと話をハートフルバード以外に絞ります。

 今回の介護される老人は、江波杏子サン。 かつて小学校の校長もしていたというほどの人の役。
 若すぎて、老人という感じがしない。
 この人、「Gメン'75」 なんかに出ていた昔は、あまり興味の持てない女優サンだったが、歳を経るごとにどんどん魅力的になっていく印象がある。 近年では 「ちりとてちん」 の演技など、おばあちゃん役を演じることが多いが、その歳にもかかわらず、色恋ものを演じても、まったく違和感のない色気を発散させている。 今回のように、介護が必要な老人、という役のほうが、違和感があるくらいなのだ。

 その江波杏子サンを自宅でひとり介護しているのが、西田尚美サン。 設定では、たぶん江波サンの小学校で、江波サンの生徒だった時期があるのだろう。 冒頭で、同窓会の友人たちから、江波サンのメッセージを期待されている描写があった。
 西田サンは、いかにも普通にいる女性の代表みたいで、個人的には好感度が高い女優サンだ。
 彼女は今回 「けなげ」 を絵にかいたような献身ぶりで、江波サンを介護している。
 その結果、がんばりすぎて、勤め先から解雇されてしまい、親子心中を図ろうとしてしまう(話、ずいぶんはしょってますけど)。

 西田サンが江波サンに包丁を向けたちょうどその時現れたのが、草彅クン。 まるでヒーローのようである。 しかし、ここではこうでなくては。 

 今回は、草彅クンがその心中を食い止めるところまでに至った、魂の成長ぶりというのが、よく描かれていた。
 それは、ちょっとした悲劇の兆しを見逃さなくなった、という点である。

 たまたまそれは、今回の話の序盤、西田サンの留守中に江波サンの介護を頼まれた草彅クンが、西田サンの部屋の目覚まし時計がけたたましくなったのを止めたのがきっかけだったのだが、江波サンのおむつを取り替えるためにセットされたその目覚まし時計の数の多さに、草彅クンはまず疑問を抱いたに違いない。
 そして、その時見つけた練炭と、睡眠薬。
 これがセットで置いてあることに、草彅クンは心中の兆候を見てとるのだ。

 不幸なことが起きる前にそれを食い止めようと、西田サンに直接話をすることもいとわない、草彅クン。
 以前であればメンドクセエ、と見て見ぬふりをしていただろうと思うと、事態の悪化を見ていられない、彦一(草彅クン)の人間的な成長を感じる。

 そして西田サンが解雇されたと知り、西田サンが江波サンを刺そうとしている現場に急行。 素手もって、それを阻止する。 しかも利き手。 痛そう…。 神経、切れちゃいますよ。 うーん、でも、カッコよすぎだなあ。

 結局たいようホームに江波サンはいったん預けられることになるのだが、そこで草彅クンが駄々をこねる江波サンに放ったセリフ。
 「いい加減、娘サンを卒業させてやったらどうだ…いい年こいてずっと生徒のマネじゃ、たまんねえだろ…先生も生徒もよ」
 これも、こども店長をまず江波サンにつけさせて江波サンの心情を探る、といった細かいことをやった結果、出てくるセリフなのである。
 いきなり感情任せにズケズケ自分の本音をぶつけない。
 成長したなあ。 彦一クン。

 かたや、練炭と睡眠薬をごみに出した(練炭は、バーベキューで使ってもよさそうなんだけど…笑)西田サン、路地の隙間から不意に花火が上がるのを見て、号泣するのだが、今まで我慢してきたことが一挙に流されるようなシーンで、名場面だなあ、と思った。
 がんばるのもいいけれど、がんばりすぎっていうのもよくないことなんだなあ。

 そしてラスト、江波サンからくさなぎクンへ、介護のご指名と同時に、ホームの人々からサプライズの誕生祝い。
 草彅クンの成長を、みんなが受け入れてくれている証拠ではないか。

 よかったなあ、と思ったのもつかの間、なんか次回は不穏な雰囲気。
 最初はさほどでもなかったけど、だんだんハマってきたぞ、このドラマ。
 草彅クンのエポックメーキングな作品になりそうな気がしてきた。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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