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2009年8月14日 (金)

砂丘

  砂丘


抱きしめたあとに残るむなしさよ
もとめていたものがそこにないとき
もっともとめようとし
やみくもにもう一度 おまえの心の奥底まで
抱きしめようとし
そしていやおうなく
おまえが別の世界の人間であることを知る

砂漠のなかに埋もれゆく錆びた電車たち
砂に埋もれた大勢の魚たちがそこから飛びたち
記憶はすなわち幻覚となり
幻覚は蟻じごくとなっておれたちをのみこみ
砂にまみれてたどり着いた底には
大勢の日本人が
おれたちに理解のできぬ
途方もない昔の日本語をしゃべっている

おれたちはべつべつに
そらぞらしく ただ 笑うしかない






  愛欲


味気ないドライヴ
味気ないレストラン
下らない会話なんか
全部ガキ共にくれてやる

おれの何を求めている
おれのどこが好きなのか
空気のような存在?
価値観という歯車?
回り続ける観覧車?
きらびやかなメリーゴーランド?
脳みそがひっくりかえるようなジェットコースター?
鏡の国のアリスにでもなりたいのか?

ただ会えるだけでいいと思っていた昔
おしゃべりができればいいと思い始めた頃
好きになってくれさえすればいいと思い始め
自分だけのものになってくれればそれでいいという考えに変わり
永遠に愛してくれたらそれだけでじゅうぶんだ
と思うようになる
「それだけ」 っていったい何なのだ?

相手のことばかり想いながら
相手のことなど これっぽちも考えていない

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