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2009年8月11日 (火)

雲に憑かれて

  雲に憑かれて


久しく太陽を見ない
久しく鳥が飛ぶのを見ない
猫がやけに忙しそうにしている
あいつらは
何か魂胆があるに違いない

厚い雲が
ずっと背中に貼りついていて
時折雨が
仕打ちのように叩きつける

不吉なものたちよ
おれにまとわりつくのはやめろ
どうしてそんなに おれに頼りたがるのだ







  かなしいと 思える気持ち


もうながいこと置き去りにされた 古ぼけた自転車
誰も振り向きもしない 色褪せたポスター

わたしはふと思い出す
子供のころ お気に入りだったおもちゃを
もう飽きてそこらへんに放り投げたままにしていたら
ある日母親が ゴミ箱の中に 捨ててしまったことを

それを見つけた幼いわたしの心に刻まれた
ひどく苦々しい やるせなく悲しい気持ちを

捨てられたのは
そのおもちゃを作った人からわたしに託された 思いだったのか

それともこのおもちゃを買ってくれた親の 我が子のために という思いだったのか

公園で
くまのぬいぐるみをぎゅっと握りしめるように抱えた女の子を見た
あのぬいぐるみが
女の子のなかで息絶え
女の子のなかにある ある種の心が死んでいくのは
いったいいつのことなのだろう

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