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2009年9月 4日 (金)

「任侠ヘルパー」 第9回 ますます分からぬ松平健サンの意図

 毎度どうも。 ネタバレです。 肩の力を抜いて書いていますが、ご了承くださいませ。

 まずは黒木メイサチャン、鷲津組長竜雷太サンにお礼参りの続報から!
 草彅クン、相手がメイサチャンだろうと容赦なく、腹に一発ケリを入れる。 ここんところ、イメージ重視のジャニーズ事務所も真っ青な展開。
 するとメイサチャンから、「アンタもう、極道でもなんでもねーよ」 と、キツーイ一発。 同時にケリを入れられて、形勢逆転。 あわや、というところで、山本裕典クンがメイサチャンを止めに入る。 

 「姥捨て山どころか、オオカミの群れのなかに捨てられるとはよ」。
 竜雷太サンもいちいちセリフがかっこいいぞ。
 草彅クンとふたりきりになって、ドスを目の前に置いて、「老いぼれて死ぬのなんざまっぴらごめんだ。 やれよ」 と、静かにすごむ竜雷太サン。 その組長サンの首先に刃を突きつけて、「みっともねえこと言ってんじゃねえ」 とすごみながら諭す草彅クン。

 実はこの場面、のちに再びホームに戻ってくる、先週脳梗塞で植物状態になった夏夫じいさんの最期の日々と、対をなしている。 と私は勝手に解釈している。 看取り介護、という、自然死を待つ介護の方法を家族が選んだため、じいさんはタイヨウの竜雷太サンとの相部屋に、また戻ってきたのだ。
 先週も指摘したが、この夏夫じいさん(峯のぼるサン)、実に竜雷太サンに風貌が似ている。
 「じいさんよ、いったいオメエ何考えてんだ。 フッ…。 息してんなあ…。 がんばってんじゃねえか」
 と、夏夫じいさんに語りかける様子は、まるで竜雷太サンが自分自身に話しかけているようにも見えた。

 夏夫じいさんは、たとえ意識も何もなくても、こうして自分の消えていく生と、向かい合って生きているのだ。 「老いぼれて死ぬのなんかまっぴらごめんだ」 と自らの生をあきらめる組長サンの態度とは、対照的であるとは、言えないだろうか?

 その夏夫じいさんがいよいよ、というときに、竜雷太サンがじいさんに歌った、ちあきなおみサンの 「喝采」。
 泣けました。
 この曲は1972年のレコード大賞受賞曲。 この曲が流行っていた時代、鷲津組の組長も、夏夫じいさんも、高度成長期でそれぞれに仕事をバリバリこなして、子供たちもいちばん元気な、人生でいちばん幸せな時期だったんだろうな、と考えると、なんともグッとくるものがある。
 直前にテレビで社長辞任会見をしていた夏川結衣サンの本音が、ここでさらに身にしみる。

 「皆さんのなかで、自分が年老いた時、介護施設に入ることを考えたことのある人はいますか? 家族に看取られることもなく、介護施設のベッドで死んでいく姿を、想像したことのある人はいますか?」。

 夏夫じいさんの遺品を整理していた仲里依紗チャンが見つけた、じいさんが左手で先週書いていたメモ。 これ、先週もなにを書いていたのか気になっていたのだが、里依紗チャンが家族からだとウソをついて部屋に飾っていた花も、夏夫じいさんはみんなちゃんと分かっていたのだった。 夏夫じいさんが最期に流した涙は、うれし涙だったんじゃねえか、とつぶやく草彅クン。 またまた感動的な余韻である。

 ところが事態は一変。

 鷲津組の組長降ろしの首謀者、尾国につかまったメイサチャンと藪宏太クンを助け出すため、アジトに乗り込む草彅クンはじめとする極道ヘルパーたち。
 いきなりVシネマモードである。
 「仲間をやられて黙っている極道なんかいねえんだ!」 という草彅クンなのだが。
 今までの心温まる話を見ていた立場でものを言わせてもらえば、ボーリョクハンターイ、である。 「極道」「ヘルパー」 のミスマッチが、ちょっと露呈した感じがした。 それを180度転換のカタルシス、というとらえ方はあるんだろうけれど。

 結局尾国の取った行動は隼会の松平健サンと鷲津組長の竜雷太サンの手打ちで一件落着となるのだが。
 ここでますます分からないのは、松平健サンの思惑である。
 この人いったい、極道たちに介護を教えて、どうしたいのであろうか。
 山本裕典クンも、5年もこの仕事していて、草彅クンになんでやってるのかと訊かれても、どうにも要領の得ない答えしてるし。 このふたり、いったい何を企んどるのだろーか(笑)。

 夏川結衣サンも、先週の予告見ていたから、いつワケが分からなくなっちゃうのだろうかと、ずっとひやひやしながら見ていたのだが。 自分の子供が分からないのは、ちょっとした衝撃場面だった。 でも予告でやってたので…。

 それにしても、草彅クンたちの討ち入りを、しっかり写真に撮っていた、ヒマそーな人もまだ、いるみたいで。

 どうもこのドラマ、なかなか明るい話にならんですなあ。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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