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2010年1月27日 (水)

「君たちに明日はない」 第2回 ちゃんと最後まで見ての感想です

 1月25日当ブログ記事で、完全にこき下ろした 「君たちに明日はない」、第2回。
 その後 「そうでもないと思いました」 というコメントをいただいたので、ちゃんと最後まで見て記事を書き直そう、と思いまして。

 結果から申しますと、坂口憲二クンのリストラ請負人としての仕事は、最後まで誠実そのものでありました。
 ドラマとしての見ごたえも、実によく決まっていました。
 それだけに、田中美佐子サンへの 「唐突なキス」 は、ただただ残念に思えます。
 私がこの、「あーこのドラマはダメだ」 と見るのをやめた 「唐突なキス」 シーンのあと、坂口憲二クンは田中美佐子サンに思いっきりぶん殴られてました(当然と言えば当然)。
 さらに、4年前の彼の回想シーンで、麻生祐未サンに同じようなことをしていた経緯とか入っていましたが。

 やっぱり、坂口クンが田中サンに惹かれていくのに、いきなりキスっていうのは、理性が足りませんでしたと言うしか…。 どうもあそこだけ、浮いちゃっている気がしますです。

 その話はそれくらいにしまして。

 今回の話は、音楽事務所のふたりの敏腕プロデューサーのどちらかをリストラする、その決断を任される坂口クンの苦悩に焦点があったような気がします。 坂口クン、トイレでもどしたりとか、してました。 他人の人生を決めてしまう、ということのストレス、これは、たまったものではないとつくづく思いました。

 そのリストラされるうちのひとりは田中哲司サン扮する、正確にデータ分析しまくって会社の利益を考えまくっている 「氷の」 プロデューサー。
 もうひとりは中村育二サン扮する、歌い手たちに親身になって接している 「炎の」 プロデューサー。

 リストラするための面接においても、このふたりとも、実に論理が整然としていて、田中サンは冷静沈着、中村サンは型破り。 しかもどちらとも、結果的にはそれなりの業績を上げている。

 けれども、ここでふたりの論理をあまりにも 「ごもっとも」 過多にしてしまうと、「じゃあふたりとも辞めさせないのが、いちばんいいんじゃないか?」 という疑問が、どうしても持ちあがってきてしまう気がするのです。

 会社としては、田中サンという人間も、中村サンという人間も、いなければいけない人間のように、私には思えました。
 会社には、いろんな人間がいます。
 だから衝突することだってあります。
 けれども、その衝突が、会社のためになる衝突なら、やめさせる必要はないと私は思う。
 それがもし個人的な感情だけの衝突だったり、会社全体の士気にまでかかわってしまうほどの険悪な衝突ならば、どちらかひとりをやめさせるべきかもしれません。
 オーディションの場で田中サンと中村サンのふたりはケンカをしていましたが、私が見る限り、それは感情的ではありましたが、情熱ゆえのケンカ。 そのケンカを見てオーディションに来た人たちがぞろぞろ帰っていくとか、ほかの社員たちが露骨に嫌な顔をするとか、そんなケンカじゃなかった気がします。

 そしてこのドラマでは、田中サンが結局首を切られましたが、もしここで、中村サンを残した場合、中村サンは田中サンというストッパーがなくなって、増長する危険性がある。
 伊武雅刀社長のすべきことは、リストラ請負人にひとりの首切りをゆだねるなどという他人事のような方法よりも、田中サンと中村サンを互いに別グループとして切磋琢磨させる道を選ぶことのような気がしました。 だいたい、はじめのオーディションの場にふたりを同席させていること自体が、伊武社長の判断ミス、とも思える。 この回のいちばんの問題人物は、ひょっとして伊武社長だったかも?(笑)。

 小さな小さな小さな(笑)会社の経営をしている関係上、ちょっと社長に対して辛口のドラマ評となってしまいましたが(笑)、今回のリストラが、コストカットが目的でないので、別の見方ができてしまうという例を、ちょっと書いてみました。

 それにしても、坂口クンの田中美佐子サンへの思いは、酒場での友人とのやりとりを見ていても、ちょっといい加減なような気が、するんですけどねー。 いや、彼のリストラ請負人としての仕事の誠実ぶりと、比較してっていう話ですけれど。 どうでしょう。

当ブログ 「君たちに明日はない」 に関する記事
第1回http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/01/post-f372.html
第2回(番外)http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/01/post-d86b.html
第2回(当記事)
第3回なし
第4回http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/02/4-bd21.html
第5回http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/02/5-9c41.html
第6回(最終回)http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/02/post-d0bd.html

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テレビ」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。先日コメントさせていただきました1964です。
なんかすみませんでした。わざわざ見ていただいてありがとうございます。
話変わるんですが、『JIN-仁-』の映画化が決まったみたいですよ!って、情報遅すぎですかね?

1964様
コメント、ありがとうございます。

いえいえ、お気になさらずに。 こちらこそ、ちゃんと最後まで見て、よかったです。 やっぱり全部見ないでの批判は、イカンですよ(反省)。
とりあえずこのドラマ、回数も少ないことですし(笑)、最後まで見てみようと思います。

「JIN」 映画化ですか~?
もしそうなら、私としてはがっかりしますね。
当ブログにも幾度も書いておりますが、テレビと映画は、違う媒体だと思っておりますので。

まあ、本音を言えば、いくら面白くても、トシのせいですかねー、別に映画館にまで行って観ようっていう気が起きないだけの話で(笑)。 どーせそのうちテレビでやるだろう、っていうか(笑)。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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