« 「曲げられない女」 第4回 フンコロガシのジレンマ | トップページ | 「とめはねっ!鈴里高校書道部」 第5回 希望の轍、名曲だ… »

2010年2月 4日 (木)

朝青龍引退を聞いて

 速報でこのニュースを聞いて、やはり驚きましたが、相撲というものがなんであるのか、ちょっといろいろ考えさせられる、朝青龍の身の処し方でした。

 よく言われるのは、相撲というものは日本の国技である、というとらえ方。
 と同時に、日本相撲協会が取り仕切っているのは興行であるから、国技には当たらない、というとらえ方。
 日本の国技である、という考え方には、相撲という、あえてスポーツと呼ばせてもらいますが、このスポーツが神事と密接にかかわりあっている、という側面があると思います。
 そんな相撲は、いくら興行、という形態を取っていても、やはり一般のスポーツとは、すこしばかり性格が違う。

 神事という性格を有している以上、取り組みには常に、神の御前で行なっているという態度が求められている。 勝っても負けても態度や表情に出すなとか、礼をきちんとしろだとか。
 最高位である横綱には、そうした品格においても最高のものが求められるのは当たり前のことなんですが、朝青龍は、常に品格という点で問題を起こし続けてきましたよね。

 このことに対して、土俵上で喜怒哀楽を表現してもいいじゃないかとか、そういう考え方で朝青龍を支持する人たちも、確かにいます。
 確かにそのほうが面白いし、見ている側も感情移入できる面がある。
 私もそのことについては、あまり異論がありません。
 だって神の前で喜びや悔しさを爆発させたって、別にいいじゃないですか。 力比べなんですから、基本的に。 それをとやかく言う神様なんて、いないんじゃないでしょうかね。
 闘争心、あって結構。 勝ってピョンピョン飛びはねていたんじゃ、さすがに引きますけど(笑)。

 ただ朝青龍の場合、土俵外のところで、問題が多過ぎましたね。

 結局朝青龍は、神事と密接に結びついた日本の国技、という日本固有の考え方から、はじき出されたような気が、私にはするのです。

 そして神事と密接に結びついて神妙に取り行なっている日本の相撲界が、すでに力比べ、という本道からはじき出されている気も、同時にするのです。
 力を比べるべき場で形式ばかりを重んじ、弱体の一途をたどっている。
 だから外国人力士に勝てる日本の力士が、全く出てこない。

 確かに特殊な世界ですよ、相撲界というところは。
 ふんどし、失礼、まわしいっちょでほとんど裸でしなきゃならないし、それでなくたってみんな体重が多くなければ務まらないし。 デブ、というにはちょっと実際の力士は筋肉のカタマリで違うんですが、外見上はあくまでデブ、ですからね(笑)。 その見かけデブの人が、人前でほぼハダカ状態にならなければいけない、というのは、子供のころから相当相撲に慣れ親しんでいないとできない所業のような気が、するんですよ。 そのためには子供の相撲人口自体を、増やしていく必要がある。

 そのことから始めなければならないのに、ただいたずらに外国人力士ばかり集めてきた結果が、今の相撲界じゃないんですかね?
 朝青龍は、今の相撲界から、生まれるべくして生まれたアンチヒーローだったんだと、私は思うんです。

 しかし惜しいですね。 高砂サンが、もっときちんと教育してりゃよかったと、個人的には思いますよ。

« 「曲げられない女」 第4回 フンコロガシのジレンマ | トップページ | 「とめはねっ!鈴里高校書道部」 第5回 希望の轍、名曲だ… »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/521783/47477111

この記事へのトラックバック一覧です: 朝青龍引退を聞いて:

» 朝青龍 引退 [ヘルズ ダイアリー]
ウィーッス!今日、横綱の朝青龍が現役引退を表明しましたね#63899;なにかとお騒がせな横綱でしたきつい言い方をすれば「やっと引退」って感じですよね#63905;こんな朝青龍ですが実績は相当なものでしたよね白鵬が横綱になるまでは無敵でしたね#63906;ヘルズは朝青龍が横綱になった時に元横綱の若乃花(貴乃花のお兄ちゃん)が言った言葉を思い出します「朝青龍はあの若さ(当時23歳)であの強さ。きっと末恐ろしい横綱になりますよ。」確かに・・・お兄ちゃん...... [続きを読む]

» 朝青龍引退?! [にたろうの退屈な日々]
あちゃー引退しちゃうのかぁ。まあバッシングの嵐だったから喜んでいる人が多いんだろうけど、私は非常に残念!無念!ヒール役として欠かせない存在だったんだけどなあ。やんちゃで調子乗ってるのも子供ぽくて好きだったけど。これでますます相撲はつまらなくなる。これからどうやって盛り上げていくわけ?もうどうでもいいや。さっさと白鵬より強い外国人をスカウトしてください。... [続きを読む]

» 朝青龍がついに引退表明。 世界中がショックで株安か? [自分なりの判断のご紹介]
今日も寒いですね。 寒い最中、世界中、ショックが 襲っているみたいです。 日経平均、午前終値293円安の1万62円 一時300円超下落 5日の東京... [続きを読む]

« 「曲げられない女」 第4回 フンコロガシのジレンマ | トップページ | 「とめはねっ!鈴里高校書道部」 第5回 希望の轍、名曲だ… »

2019年1月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

無料ブログはココログ