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2010年2月11日 (木)

「とめはねっ! 鈴里高校書道部」 最終回 青春の輝き…

 しょっぱなから、ネタバレでいきます(いつもですけど)。

 望月結希(朝倉あきチャン)が転校してしまう、というストーリー、原作の漫画が続いてる、ってことは、ドラマ独自の話だろうと思うんですが。 ともあれ、望月が転校してしまうことで、このドラマは終わりました。 なんか、オッサンは、いま一抹の寂しさを感じています(笑)。

 このドラマはでも、こうすることで、キラキラと輝く青春時代の、あまりの儚さを表現することに成功した気がするのです。
 オッサンはフツー、こういう若者向けなドラマを、滅多に見ることがないのですが、それは、そうしたドラマが若者たちを等身大に描いていないことが、見る気のおきない原因だったりします。 また、そこで起きる出来事が、若者たちにとってあまりに対処できない問題であることも、あるかなー。

 このドラマはそうした、民放のドラマに特有な 「すごい」 若者だらけのドラマではありませんでした。 結果的に朝倉あきチャンは、柔道部でも凄い、書道甲子園でも初登場で3位に入賞してしまうほど、「すごい」 若者だったんですけどね(笑)。 それが、そんなに荒唐無稽に見えてこないのは、望月結希という女の子が、とても等身大で描かれていたからでしょうね。

 このドラマが大人の側からの視点に立っているのは、相当昔からの、NHKのドラマに顕著な特徴のような気がします。 自分が若者だった昔は、その行儀のよさ、というか、NHK臭さが、結構ダサく思えたんですけどね。

 書道甲子園のパフォーマンス部門に出場した鈴里高校のテーマ曲が、サザンオールスターズの 「希望の轍」 だった、というのも、そのひとつのファクターだと思います。
 この曲は、いわば、私たち中年世代のモニュメントのひとつです。 この曲を今の若者たちにパフォーマンスさせることは、我々の世代の押しつけ、という面も否定ができない。 今の若者には、今の若者の応援歌が、あるはずなのです。 彼らが前回いったんやろうとした 「ポリリズム」 じゃちょっと…とは思いますけど(笑)。

 「希望の轍」 が国道134号線について書かれたものである、というのも、結構地域限定もので、思い入れ度が違ってくる、というか(笑)。
 私は世田谷区在住ですが、結構江の島へはよく行くほうなので、134号線も、思い入れがあるかなー。 スッゴイ個人的な話ですが、小学校時代の初恋の思い出もあったりして(キャー)。 …失礼しました(笑)。

 「轍」 という文字を大字、つまり最も目立つ字として任された望月が、みんなの励ましを受けながら、それが次第にプレッシャーになっていく様子。 山本陽子サンから良寛サンの文字を見せられたり、縁(池松壮亮クン)に轍の由来の134号線の話で励まされたり、高橋英樹センセイから 「楽しめ」 という重要な言葉をもらいながら、結局書道甲子園当日になっても吹っ切れない。 これで頑張れる、そう思えるはずなのに、ギリギリになるまで悩み続けてしまう。 望月のこの葛藤に、とても共感します。

 パフォーマンス直前に、書道部みんなの 「今は楽しもう!」(ブチョーのこの言葉、高橋センセイの言葉と一緒でしたね)という激励を受けて、書道部全員の一体感を胸に、ようやく望月は 「轍」 の大字を書き切るのですが、この字、あまりにもすごい字でしたー。
 朝倉あきチャンが実際に書いた字じゃないんだろうけど、望月の葛藤がドラマで描き切れていたからこそ、本人が書いたように思わせる力に、あふれていました。
 そして最後にブチまかれる、海を表す青色の、…あざやかな墨汁(?)。
 いや、なんか、すごかったです。

 縁クンと望月の、バス停での最後の別れも、なんか、とてもあっけなくて。
 でもこれはこれで、ちゃんとした言葉もかけることができない、という、若い時にありがちなことを表現していて、かえってよかったです。 縁クン、たぶん後々まで後悔すると思いますけど、こういうもんなんですよー、青春って。
 よくまあ、バスの運転手が、あそこまで待っていてくれるもんだとは、思いましたけど(笑)。

 オッサンが思うのは、若いころって、失敗とか後悔の連続だったけど、あとから考えると、あれだけ輝いていられたのって、人生の中でほんの一瞬だったんだな、ということです。
 その青春の輝きを余すところなく、このドラマは描き切っていた気がします。

 このドラマを私に紹介して下さった、アールグレイ様、この場を借りてお礼申し上げます。

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コメント

1回目のコメディーチックな爽やか青春とは違って、なんかちょっとわざとらしい(笑えない)演出が気になりましたが、同じく楽しめてよかったです。確かに神奈川県にしたら一昔前の高校生な感じだったかな(笑) でも輝きもせず、くすぶっていたオジサンには羨ましいっす(笑)

投稿: アールグレイ | 2010年2月11日 (木) 21時59分

アールグレイ様
コメント、ありがとうございます。
重ねてこのドラマをご紹介下さったこと、お礼申し上げます。

鵠沼高校側の 「黒い」 ブチョー(笑)とか、高橋英樹センセイとか、いかにもマンガチックで臭い演出も確かにありましたが、民放のドラマみたいに、嫌気がさす気は、ありませんでしたね。 なんでかなー。 いかにも狙っているようないやらしさが、なかったせいかもしれません。

私は個人的に、朝倉あきチャンの姿に、一瞬で通りすぎた自分の初恋を、思い出しておりました…(笑)。 青春とは、儚いものです。

投稿: リウ | 2010年2月11日 (木) 23時46分

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