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2010年6月17日 (木)

「Mother」 第10回 優しさがつき動かすもの

 最初にお断りします。 「めっちゃ巨大」 …じゃなくって、長ーい記事になってしまいました。

 先週はあまりの怒涛の展開に、とうとう自分も感想文を書くことを放棄してしまったほどの 「Mother」。 (笑)と何度もつけながら、自分が号泣したことを告白することへの恥ずかしさを隠してまいりましたが、今週はもう、堂々と宣言させていただきます。

 「今週も、号泣いたしました」(笑…まだ恥ずかしい…)。

 鈴原奈緒(松雪泰子サン)の逮捕から、裁判で執行猶予付きの判決が下され、鈴原家に戻ってくるまで、この物語を貫いていたのは、すべての登場人物の 「優しさ」 でした。
 その 「優しさ」 に触れるたび、私は断続的に涙を流していたんですが、要するにつまり、見ているあいだじゅう、ずっと泣いてた、というか。

 それがラストでは、一気に滂沱の涙。

 見終わったあと強く感じたのは、私はこのドラマによって、代わりに泣かせてもらっている、ということでした。

 現実には、泣きたいようなつらいことの連続なのに、泣くこともできない。
 心のどこかでは悲鳴をあげながら、自分の人生を、生きている気がするのです。
 その悲しみを、「Mother」 の中の人たちは、ありったけの優しさでもって、洗い流してくれている。
 最初はあまりの話の暗さに、主人公の暗さに、ちょっと引いていたところもあるのですが、今はこうでなければならないと強く感じます。

 冒頭、道木怜南(=継美、芦田愛菜チャン)誘拐で逮捕され護送中の奈緒の細い手には、ニュースでもモザイク付きでしか写さない、手錠が冷たく光っています。 ちょっとショッキング。
 取材陣で騒然とする警察署入口を抜けて、取調室に入ろうとする奈緒は、継美チャンの 「お母さん!」 という声を聞いたような気がして、立ち止まって振り返る。
 もうちょっと、この時点でグッと来てます(早すぎ…笑)。

 いっぽう鈴原家では、取材陣が押しかけ母親の高畑淳子サンは社長を退任、果歩(倉科カナチャン)は就職内定を取り消され、嵐が吹き荒れているのですが、そこにカナチャンのボーイフレンドの川村陽介クンが 「何かあったんスか?」 と入ってきて、ちょっと笑わせます。 この人、失礼ながらこのドラマにそんなに必要な人物に見えなかったのですが、やっといた意味が分かった、というか(笑)。
 川村クンのノーテンキぶりに緊張の糸が途切れて笑い出す、その鈴原家のテレビには、奈緒が護送される様子がミュート(音量ゼロ状態)のまま映し出されています。

 継美チャンは仁美(尾野真千子サン)の元には、虐待の事実のために引き取られず、「白鳥園」 という児童養護施設に預けられます。
 「白鳥」 と書いてあるのを見て、「鳥のお店ですか?」 と尋ねる継美チャン。 このあと、奈緒が鳥の羽根の図鑑に挟んであった継美チャンの 「お母さんの絵」 を取り出すシーンがあるのですが、継美チャンには、自由に空を飛びたい、本当に自分の生きたいところへ飛んで行きたい、という気持ちの象徴として、鳥が何度も出てきますよね。 名前も、「ツグミ」(英名ブラックバード…ビートルズにも同名の歌があるのですが、なんかこの歌のコンセプトと継美チャンに対する作者の思いは、リンクしているような気がしてなりません) ですしね。

 奈緒と接見する藤吉(山本耕史サン)は、奈緒の継美チャンへの母性そのものが罪なのだ、と考えている。
 そして鈴原家の内情を奈緒に話し、継美に固執せずそのことにもっと思いを致すべきだ、と奈緒に意見するのです。
 それは至ってごもっともなことであります。 もっとも過ぎて、イライラします(冗談)。 やはり見ている側の感情として、奈緒と継美チャンをまた一緒にさせてあげたいとばかり思っているから、藤吉の正論にもイライラするのでしょう。

 葉菜(田中裕子サン)は、理容室(結局、売らずに済んだ、ということですね)で、奈緒の記事が載った週刊誌を見ている。
 「母と呼ばれたかった女が逃亡の果てに見た絶望」
 「室蘭から伊豆までの逃亡生活 彼女を狂わせた動機とは!?」
 「研究員の職を失ったエリート 独身女性が落ちたぬかるみ」
 ありがちですなあ(笑)。
 表面的な事実ばかりを追いかけて、読者の興味を惹起させるような見出しを考える。
 それが、興味本位だ、って言うんです。

 そこに訪ねてきた、藤吉。
 「何か私にできることはないか」 と尋ねる葉菜ですが、「あなたは30年前に、いさかいの末自宅に火を放って夫を殺害している前科がある。 ヘタに動かないほうがいい」 と諭されます。 なるほど、うっかりさんの罪とは、そういうことだったのか。

 取り調べや公判でも、塩見三省サン演じる検事に、「あの子の母親になりたかった」 と明言する奈緒。 藤吉の話を思い出しながら、判決の行方が気になっていきます。

 いっぽう仁美と虐待男浦上には逮捕状が。 「私を死刑にしてください!」 と刑事に懇願する仁美ですが、冷たい言いかたをすれば、「何を今さら」 という気がしないでもない。
 でも、やはり仁美は、自分が裁かれることを待っていた、と思うんですよ。
 決して許されることをしたわけではありませんが、このドラマの作り手は、見ている側に 「仁美を責めろ」 という態度を示していない気がする。 これは見ている側の感受性の問題に帰着する話なんですが。

 施設では友達とも打ち解けあって、今までのことなどすっかり忘れてしまっているように見える継美チャン。 自分の名前も、「怜南」 と名乗っています。

 ここで気付かなければならないのは、継美チャンは仮面をかぶるのが上手な子供である、ということのように感じます。 自分を 「怜南」 だと名乗っているのも、自分を偽っているからなのだと。
 ある夜、冷たい月を眺めている継美チャンと、牢獄の格子の隙間から、同じ月を眺めている、奈緒。
 絢香サンの 「三日月」 状態ですが、またここで、泣けてきました。

 奈緒はここでまた、牢屋にいるはずのない継美チャンの幻影に、「お母さん」 と話しかけられる。
 奈緒が手を伸ばすと、消えてしまうまぼろし。
 自らを抱きかかえて涙する奈緒。

 懲役1年、執行猶予3年という判決が奈緒にくだり、ホッと胸をなでおろす葉菜。
 髪の毛には、白いものが目立っています。
 その直後葉菜は、病気が再発して、倒れてしまう。
 葉菜の病室を見舞った高畑淳子サンは、葉菜の病状を知り、奈緒が出てきたらお見舞に来させるよう話をする、と言うのですが、葉菜はそれを拒絶するのです。

 このときこのふたりは同い年であることを確認し合い、同じ時代を生きてきたことで、たがいに共感の度を増していくのですが、これは年配の人ほどよく分かる感情ではないでしょうか。
 「ダメよ。 絶対ダメ。 娘に(自分の死ぬことを)知らせずに逝くなんて」
 静かに微笑むだけのうっかりさん。
 どちらの思いも静かに伝わってきて、またここでも涙です。

 そして釈放され、鈴原家に戻ってきた奈緒。
 芽衣(酒井若菜サン)や果歩との再会でも、セリフがほとんどなかったけれども、やはり泣けてきます。
 なにしろ、みんな優しいんですよ。
 自分たちがあんな目に遭っていながら。

 自分の部屋に戻り、さっきも書きましたが図鑑に挟んであった継美チャンの絵を見て、継美チャンが自分を 「お母さん」 と呼んだ時の記憶が次々よみがえる奈緒。
 またまた泣けます。
 継美チャンが 「お母さん」 と言っただけで、泣けてきます。
 ケータイの着信音が鳴り、経歴を見ると 「非通信設定」 がずらずら並んでいる。
 事件を知った人からのいたずら電話なのか、取材の電話なのか。
 それはのちに、明らかになるのですが。
 再生をストップして細かく見たら、午後9時半前後に、それは集中していました。
 ああっ、また泣けてくる(笑)。

 葉菜のところに電話をする奈緒ですが、電話には誰も出ない。
 そこに藤吉が訪ねてきて、施設での継美チャンの様子を撮影したビデオを見せる。
 そこには、自分を 「怜南」 と名乗る、元気いっぱいの継美チャンが映っています。
 もう過去のことなんだと、自分を納得させるしかない、奈緒。
 ここらへんの奈緒の悲痛さも、涙がちょちょ切れます。
 「奈緒ねえを忘れたわけじゃなくて、がんばってるんだよ」
 と慰める妹たちも、限りなく優しい。
 「継美、楽しそうだった…あんなに、笑ってた…大丈夫よ、お母さん…私…ちゃんとうれしいから…ちゃんと喜んでるから…」
 奈緒を抱きしめる高畑サン。
 奈緒に葉菜の病状を告げ、彼女のところへ見舞に行くように言うのです。

 その時の高畑サンの回想も、泣ける話で。

 葉菜は奈緒の見舞いを断ったことを高畑サンに 「ダメよ」 と言われ、こう話したのです。

 「奈緒と継美チャンと、観覧車に乗りました…私が 『好きだ』 と言ったら、ふたりが連れてってくれました…もう悔いはないと思った…。
 一日あればいいの。
 人生には、
 一日あれば…。
 大事な大事な一日があれば、
 …もう、それでじゅうぶん」

 この考え方って、結構大事なような気がしました。
 長い人生で、本当によかったのがたった一日なんて、あまりにもつらい話ですが、そう思えることが、人生に対する大きな慰めとなり、ときにはこれからを生き抜く力になる。

 病室を訪れた奈緒に対して、葉菜は 「もう帰りなさい」 と言うのですが、奈緒は拒絶します。

 「夜までいる。 明日も、あさっても、来る。
 …もう、やめて。 もう、分かってるの。 今までずっと、母でいてくれたこと。 離れてても、母でいてくれたこと。 もう、分かってるの。
 …だから今度は、あなたの娘にさせて。
 …あなたの娘でいさせて…」

 涙があふれ、手を差し伸べる、葉菜。

 「こっちへおいで…」

 確かめるように自分の娘の顔をなで、髪を撫ぜる葉菜。

 「奈緒…」

 「お母さん…」

 抱きしめ合い、母親の腕に抱かれて号泣する奈緒。

 「ずっと…ずっとこうしたかった…」

 あー、また号泣モードに入ってきたあ~(笑)。

 いっぽうその夜、自分の靴をリュックに詰める継美チャンの姿。
 なんだ、施設を脱走か?

 奈緒のもとに、またもや非通知設定の電話。
 たぶん出てみて嫌な電話だったら切るつもりで、奈緒も電話に出てみたのでしょう。 それ以上に、何か予感があったのかも。

 そしてその電話は、なんと、というかやっぱり、というか、継美チャン。

 「…お母さん?」

 うっ…(笑)。 ちょっともう、この段階で…(笑…って書いてますけど、照れですので…)。

 「お母さん、あのさ、お化けって、ホントにいるのかな?…怖くて寝れないの」

 「継美…どうしてこの電話が分かったの?」

 そう話す奈緒の部屋の窓には、継美チャンが映っています。 まるですぐそばにいるように。

 継美チャンと話すうちに、奈緒は継美チャンが 「(園の冷蔵庫が)めっちゃ巨大」 などと話すのを聞いて、自分の知らない間に成長していく継美チャンを実感します。
 無邪気に園の様子や友達の様子などを話し続ける継美チャンでしたが、それがかえって健気さを増幅している気がする。
 あのあと起こったいろんなことを話したくてたまらない、という感じの継美チャン。

 でも、やはりこみあげてくる感情を、抑えることはできないのです。

 「あとね、あとね…。

 …お母さん、いつ迎えに来るの?
 もう、ロウヤ、出してもらったんでしょ?
 継美ね、待ってるよ…」

 継美チャンの目から、あふれだす涙。

 「何回も電話したよ。
 出ないから、間違って覚えてたのかなって思ったけど、合ってたね!
 いつ迎えに来る?
 ちゃんと寝る前に、お荷物、用意してるの。

 …お母さん」

 靴を見ながら、見る見る表情が崩れていく、継美チャン。
 あーダメだー(笑)。 また来たー(笑)。

 「お母さん…
 お母さん…
 早く迎えに来て…。
 継美、待ってるのに…。
 ずっと待ってるのに…。
 どうして来てくれないの…?
 …会いたいよ…。
 お母さんに会いたいよ…!」

 涙があふれ出す、奈緒。

 「継美…! …ごめんね…ごめんね…」

 そんな奈緒に、継美チャンはこんなことを言うのです。

 「お母さん、…もう一回ゆうかいして…」

 誘拐という言葉の罪深さを、継美チャンが知っているとは考えにくい。
 継美チャンにとっては、少なくとも誘拐、というのは、いい言葉なのです。
 世間やマスコミによって、継美チャンも誘拐という言葉を何回も聞いたことでしょう。
 でも継美チャンにとってそもそもの始まりは、奈緒の 「あなたを誘拐する」 という言葉だったのです。
 しっかし、またこの回、ラストに 「めっちゃ巨大」 な催涙弾が隠されていました(笑)。
 もう、目が腫れぼったいです、正直言って。

 番組は次回で最終回らしいですが、予告編は一切なし。
 その代わり、「Mother」 DVDボックスのプレゼントの告知。
 ゲッ、「めっちゃ」 欲しい(笑)。

当ブログ 「Mother」 に関するほかの記事
第1-2回 主人公が、暗いですね… http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/04/mother-1-2-447a.html
第3-4回 同じテーマのドラマ 「八日目の蝉」 との相違点http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-3-4-34fe.html
第5回 母と娘の距離感http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-5-bc26.html
第6回 行く先が、見えないhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-6-95e0.html

第7回 うっかりサンの裏の顔http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-7-344a.html
第8回 泣いてもいいんだよhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/06/mother-8-8615.html
第9回 母の手のぬくもりをhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/06/mother-9-d640.html

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コメント

時々読ませていただいてます。
本当に泣けましたよね!
やばい!泣きすぎと思うのは
みんな一緒では??

最終回のおさらいもさせてくださいね。

naomiさん 様
コメント、ありがとうございます。

なんか、あまりにも泣いた泣いたと書き過ぎて、当ブログへお越しの皆様には、ずいぶん引かれたのでは?(笑)と思っていたのですが、共感していただけて、ちょっとホッとしました(笑)。

ワタシ的には、今年のドラマのなかでは、いちばん心を揺さぶられています。 最終回、どうなるんでしょうか、楽しみです。

リウさん、おもしろすぎ。
笑いました。
Motherの話をしてて笑わせることができるのは
よっぽどですよ(笑)
私も号泣ですよ。
男の人が「号泣です」といい切るのは逆にすかっとして
気持ちいいですよ♪

ゆき様
コメント、ありがとうございます。
なんか、ヘンなところで褒めてもらって、おもはゆいと言いますか…(笑)。
このドラマは、ひとりで見るのがいちばん適当ですよねっ。 となりに誰かいたら、ここまで号泣できません(笑)。
でも思いっきり泣くと、なんかそのあとすっきりするんですよね。 ホントに、心のお掃除をさせてもらっている感じでした。

はじめまして。はじめてコメントさせていただきます。

私,テレビ見ない人間で,芦田愛菜ちゃんは昨年秋に初めて名前を聞きまして。でも,当時でも「マルモ」って何?という状態で。

それが,ひょんなことから今年3月に『mother』DVDを見まして。

で,はまりました。

『mother』を分析検討する文章を書きたい~というわけで,それまでブログなどやったこともない人間がブログを立ち上げて,不定期連載で『mother』の記事をあげてます。

2年遅れの男です(T_T)。

私,この10話の中の「だるまさんがころんだ」(藤吉記者が撮影した映像)に関して,ちょいと自信ある分析をしちゃいましたぁ。

脚本家坂元裕二さんの伏線とか仕込みとかを考えまくるマニアックなことばかり書いてます。

2年遅れの私,『mother』について語りたい~。

もう遅すぎ?

弁護士 下中晃治 様
こちらこそはじめまして。 コメント下さり、ありがとうございます。

いや、遅すぎではございませんが、いかんせん細部にわたっての記憶がもう遠い彼方なので、じゅうぶん下中様と渡り合える自信がございません。

ただし、このドラマ、弁護士のかたから見た見解も、ちょっと訊きたい部分もございます。

いちばん興味深かったのは、うっかりさん(田中裕子サン)が継美チャンを戸籍売買しようとしていたところですかね。 同じ嬰児誘拐のドラマ 「八日目の蝉」 では、主人公の誘拐犯の女性は、その子が学校に入るまでの時限的な親子ごっこを楽しんでいる側面があった。 「Mother」 ではかなり積極的に法の網を超えようとしていました。

それにしても…。

「だるまさんがころんだ」 のチョイと自信ある分析ってなんじゃああ~~っ?!(爆)

気になる…。

お返事ありがとうございます。
ブログ初心者で,まだtrackbackが分からないんです。

「だるまさんがころんだ!」の分析は2記事前編後編ですので,URLをご紹介します。よかったらご一読下さい。

http://ameblo.jp/shimonaka-law/entry-11225569128.html

http://ameblo.jp/shimonaka-law/entry-11226795949.html

そうですねあのドラマでの戸籍売買は,継美(つぐみ)を望月継美とする戸籍を新たに作出するものですから,公正証書原本不実記載罪になるかと思います。具体的な手口としては,どうなんでしょう?戸籍実務を具体的に知らないと軽々しくは言えないかなと思います。

戸籍に関しては,私は,むしろ奈緒の戸籍の方が気になりました。私は,「mother」は,ん?なにこれ?ありえんやろ?と思うことが出てきても,語られないストーリーを想定したり奥深い心理を設定したりして整合性やリアリティーをつけてみようという見方をしています。
ただ,今のところ,どうしてもリアリティー,整合性で破綻してしまう部分があって,それが奈緒の戸籍の問題なんですね。
これはいずれ記事にしようと思います。まあ弁護士らしい記事になるかと思います(笑)。

私は2年遅れでしかもDVDで一気に見て,全体のストーリーの中で脚本家坂元裕二さんの伏線や仕込みを解き明かすというスタンスで記事を書いています。ですから,リアルタイムでご覧になっていた方とは見方が違いますし,全体を見て振り返って分析するという後出しじゃんけんみたいなところもあります。

 これからもよろしくお願いします。


弁護士 下中晃治様

レス下さり、ありがとうございます。

サイト、読ませていただきました。 一見飛躍しているかのようで、実はいろんな考察が含まれていて、さすが弁護士ならではの、結論に誘導する緻密な論理だと感じました。 施設での継美チャンの様子に思いを馳せることができた気がします。
「だるまさんがころんだ」 の裏には、そういうシンボリックな意味が含まれているんですね。

それと、継美チャンの戸籍売買よりも、奈緒の戸籍の行方のほうに整合性が欠如している、というのも、言われてみればなるほどなー、と感じます(物語うろ覚えで俎上に乗せるのは失礼ですが)。

もともとうっかりさんが服役中に、高畑淳子サンの家に奈緒は戸籍移動したと考えられますが、そこからいったん、奈緒は高畑家を離脱して施設 「桃の家」 に行っている。 奈緒が継美チャンを誘拐してからいろいろあったと思うのですが、いったい奈緒の戸籍はどこに属しているのか、ちょっと考えるとよく分からないような気がします(なにぶんにも記憶が曖昧なのでご了承ください)。

で、自分の書いたレビューを頼りに話をいたしますが(笑)、最初のうち誘拐後の継美チャンを学校に編入させるために、うっかりさんが同居証明書なるものの保護者として自分が名乗りを上げていましたが、ツッコミどころはそこなのかな?

下中様の弁護士としての考察を、楽しみにしております。

ご丁寧にアウトオブデイトの話第におつきあいいただき,ありがとうございます。

感激です。

奈緒の戸籍で気になる点につきましては,はい,いずれ記事で,いかにもヤメ検弁護士的な考察をしますのでお楽しみを・・・。

とひっぱります。

ありがとうございます。

弁護士 下中晃治様
レス下さり、ありがとうございます。

「弁護士」 などという肩書のかたから感激をされようとは、はなはだ恐縮です。

元々検事でいらっしゃったんですか
いろんなかたがこのブログにいらっしゃっているんだなあ、と改めて感慨にふけってしまいます。

坂本裕二サンの脚本では、ほかに 「チェイス」 という国税査察官の傑作ドラマがあります。 DVDで出ているのかな? NHKの土曜ドラマでした。 まあ、脱税とかの話からかなり逸脱した話になってしまっていましたが、これも法律的に考察するとかなり興味深いものがあるかもしれません。 ご機会がございましたら、ご視聴をお勧めいたします(当ブログでもレビューしております…)。

チェイスって,あの,鳥肌実みたいな脱税指南の人が出てき来て,査察官の妻がバリ旅行で飛行機墜落して,娘がグレて株に手出したりとかしたやつ!

あれは,珍しいことにリアルで見ましたよ~。

 なかなか見応えがありました。


 株の操作で仕組むというのは,たとえば,あの許○○さんもそうだと言われてたりして。

 いやあ,懐かしいです。あれも坂元裕二さんだったんですか~。縁があるのかなぁ…。

 情報,感謝です。ありがとうございます。

 


弁護士 下中晃治様

再レス下さり、ありがとうございます。

調子に乗って(笑)もうひとつ、坂本裕二サンのドラマをご紹介させていただきます。

「それでも、生きてゆく」 という、少年殺人のその後の話を追ったものです。

加害者と被害者の家族どうしが付き合いを始めることで、加害者の少年が起こした罪と、あらためて向き直っていく、というドラマでしたが、かなりこれも練り込まれた作品でした。 これもドラマの一場面一場面にかなりの意味が内包されており、「Mother」 に負けず劣らずの傑作だと思います。

坂本裕二サンは以前はそんなにこういう重厚な作風ではなかったのですが、「チェイス」「Mother」「それでも、生きてゆく」 の近作3作は、完成度が段違いに高い。 異常に高い。
なにが坂元サンを、そうさせたのかは、謎です…。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

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    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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