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2010年6月24日 (木)

「Mother」 第11回(最終回) 現実的な幕引きへの是非

 予告させていただいたとおり、ちょっと一部書き足しいたしました。 その結果、またまた長ーい記事に…。 コンパクトにまとめられず、申し訳ありません。

 ここ数年体験したことのないような、号泣の衝動にさらされっぱなしだったドラマ、「Mother」。 「おしん」 以来かなぁ(古すぎ…)。

 その最終回は、理性的に考えれば、これこそがベスト、と思えるような幕引きでした。
 ただ、奈緒(松雪泰子サン)と継美(=道木怜南、芦田愛菜チャン)の、互いを強く求めあう気持ちにやられて大量の涙を絞られてきた立場から、現実的過ぎてもうちょっとお互いが望む方向にしてあげられなかったのか、という意見もあるようです。
 エモーショナルな部分でこのドラマを見ると、「優しい気持ち」 を解決できるのは、ふたりが12年後に邂逅することではなく、今すぐにでも一緒に暮らせる、という、法律を含めた社会的なコンセンサスが必要なのではないか、という、まあ言わば 「感情論」 です。

 そんな意見の人たちは、なにもドラマにいちゃもんをつけているわけではなく、心が優しいからこそ、ふたりを超法規的に一緒にさせてあげたいと考えるのだろう、と私は思うわけでして。

 私にも、そんな気持ちは確かにあります。
 継美チャンの二十歳までの12年間というのは、いちばん母親が必要な時期なのではないか、と思うし、母娘にとっては、いちばん大事な時間なのではないか、と考えるからです。

 けれどもこのドラマの作り手は、奈緒と葉菜(田中裕子サン)が別れ別れだった 「失われた30年」 を取り戻すことができたことを提示し、未来への希望を表現したのだと思います。

 でもやはり、こういう結末を 「ベスト」 だなどと自分に言い聞かせて、無理に納得するしかない、というのにも、何となく自分が冷たくなってしまったのではないか、という後ろめたさがあることも、確かなのです。

 そのうえであえて言いますが。
 この、紅涙を絞り続けたドラマのエンディングとしては、悲しくて切ないけれども、見終わった後に、前向きに生きていこう、という気持ちになった最高のエンディングだった、と言えるのではないでしょうか。

 今回最終回、毎回流れていたドラマタイトルクレジットが、しょっぱなから出てきます。
 「Mother」 の真ん中、「t」 の字が抜けた状態から、まるで十字架のように、 「t」 の字が浮き上がってくる、という、アレです。
 結果的には、これは奈緒がこのドラマが終わったあとも背負わなければならなくなった十字架、という、重たい意味をもつものになってしまいました。

 でも、その十字架を、奈緒は覚悟のうえで、甘んじて背負おうとしている。
 奈緒は、その呪縛が解かれる日を、宝箱を開ける楽しみな日として、これからの人生を生きていこうと決心したのです。

 最終回冒頭。
 先週のラスト、継美チャンの 「ゆうかいして…」 のシーンが流され、いきなりウルウルです(笑)。 「会いたいよ…」 という継美チャンに、奈緒も 「お母さん…会いたいけど…」 と言うと、不意にぶつっと切れてしまう電話。 継美チャン、施設の人に、見つかってしまったのです。

 いっぽううっかりさんこと葉菜は、主治医の市川実和子サンから、もってせいぜい2日、3日目は分からない、と言われるほどの末期状態。 水色のなにか、を編んでいます。 「途中で死んだら、あとはあなたが編んで」 などと言う、葉菜の心が哀しい。

 この水色。

 以前にドラマで言っていたかどうか忘れたのですが、これは継美チャンの、好きな色なんですね。 奈緒が葉菜のために買ってきた、セキセイインコも、水色でした。 継美チャンが以前葉菜にプレゼントしたネックレスも、水色でした。 継美チャンが着ているカーディガンも、水色でしたね。

 葉菜は、「人生の最後に見る走馬灯が、今から楽しみなの」 などと不吉なことを言って、奈緒を困惑させる。 その走馬灯に葉菜が見たものは、先週藤吉(山本耕史サン)がつきとめたはずだった、放火事件の真相でした。 「実はこうだった」 という話の先に、「ホントのホントはこうだった」、という話のたたみかけは、まるで同じ坂元サン脚本の 「チェイス」 を見ているようでした。

 木更津のおばあちゃんから慰問のお菓子を受け取った継美チャン、そこに2万円が入っているのを見て、なにかうれしそう。 考えることは、だいたい分かりますが(笑)。

 いっぽう藤吉は、多田という老人に取材をしています。
 あの、葉菜の理髪店の常連だった白髪、白髭の老人です。
 どうも、高橋昌也サンだったようですね。 エンドロールを見ながら気づきました。
 高橋サンと言えば、私の世代では 「赤いシリーズ」 で、百恵チャンの敵役(だったかな?)。 百恵ファンとしては、あまりいい印象のない役者サンでしたが。
 御年80歳、いやー、カクシャクとしていらっしゃる。

 その多田という老人、亡き妻の理髪店を葉菜に譲ったなどという話を以前していましたが、もともと葉菜の取り調べをした人だったらしい。

 それで。

 その理髪店に戻ってきた葉菜の面倒を見ていた奈緒のもとに、まるで幻覚のようなスローモーションで、継美が帰ってくるのです。
 うっ…。 また来ましたよ(何がって、アレです、涙です…笑)。

 どうやって自分がここまで来たのか、もう話したくて仕方がないという感じで、しゃべり続ける継美チャン。
 あまりに急いだせいか、あっちこっちに擦り傷ができています。
 「もっと大きなけがをしたら、どうするつもりだったの! もしものことがあったら…」
 母親の自覚ゆえに、奈緒は継美チャンをきつく叱ってしまうのですが、継美チャンは叱られて泣き顔になり、「お母さん、継美に会えたの、うれしくないの?」 と問いかけるのです。
 「お母さんに、会いたかったのに…」 と泣いてしまう、継美チャン。
 奈緒もたまらず、継美チャンを抱きしめます。
 いけませんな。 こっちも大泣きです。

 昼間から寝ているうっかりさんを見つけ、継美チャンは何かを敏感に感じ取った様子。 「ダジャレ合戦」 を繰り広げながら、不意に黙り込んでしまう、継美チャン(奈緒のひとり負け状態は笑えましたけど)。 「うっかりさんの病気、ホントに治るの?」 と何度も尋ねるのです。

 それにしても、藤吉に継美チャンが帰ってきてしまったことを相談し、「あした室蘭に連れて戻るつもりです」 と、ハナから一緒に住むことを諦めているような、奈緒。
 見ている側としては、これまで誘拐だの戸籍売買だの、大胆なことをやってきたのに、どうして一緒に住むことに消極的なのだ?と思いがちですが、これは今の法律が悪い、と諦めるしかない、そう感じます。 そう割り切らないと、この先エンディングまで、重苦しい気持ちを抱えながら、このドラマを見終わってしまう気がするのです。

 そこにやってきた、鈴原家の人々。
 「お正月が来たみたい」 と喜ぶ葉菜、好きな人のことを聞かれてあわてる奈緒、まるでみんな、ずっと前から仲がよかったかのような、幸せな葉菜の最期のひとときが流れて行きます。

 鈴原家の人々が帰ったあと、葉菜は継美チャンの髪の毛を切ってあげる、と言い出します。
 継美チャンに、私もお母さんに髪を切ってもらった、と話す葉菜。
 引き続いて、奈緒の髪の毛も、切ることになるのですが。

 もうすぐ亡くなる人が、自分の娘と孫(こっちはほんとうの、ではないですけどね)の髪を切って、旅立っていく。
 髪の毛は伸びてしまえばまた切るわけで、葉菜の手入れした髪の毛は、いつか切らなければならないことになる、言わば 「期間限定」 の 「形見」 なわけです。
 この切なさ、と言ったら。
 奈緒にとって、この次髪を切るときは、まさに胸を締め付けられるほどのつらさがあるのかも知れません。
 そのことを考えると、涙を禁じ得ません。
 私も母親に、髪を切ってもらったことがある。
 そのこと自体が思い出となる日が来るのかと思うと、それだけで泣けてくるのです。

 奈緒は葉菜に髪の毛を束ねられながら、「私、継美と離れられるのかな?」 と不安をこぼすのですが、葉菜の答えは、いたってシンプルでした。

 「会えたわ。
 奈緒と、お母さんだって。
 30年かかって、また会えた。
 こうして、あの頃のように、あなたの髪を、切ってあげることもできた。
 昨日のことのように思い出す。
 まるで、あの日も今日も、同じ幸せな一日のように」

 「私と継美にも、そんな日が来るのかな?」

 「あなたと継美ちゃんは、まだ始まったばかりよ。 これからなのよ。
 あなたがあの子に何ができたかは、今じゃ、ないの。
 あの子が大人になったときに分かるのよ」

 「お母さんと私は…?」

 「ずっと一緒にいるわ」

 この部分は、このあとの、奈緒から20歳の継美に送った手紙の内容に直接影響を与える、重要な部分な気がします。
 髪を束ねる奈緒の仕草に、遠い過去の記憶が揺り起こされていく、奈緒。

 「お母さん…あのね…」

 「なぁに?」

 「お母さんの顔…思い出した…」

 ここでもまた、ブァッと涙、です。 これまで、5歳の時に別れた母親の顔を思い出せず、ただしっかりと握られた手の感触だけを覚えていた奈緒。 それが、母親に散髪してもらった遠い日の思い出で、母親の顔を思い出すなんて…。

 朝市があるから行ってみない?と提案する葉菜に、継美チャンはラムネも売っているかどうかを気にかけ、ラムネの中のビー玉はどうやって中に入れるのか?という素朴な疑問を葉菜と奈緒に投げかけます。
 その夜、眠る際に、「どうやってるのかしら?…ラムネのビー玉。 …どうやって入れてるのかしらね?…」 と、消え入りそうな声で呟きながら、眠りに入っていく、葉菜。
 もうすぐ出来上がりそうな水色のバッグを見ながら、奈緒が 「今度はセーター編んであげて」 と言うと、それには答えず、「お休み」 とただ笑ってやり過ごそうとする。 なんかいやーな予感がひしひしと迫ってくるような、ちぐはぐな会話です。

 ここでさっき述べた、走馬灯が…。

 消防車が通るのを後ろに見ながら、幼い奈緒の手を引く葉菜が、「お母さんのためにしてくれたのね。 でも、忘れなさい。 あなたは何もしてないの。 全部、お母さんがしたの。 分かった? もう、思い出しちゃダメ」 と話しているのです。
 つまり、自宅に放火して父親を殺したのは、奈緒だったということになるのでしょうか。

 そしてそれが、葉菜のこの世における、最後の記憶…。

 翌朝、起きてこない葉菜を、継美チャンがほっぺたツンツンして起こそうとするのですが。
 あるじを失った、葉菜のかけていた老眼鏡が、ぽつんと置かれたままになっているところは、さりげなく見事な演出でした。

 動かないうっかりさんをじっと見つめる継美チャンに、奈緒は 「室蘭の施設にあなたを送り届ける」 と話をします。
 「鳥さんにお水あげよ」 と立ち上がって水を汲んだ継美チャンは、それをわざとみたいにこぼしてしまう。 それをぞうきんでふきながら、あくまで顔を見せずに、継美チャンは悲しそうに、奈緒に訊くのです。

 「お母さん…継美のこと、嫌いになった?」

 「嫌いになんか、ならないよ」

 「面倒くさくなった?」

 「違うの」

 「じゃあ、…なんでお母さん、やめるの?」

 奈緒は継美を後ろから抱き寄せ、「私はあなたのお母さん。 お母さんをやめたりしない」 と語りかけます。

 「離れてても、継美のお母さん。 ずっと、継美のお母さん。 そしたら、また会える日が来る。 お母さんが、お母さん(葉菜)に会えたみたいに、いつか会える」

 大粒の涙を流しながら、「いつ?」 と訊く、継美チャン。 「大人になったら」 と答える奈緒に、分かんないかもしれないよ?顔も声も変わるよ、気付かないかもしれないよ?とたたみかける継美チャンに、奈緒は毅然として、こう答えるのです。

 「お母さんは、かならず継美を見つける」

 たまらず振り向いて奈緒に抱きついてしまう、継美チャン。
 ああ~ここで、コマーシャルコールだ!(笑) いいとこぶち壊すな!(失礼、取り乱しました…笑)

 思えば、継美チャンが奈緒への強い思慕の思いを克服したのが、この 「必ず見つける」 という、奈緒の力強い言葉だった気がしてなりません。

 室蘭に着き、施設近くのバス停で降りた奈緒と継美チャン、手にはうっかりさんが編んでくれた水色のバッグを持っています。 葉菜の遺言通り、奈緒がしっかり仕上げたのでしょう。

 友達に見つかり、いったんは中途半端なまま別れてしまう奈緒と継美チャンでしたが、葉菜の亡くなった夜に徹夜して書いた手紙を渡そうと、駆け出す奈緒。

 悲しいままじゃ嫌だから、笑ってお別れできるように、もう少し話そうか?と言う奈緒に、継美チャンはかぶりを振ります。

 「お母さん、見てて…継美、自分で帰れるから」
 半泣きです。

 奈緒も半泣きで、「そうだね…でも…お母さん、見えるかな? ちゃんと見えるかな?」

 「悲しいの?」

 「ううん…うれしいの。 …うれしくても泣くことがある…」

 「じゃあさじゃあさお母さん、好きなものの話をするんだよ。 好きなものの話をすると、楽しくなるの」

 そしてふたりは、互いに好きなものの話をしながら、近づいていきます。

 「夜のプール」
 「傘お化け」
 「8月31日」
 「電車の中で眠っている人」
 「キリンの…キリンは、牛の種類ってとこ」
 「そうなの?」
 「うん」
 「ふたりで一個の傘さすこと」
 「靴箱からはみ出している長靴」
 「台風の、ゴォーッ!って音」
 「朝の光」
 「お母さんのまゆ毛」
 「継美の歩きかた」
 「お母さんが洗濯物干してるところ」
 「継美がそわそわしているところ」
 「お母さんの声」
 「継美の字…継美…」
 「…お母さん…」

 内容がだんだんお互いのことになっていくのが、また泣けます。

 そして 「継美が20歳になったら読んで」 と、奈緒は継美チャンに、鳥の羽根のシールが貼ってある、一通の手紙を渡すのです。

 最後に奈緒に向かって満面の笑みを見せ、振り返って施設に向かって歩き出す、継美チャン。
 大きな鳥かごを抱え、ぴょこたんぴょこたんと、奈緒がさっき好きなものにあげていた、独特の歩きかたで、一度も振り返らず、だんだん小さくなっていき、奈緒の視界から消えていきます。
 胸が締め付けられるような、別れのシーンでした。

 最後に、奈緒の手紙の内容が読み上げられます。

 「継美へ。
 あなたは今、『怜南』 と名乗っていることと思います。
 だけど今は、あえて 『継美』 と呼ばせてください。
 この手紙は、12年後のあなたに書く手紙です。
 二十歳になったあなたに宛て、書いている手紙です。
 いつか大人へと成長したあなたが読んでくれることを願って。

 継美。
 うっかりさんを覚えていますか?
 私の母であり、
 あなたとの旅の途中で再会した、望月葉菜さんのこと。
 あのときあなたの母になろうとしなければ、きっと私も、母に出会うことはなかったと思います。
 あなたの母になったから、私も、最後の最後に、母を愛することができた。
 不思議な運命を感じています。

 あなたは知っていますか?
 渡り鳥が、どうして迷わずに目的地にたどり着けるのか。
 例えば鳥たちは、星座を道しるべにするのです。
 北極星を中心とした、大熊座、小熊座、カシオペア座。
 星々を頼りにして、鳥たちは北を目指すのです。
 鳥たちはそれを、ヒナの頃に覚えるのです。
 ヒナの頃に見た星の位置が、鳥たちの生きる上での、道しるべとなるのです。

 私は明日、あなたに別れを告げます。
 あなたを連れて、室蘭に向かいます。
 会うことを許されない私たち。
 母と娘を名乗ることのできない私たち。
 それでも私は信じています。
 いつかまた、私たちが再び出会えることを。
 いつかまた、手を取り合う日が来ることを。
 私と母が、30年の時を経て出会ったように、幼いころに手をとり合って歩いた思い出があれば、それはいつか道しるべとなって、私たちを導き、巡り合う。

 二十歳になった継美。
 あなたは今、どんな女性になっているでしょう。
 どんな大人になっているでしょう。
 出会ったころの104センチのあなたは今、流行りの服を着て、小さな16.5センチの靴を履いていたあなたは今、少しかかとの高い靴を履いて、私の前に歩み寄ってくる。
 すれ違うそのとき、私は、なんて声をかけよう。
 向かい合って、あなたと何を話そう。
 何から聞こう。

 私が分かりますか?
 身長はいくつですか?
 恋をしましたか?
 親友はいますか?
 今でも、水色は好き?
 シイタケは苦手?
 逆上がりは、まだできますか?
 クリームソーダは好きですか?
 もしよかったら、また一緒に飲みませんか?

 継美、元気ですか?
 二十歳のあなたに出会うことを思うと、今から胸が高鳴り、ひとり、笑みがこぼれてしまいます。
 あなたとの明日を、笑顔で待っています。

 あなたに出会えてよかった。

 あなたの母になれてよかった。

 あなたと過ごした季節。
 あなたの母であった季節。
 それが私にとって今のすべてであり、そしてあなたと再びいつか出会う季節。
 それは私にとって、これから開ける、宝箱なのです。

 愛しています。    母より

 追伸 クリームソーダは、飲み物ですよ――」

 このバックに、藤吉がこの事件の取材した原稿をゴミ箱に投げ入れるところ、鈴原芽衣(酒井若菜サン)が元婚約者(音尾琢真サン…「龍馬伝」 で、亀弥太やってましたね)と復縁するところなどを流し、見ている側はなんとなく、心が満たされていくのを感じます。

 ラストに、12年後に再び出会うふたりの様子が、サービスカットのように入るのですが、このラストを、よかったねと感じるのか、その子が成人しなければ判断することができない法律とは何なのだと考えるのか、なかなか難しいところではあります。

 私の場合は見終わってからずっと、切なさみたいなものが心を支配しています。
 このドラマが終わってしまった寂しさ、とも考えられるのですが、どうも違うみたいです。
 継美チャンがこれから母親のいないことに、どういう形であれ、耐えていかなければならないことに、心が痛むのです。

 継美チャンはこの先、「怜南」 という、自分にとっては 「天国に行ってしまった」 女の子の名前を名乗らなければいけないんですよね。
 「八日目の蝉」 の薫チャン(小林星蘭チャン)にしてもそうだったのですが、「恵理菜」 という本来の名前は、自分を表すための最適な名前ではありませんでした。 恵理菜を演じた北乃きいチャンは、その満たされなさを抱えながら、その後の人生を送っていくわけですが、継美チャンにも同じ心の飢えが襲われないとも限らない。
 継美チャンは幼いながらも、自分の名前を失われ、母親も失われた形で、これから生き続けなければならないのです。 未来への希望を持ちながらも。

 松雪サンや田中サン、これ以上ないという最高の演技を見せてくれたのですが、それ以上に継美チャンを演じた芦田愛菜チャン、「こんな娘がいたらなあ」 と思うくらい、つくづく健気な女の子でした。

 いずれにせよ、最高級のドラマを楽しめた、という満足感だけは、如実に存在しています。 上質な余韻が、今も残り続けている。 今年前半期では、間違いなくナンバーワンですね!

当ブログ 「Mother」 に関するほかの記事
第1-2回 主人公が、暗いですね… http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/04/mother-1-2-447a.html
第3-4回 同じテーマのドラマ 「八日目の蝉」 との相違点http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-3-4-34fe.html
第5回 母と娘の距離感http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-5-bc26.html
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第7回 うっかりサンの裏の顔http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/05/mother-7-344a.html
第8回 泣いてもいいんだよhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/06/mother-8-8615.html
第9回 母の手のぬくもりをhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/06/mother-9-d640.html
第10回 優しさがつき動かすものhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/06/mother-10-db64.html

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コメント

現実的な幕引き、私個人の意見では悲しいけれどそれでそれで正しかったんだと思います。
このドラマは娯楽目的、というより虐待は何か、社会はどう
対応すべきか、を問いかけた社会性の強いドラマでしたから。
しかしこのドラマはすごい。本当に細かい。
何度も見ると余計に感じます。細かいところまで気を配られている。新参者で黒木メイサが被害者の名前を間違えてもそのままオッケーだしちゃったり、音声さんの姿が映っちゃってもそのまま放送しているのとは違う(笑)
しかし藤吉さん、勘がいいですよね~。
人形町にいたら犯人見つけてましたね、きっと。

投稿: ゆき。 | 2010年6月26日 (土) 13時34分

ゆき様
コメント連投、ありがとうございます。

まさにおっしゃる通りです! 私も、このドラマの真の目的は、感情的にとらえるのではなく、自分たちはどうすべきなのかという問題提起にあると思います。

それに、本当に細かい、というゆきサンの意見も、とても的を得てるなー、と感じます。
このドラマは、何度見ても鑑賞に耐えうるほどのち密さに満ちあふれている気がしますよね!
特に小道具が持つトータルな意味とか、私も録画を消してしまって振り返れないのが残念です。
それだけに、DVDボックスも欲しい気がしますが(笑)、このドラマ、映像もとてもきれいで、ブルーレイクラスでないと、もったいないような気もします。 特に初回の寒い海の様子と、奈緒と継美チャンが別れるときの、緑が広がる風景は、ふたりの心情を表すとても象徴的な対比だった気がします。

投稿: リウ | 2010年6月26日 (土) 20時01分

http://mother-tsugumi.seesaa.net/
私が作ったノベライズです、見てください。

投稿: つく | 2014年5月 8日 (木) 23時12分

つくサン?つぐサン?
ノベライズ、見ましたよ! セリフが中心でしたね。 「Mother」 が大好きなんですね! どうぞ根気よく、最後まで頑張ってくださいhappy01

投稿: リウ | 2014年5月 9日 (金) 06時53分

すみません。ハンドル、正しくはつぐです。
返事頂けないと思っていました。返信ありがとう御座います。
Mother、けして忘れません。
あなた(リウさん)は、今もmother好きですか?
私は2022年、継美と奈緒が再会するとき、その時まではmotherのファンでいようと思います。
あと、正しくは私は芦田ファンです。その上でmotherに出会い、今こうしてmotherファンをしています。
八日目の蟬もみました。
関係ないですが、
私は薫というと小林星蘭(八日目)よりも芦田愛菜(マルモ)を思い浮かべます。
えーと、話が逸れました。
ノベライズ、ご覧いただけたようでとても嬉しいです。
Motherが好きなのでURLも…
mother-tsugumi.seesaa.net
(マザー継美)
としておきました。
ごめんなさい。仕事とか忙しくてノベライズ更新できません。でも、たまに覗いてくだされば、と思います。
またお話しましょう。


以下、奈緒からの手紙を少し変えました。

継美へ

(略)

Motherに出会えてよかった。
Motherのファンになれてよかった。

Motherと過ごした季節
Motherのファンであった季節
それが私にとって今の全てであり、
そしてこのドラマと再びいつか出会う季節

それは私にとって、これから開ける
宝箱なのです。

愛しています。

つぐより

追伸
クリームソーダは
飲み物ですよ

投稿: つぐ | 2014年5月19日 (月) 04時16分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

つぐ様のブログに来ていたコメントも読んだのですが、私はつぐ様が好きでやられているんだから、気にせず頑張ってやり通せばいいのだ、と強く思います。

ただ、勉強はしなくてはならない、と感じます。 つぐ様のノベライズは 「Mother」 への思いがたくさん詰まっているけれども、もっと他人が読んで分かりやすいものにしなくてはならないかも、と感じました。
まあ私も文章がヘタクソだから、ひと様のことは言えた義理ではございませんが。

好きこそものの上手なれ、と申します。
一生懸命何かをなされていれば、それはいつかきっと花開くものだと思います。 たとえそれが自分の考えたような方向でなくても、思わぬ方向で役に立ったりするものです。

「Mother」 のドラマは、今でも好きですよ!

ただ、つぐ様のご期待に添えなくて残念ですが、芦田愛菜チャンは 「Mother」 の頃がいちばんよかったかな。

それ以降はどうも、「演技がうますぎて浮いてしまう」 ような気がしてなりません。

でも、この子の持っている演技力は、並大抵ではない、と感じます。

近作の 「銀二貫」 でも、大火事で父親を失ったときの演技には、心を揺さぶられました。 この子が自分の演技のうまさに溺れず、客観的な目を持ち続けていれば、将来 「超」 のつく大女優になることは、間違いない気がいたします。

「客観的な目を持ち続ける」 というのは、自分の文章にしても同様でして。

お互いに、うまい文章を作れるように、頑張ってまいりましょう!

投稿: リウ | 2014年5月19日 (月) 07時14分

文章がメチャクチャですみません。
芦田さんで一番好きな役は…
継美です。もちろん!!
銀二貫もよかったですね。
まあ、いろいろと頑張っていきましょう。

Fromつぐ

追伸
クリームソーダは
飲み物ですよ。

投稿: つぐ | 2014年5月19日 (月) 07時41分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

ややや、謝られてしまって恐縮です。 なんかエラソーに見えちゃうのかな~coldsweats01

投稿: リウ | 2014年5月20日 (火) 13時32分

いえいえ、偉そうじゃないです、大丈夫です。
motherが、私の一番好きなドラマです。

投稿: つぐ | 2014年5月21日 (水) 07時51分

つぐ様
返信が遅れました。 お返事くださり、ありがとうございます。

大丈夫でしたか、あ~よかった、ですwink

投稿: リウ | 2014年5月24日 (土) 07時24分

http://youtu.be/x7NLEa_hpfg
ドラマの名言です。
是非ご覧ください。
ようやく本日公開することが出来ました。
なにか他に名言と思うようなところがあれば、
動画には使用しませんが教えて下さい。
某ブログが現在でもmotherについて記事を書いていて、その中に名言について記事があったので、自分で一話から見直し、動画を完成させました。写真などもあります。
参考までに昔、芦田さんのスライドショーを作った際のURLを記します。ご覧ください。
http://youtu.be/0py1NWPMymQ
追伸
クリームソーダは
飲み物ですよ。

投稿: つぐ | 2014年6月 7日 (土) 15時42分

URL間違えました。
http://youtu.be/X7NLEa_hpfg
が正しい名言のURLです。
Xの大文字と小文字の入力ミスです。
すみません。
是非、ご覧あれ。

投稿: つぐ | 2014年6月 7日 (土) 15時49分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

you tube見させていただきました。 労作ですね。 私はデジタル音痴なので、こういうこと自体出来ないし、それから、コメントを入れようとしたらアカウントがどうとか、というのも分かんないしで(笑)。 結局ここに書かせていただきます。

音楽を15分近くつないだ、というのもすごい気がしました。 mother愛がハンパではありません。 きっとつぐ様にお子様がいらっしゃったら、その子はとても大事に育てられるのではないか、と思います。

追伸 大文字と小文字の違いは、問題ないようですconfident

投稿: リウ | 2014年6月 8日 (日) 12時57分

ご覧頂き有り難う御座います。
音楽は、ほぼすべて芦田さんのものを使いました。大文字と小文字の件、よかったです。coldsweats01
何かありましたら、連絡します。
マルモの続編出るらしいですし…
さて、勝手に紹介して良いのか解りませんが、
CROSSROADというブログが今もmotherについてを続けています。なかなか面白いですよ。
あと、自分ですが…
ノベライズ、諦めました。
すみません。
追伸
クリームソーダは…(略)。

投稿: つぐ | 2014年6月 8日 (日) 15時42分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

ノベライズを諦めたとのこと。 残念ですが、そんなに社会に対する責任が伴っている作業ではございません。 やめたくなったらやめる。 それがシロートのいいところでございます(笑)。

「マルモ」 に関しては、当時 「JIN-完結編-」 の裏番組でまったくチェックしておらず、惜しいことをいたしました。 「明日ママ」 も見てないし、芦田愛菜チャンの演技を見たのは、「銀二貫」 が久しぶりでした。

しっかし 「Mother」 のころはムチャクチャかわいかったですねー。 つぐ様の作ったスライドを見ながらつくづく思いました。

投稿: リウ | 2014年6月10日 (火) 11時11分

その通りです。
Motherの継美が一番可愛かったなぁ…
継美に戻れ!!
というのも無理な話ですし …bleah
銀二貫を見たと言うことで。
あれも良かったですね。
最終回の再放送は今日…だっけ…coldsweats01
マルモ…は…
Youtubeで見ることが出来ますが、Motherよりは詰まらないです。
明日ママは、別に悪くはないですが、問題になったせいでシナリオが変わって、なんだかわからなく終わりました。
名言、楽しんで頂いてよかったです。
あのドラマは、一生忘れることは無いでしょう。

追伸
クリームソーダは、
飲み物ですよ。

投稿: つぐ | 2014年6月10日 (火) 18時35分

あともう一言。
スライドもご覧頂き有り難う御座います。
チャンネルの他の動画もお楽しみください。

投稿: つぐ | 2014年6月10日 (火) 18時37分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

芦田愛菜チャンは、結構愛嬌ありタイプの顔立ちだと思うのですが、そういう子が5歳くらいだと、本当にかわいいものです。
女の子はどう化けるか分からないので、後生畏るべしですが、大人たちの思惑の中に生きている彼女が、まっすぐに育ってほしいことをオジサンは心から願っております。
外国じゃ子役というとロクな育ち方をしない例ばっかりですからね(ギャラの数字が大きすぎることも一因ですが)。

この子はだけど、どんな人生を歩んでいくのかな。
不安でもあり、楽しみでもあります。

投稿: リウ | 2014年6月12日 (木) 11時30分

新たに、motherを中心としたブログを作りました。
http://mother-tsugumi-mana.seesaa.net
今度こそはさじを投げないように続けていこうかと思います。

投稿: つぐ | 2014年6月13日 (金) 00時34分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

「Mother」 をこんなに愛した人がいるなんて、芦田愛菜チャンにも知らせてあげたいくらいですhappy01。 頑張って続けてくださいね。

投稿: リウ | 2014年6月13日 (金) 15時42分

http://mother-tsugumi.seesaa.net/
ノベライズ、諦めたと書きましたが、結局更新しました。最終話までの分を入れてあります。
Motherとこのブログを、これからも応援していきますので、どうぞこれからもお忙しいとは思いますが、お付合いください。

投稿: つぐ | 2014年6月13日 (金) 22時03分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

こちらこそ、ここんところほとんど休眠状態ですが(笑)よろしくどうぞconfident

投稿: リウ | 2014年6月15日 (日) 05時26分

リウさんすごい!
だめです。さじ投げました。
よく続けられますね。
http://earthquake-log.seesaa.net/
以外、全部やめました。
ブログはきつい(泣)

投稿: つぐ | 2014年7月20日 (日) 18時53分

つぐ様
コメント下さり、ありがとうございます。

リンク先見て、不謹慎ですが笑ってしまいましたcoldsweats01。 こういうの、好きでなければ出来ないですよね(笑)。

私も同じです。

好きこそものの上手なれ、と申します。

つぐ様がブログを続けられたのも、「Mother」(もしくは継美チャン)に対する愛があったればこそだと思うのです。

好きなことを続けられたらよろしいのではないでしょうか。

そりゃ、持続するのは難しいです。

いろんなことに興味がおありのようですから。

でもみんなひっくるめて、みんなつぐ様なのではないかと思うんですよ。

だからいちいち新しいブログを立ち上げないで、みんな一緒に 「つぐの気になったこと」 みたいな感じでブログを続けられたらよろしいのではないか、と私は思います。

お節介なことを申し上げましたが、思ったままを返信させていただきました。

投稿: リウ | 2014年7月20日 (日) 20時07分

ありがとうございます。
地震記録でゴー!

投稿: つぐ | 2014年7月29日 (火) 23時23分

つぐ様
頑張って地震記録を…でも誰が読むのかな…あ、いやいや、頑張ってくださいっ(爆)。

投稿: リウ | 2014年7月30日 (水) 11時41分

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