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2010年6月30日 (水)

「青春の門」 って、どうなりましたっけ?

 五木寛之サンの長編小説 「青春の門」 って、まだ完結してないんですよね?

 歌謡曲を作ろうとかいう話になってから、どうも話にキレがなくなったように感じて、それ以来読んでいないのですが。 もう、かれこれ20年以上になるかもしれない。 高校生あたりのころは、貪るように読んだものです。
 このお話、任侠のことなどかなりヤバめの話が多いうえに、結構エロい部分があったり、大人向けのお話、という感じなのですが、高校生あたりにはそれがちょうど刺激的であったりするんですよ。

 五木寛之サンは、私の叔父貴が大好きで、読み終えた本がよく置いてあったもので、ガキの頃からカッコつけて読んだりしていました。
 かといって小学生にはチンプンカンプンな文章で。
 知らない言葉が、多過ぎるんですよ、この人の文章。
 教養がないとついていけない。 昔の作品については、行間を読むタイプ、という感じがします。
 だいたい題名からして、ガキには理解不能。 「蒼ざめた馬を見よ」 とか、「さらばモスクワ愚連隊」 だとか。 「青年は荒野をめざす」 も、フォークルの歌ですでに知っておりましたが、どうして青年が荒野を目指さなければならないのかは、読んでもよく分からなかった(笑)。

 それでも、高校ぐらいになると、咀嚼能力も発達したせいか、その洒脱な文章にかなり魅せられて 「風に吹かれて」 だの、読みました。
 いちばんハマったのが、「青春の門」 だったわけです。

 「青春の門」 は、当時の大ベストセラーだったこともあって、テレビ化とか映画化とか、しょっちゅうされていたような覚えがあるのですが、それも第1部の筑豊篇ばかりだった気がします。 ウィキによれば、どうも映像化されたのは、第2部の自立篇までみたいですね。

 私もよく覚えているのは、映画化された最初のもの。
 信介が田中健サンで、織江が大竹しのぶサンでした。

 大竹しのぶサンは、これが映画デビュー作。
 初々しかったです。
 おぼこ娘の権化でしたね(笑)。
 大竹サンに対しては、「男女7人」 の時まで、この 「おぼこ娘」 というイメージが強かったことを思い出します。 「あゝ野麦峠」 とかね。
 ちょっと話はそれますが、その 「おぼこ娘」 当時(笑)遠藤周作サンとの対談集で、夜中に素っ裸になって股の向こうから鏡を覗くと将来のだんな様が見える、という迷信を信じている、と大竹サンが話していたんですよ。 「君のケツの穴が見えるだけじゃないですか」 と遠藤サンに突っ込まれ、顔を真っ赤にして恥ずかしがって(笑)。 さんまサンの顔が見えたんでしょうかね(笑)。
 田中健サンは、「俺たちの旅」 のオメダ役と、この信介役のイメージが、個人的にはしばらくつきまといました(笑)。

 2度目の映画化の時は、佐藤浩市サンの映画デビュー作だったらしくて。 そう言えば佐藤浩市サンを初めて知ったのは、この映画だった気がします。 相手役が杉田かおるチャンで、当時ヌードになったことで結構衝撃的でした。 それより、この再映画化でいちばん凄かったのは、やはり重蔵役の菅原文太サンと、タエ役の松坂慶子サンでしたね。 初映画化の時は仲代達矢サンと吉永小百合サンだったらしいのですが、どうもこっちのほうは、よく覚えていない(笑)。 それだけ菅原・松坂コンビのインパクトが強かったのでしょう。

 原作においても、確かに第1部の筑豊篇は、主人公伊吹信介の両親、伊吹重蔵とタエの存在感がものすごい。 その物語となった筑豊のボタ山のような巨大さでした。
 そして筑豊篇のラスト、亡くなったタエの遺骨をがりりと噛んで自らの体内に収め、信介が筑豊から旅立つシーン(うろ覚えですけど、確かそうだったと思います)まで、息をもつかせない展開だったことを思い出します。 

 五木氏自身の筆致が鈍くなって、最後の数編は、展開のまどろっこしさに少々辟易していた覚えがあります。 最初のころは、早く先が読みたくてたまらなくて、あっという間に読んでしまったものでしたが。

 主人公の伊吹信介が、巨大すぎる父親に、根本的に気持ちから負けてしまっている、というのが、どうにももどかしくて。
 それでも、まともに渡り合って勝てないのならば、別の生き方でもなんでも、父親を乗り越えていくのが人生だろう、という気がするのですが、そこにたどり着く前に、話自体がつまらなくなってしまった感が、どうしてもするのです。

 ネットで調べてみたのですが、週刊誌に連載された、今のところの最新作である風雲篇、これって単行本化はされていないみたいですね。 ということは、五木氏自身が、加筆訂正しても追い付かないくらい、風雲篇全体の話に対して失敗したと判断しているのでしょうか。

 いずれにせよ、伊吹信介と織江の物語の結末を、五木氏にはどうしても書いてもらいたいものですが、たぶん無理だろうなー。 もうこのふたり、絶対結ばれないと思うんですけどね(笑)。

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