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2010年7月 9日 (金)

「鉄の骨」 第2回 結局下が一番損をする

 談合告発の怪文書の責任をとって、豊原功補サン演じる一谷組営業課長は左遷。
 代わりに課長代理に就いたのが、積算屋のカンニング竹山サン。
 見ていて実に、危なっかしい(笑)。 一谷組の企業としての競争力は、この時点で大幅ダウンとしか言いようがありません。 ほかに人材がいないのでしょうか?

 一谷組の加わっている談合共同企業体(笑)、「今回は一谷さんに泣いてもらう代わりに、次回の競争入札は一谷さんで」 と、またまた妖怪のような建設会社社長の面々が取り決めています。
 特にこのドラマで異臭をぷんぷんさせているのが、金田明夫サン演じる、談合企業体のボス(笑)。 目の下にクマを作って、いかにも悪そーな感じです。

 ところがこの口頭による取り決めに、トキワ土建という静岡の建設会社が割り込んでくる。

 この会社、先代を引き継いだ高橋一生サン演じる社長が、談合で裏切られた経験から、談合をしないというポリシーのもとに生まれ変わっています。
 そのトキワ土建、一谷組の下請け会社による親睦会の切り崩しを計ってくる。
 寺島進サンが社長を演じる舗装屋に、今回の落札を勝ち取ったあかつきには、舗装を頼みたい、という依頼をしたらしい。
 寺島サンにしてみれば、一谷の親睦会に入ってはいるものの、ここ数年一谷の仕事をもらっていない。
 だったら実のない親睦会など脱退し、トキワの話に乗ってしまうほうがよほどいいのです。

 ただし、寺島サンの会社にとってみたら、トキワの話も単価が非常にダンピングされている、ミもフタもない話。 それでも不渡りの危機にさらされている会社にとってみれば、ないよりもあったほうがましなのです。

 その情報を得たカンニング竹山サンと小池徹平クンは寺島サンの会社に行き、トキワと同じ金額を出すからトキワからは手を引け、という話をすることになります。
 しかしここで小池徹平クンはどうにも釈然としないものを感じ、陣内孝則サン演じる常務に直訴して、トキワの出した単価よりも若干上乗せした金額を出してもらうよう話をつけるのです。
 「昔は会社同士がみんな家族同然だった」 と述懐する寺島サンに何かを感じ、「下請けは大事にしなければならない」 という使命に燃えた小池クンの陣内サンへの食いさがりは、正直見ごたえがありました。

 「どんなちっぽけな会社だって下請けは、一谷の家族なわけでしょう?
 昔から何度も仕事を頼んで引き受けてもらって、その付き合いって、大事なんじゃないですか?」

 それは、なにも知らない若造が情に走っている姿かもしれない。
 けれどもこういう視点を失ったら、元請会社というのはただ冷たいだけで何の意味もなくなるのではないでしょうか。
 取り付けた受注額が低いからと言って、下請けにダンピングを強要し、カンニング竹山サンのように(あっ、彼が、じゃないですよ…笑)仕事を放り投げるように頼んだところで、下請けが意気に感じて仕事ができるわけがないじゃないですか。
 親睦会なんて、あくまで名目。 上っ面のものでしかないのです。

 陣内常務から単価の上乗せを取り付けた小池クンでしたが、結局今回の落札も、必要以上のダンピングを敢行したトキワ土建に持って行かれることになる。

 2回連続の入札失敗というのは、どうやら談合企業体にとっては、あってはならないことらしい(笑)。 「一谷さんを潰そうとしている動きがある」 などという怪電話が陣内サンのもとに入る始末。

 そして入札に失敗したことを断腸の思いで寺島サンに報告しに行った小池クンは、寺島サンがその日を限りに会社をたたむことを決意した、と聞かされ、陣内常務からお詫びのしるしにといただいた牛肉をすき焼きにして、ふたりでしこたま食うのですが。

 寺島サンは大手ゼネコン(一谷はその末端らしいですが)の常務がわざわざこんなちっぽけな会社にお詫びに訪れたということに感激し、意気に感じたようなのですが、ぽつりと自分の会社の社員を路頭に迷わせることになった罪悪感をつぶやくのです。

 だったら小池クンと自分ばっかり食ってないでその社員たちに肉食わせろっつーの!(笑)

 …失礼しました(笑)。

 つまりですよ、ことほどさように、自分たちより下の人間について、顧みられることはない、ということなんですよ、私の言いたいことは。
 カンニング竹山サンが寺島サンのことを考えていないように、寺島サンは自分の社の従業員のことを考えていない(それなりの事情があったのかもしれんのですが)。
 これは、今回入札を勝ち取ったトキワ土建にしても、同じことが言える。
 かれらは談合は絶対しない、などと口では立派なことを言っているが、下請けに対してやっていることは、寺島サンの会社にしたように、仕事を二束三文で押しつけることだ。
 一谷組が 「これ以上は会社の利益がまるで出ない」 などと言っている落札価格以下で工事を受注して、トキワ土建はいったいどうするつもりなのでしょう。

 結局、いちばん泣きを見るのは、末端にいる人々なのです。

 今回小池クンの彼女もトキワ土建の若社長も、「必要悪」 について拒絶する方向で一致していましたが、どうにも私には、談合を 「悪」 と感じられないのです。 強いて言うなら、「悪習」。 自由な競合が妨げられる、閉鎖的で一方的な風習。 それを 「悪」 だと言い出したら、世の中、結構そんな 「悪」 って、そこらじゅうにある気がしてならないんですよ。

 だいたい、ポッと出の企業がいきなり入札を勝ち取るには、それなりの実績というものも加味しなければならないし、そんな信頼性などを考えていたら、とてもじゃないが簡単に決まるもんじゃない、そう思うんですけどね。 要するに第1回の感想文でも述べましたが、役所のいいようにされている感覚、と言いますか。

 小池徹平クン、ワケの分からないペーペーの分野ながら、確実に談合というものの本質にあるものに近づいていっているような気がします。 その様子がとてもよく演じ切れている気がする。 見ている限り、カンニング竹山サンよりずっと頼れるような感じと言いますか(笑)。

当ブログ 「鉄の骨」 に関するほかの記事

第1回 建設業界って、こんな魑魅魍魎?http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/07/1-a472.html

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コメント

博才がないのも 才能と知った俺
話を戻す あの状態で シャブ食えるかなぁ
相当いい肉なのだろうか?そういう問題じゃないだろう。そんなもの 働けば いつか 食えるだろう 騙されるなー 来週も 見るしかない
こん ちきしょうめー

村石太マン様
シュールな(?)コメント、ありがとうございます。

まあ、自分も下請企業だから分かるのですが、元請のちょっとした配慮、というものは、実にうれしいものです。 いつの間にか術中にハマっている感じもしますけどね。

でも元請って、大手になればなるほど、エラソーなんですよね。 一谷組はゼネコンらしいし、ここまでしてくれるのは、逆に破格の配慮なのかもしれません。

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    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
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  • ザ・ビートルズ -

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    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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