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2010年10月31日 (日)

「セカンドバージン」 第3回 あーあ、やっちゃったよ

 シンガポールで中国人映画監督の取材をしていた中村るい(鈴木京香サン)の泊まるホテルの一室にいきなり鈴木行(長谷川博己サン)が現れる。 ぐーぜんらしいですけど、なんとなく確信犯的な部分も感じる、鈴木行の行動(シャレじゃないです)。

 るいはホテルのバーで行と話をするのですが、果敢にアタックをする行にるいは、「あなたの前で服を脱ぐ気はない。 結婚生活と恋愛を器用に使い分ける人も好きじゃないから。 17歳も年下の男の都合のいい女になるなんて、私の誇りが許さないから」 ときっぱり拒絶を表明する。

 自分の部屋に戻り、靴を脱いでベッドに横たわり、モヤモヤした気持ちを募らせるるい。
 そのナマ脚が、なんとも艶めかしく、実に品のあるエロチシズムを漂わせておるのです。

 その時るいは中国人映画監督からアポイントを受け、決裂していたインタビューの続きが実現するのです。

 その会見の席で中国人監督はるいに、こう話します。

 「セックスは、不自由さの象徴だ。
 人間はみな不器用で、セックスは、みじめで情けない。
 でも、だからこそ、限りなく美しく、切ない。

 人間を描くのに、性的表現は不可欠だと思う」

 深いです。

 そして 「君にも愛する人はいるだろう? どんなに不自由でも、真実を追い求めてくれ」 とエールを送る監督。
 るいはそのことによって、自らのハートに火をつけられるのです。

 ここでるいの気持ちを左右させる小道具として、るいの好きな 「ウォッカ&ソーダ」 が2度使われる。

 ホテルのバーで行と会った時にるいが頼んだウォッカ&ソーダ、店側の間違いでバーボンが運ばれてきます。
 それはるいの嫌いな酒。
 自分の気持ちを抑えつけながら行の気持ちをシャット・アウトするるいの心情をまるで象徴しているかのようでした。

 そして中国人監督との席でるいが頼んだウォッカ&ソーダ、会見が成功裏に終わったことを象徴するかのように、ちゃんと頼んだものが出てくる。

 頼んだものがちゃんと出てくる、というのは当たり前のことなのですが、ここでるいのモヤモヤした気持ちは思わずすっきりしてしまい、行との恋に生きよう、とする気持ちが後押しされるのです。 この対比による効果は見事。

 その結果、監督の 「真実を追い求めてくれ」 というエールは、るいの心の底に秘められていた炎を燃え上がらせる、導火線となったのです。

 行の部屋を訪ねるるい。

 しかし、行は留守。

 るいが行に会いたい気持ちが、ここでまた一段と高まった時、行はちょうど戻ってくる。

 堰を切ったように行に近付く、るい。

 そのまま一気にベッドまで。

 あややーっ、やってしまいました、NHK!(笑)

 民放ではさして驚きもしない場面なのですが。

 文学的な描写があるでもなく、直截な表現も控えめだと言うのに、なんなんでしょう、このエロチックさは。

 こうしたセックス描写は、近ごろとんとお目にかからない表現だからこそ、かえって官能的なのです。
 ネットを見れば過激なモノがまかり通り、逆にむかし過激だったテレビでは、いまではたかだか水着の女性が出たくらいで大騒ぎするようなエセ純情さを撒き散らしている。
 以前にも指摘したことがあるのですが、エロ表現において昨今のテレビは、全く牙を抜かれてしまったと個人的には感じていました。

 そんなお行儀のいい現代のテレビは、性的表現も、例えば波がザッパーン!とか、機関車がピーーーッ!とか、じょーだんみたいなことまでやりかねない弱腰だとばかり思っていたのですが、NHKでここまでやる、ということ自体、衝撃的。 テレビ人としての気骨さえ感じる(オーゲサ?)。

 一夜を過ごしてしまったあとの京香サンと長谷川サン。

 シンガポールの街中を完全ラブラブモード突入のままフィーバーを連発…じゃなかった(笑)、とある盲人手相占いの館に入るのですが、ここでドラマの作り手は、変な日本語とあやしい英語を使い分ける占い師(笑)に、結構このドラマの行く末を暗示させるような占いをさせるのです。
 大石静サン、なんか久々に冴えまくってるなー。

 占いの内容は、るいは3年後に社長になり、行は外国にいること自体が凶になる、というもの。 この占い通りにドラマが進行していくとすると、ふたりの恋は必然的に破局に向かっていくことになる。 だのにふたりは全くこの占いを信じていない。 この構図はうなります。

 シンガポールから帰ってきてから、今回のこのドラマはそんな官能的な表現から、一気に笑える話になっていく。 この転換の仕方も、大石サン、冴えてます。

 まずかねてより女性ホルモンが低下していたるいは帰国後の定期検診の結果、××のおかげでホルモン量が回復している。 なんか…、笑えます。

 そしてるいの息子の恋人役で出てきたYOUサン。

 この人が結構いいヒトなんですよ。

 料理はうまいし、るいよりちょっとばかり年下なのに、肩肘張って生きていないし、妙に達観しているところがあるし。 だからこそ、るいのギスギスした気持ちを受け止める容量というものが存在している気がするのです。

 ここで亮と同じような女が出てきたら、きっとますます救いのない話になっていたでしょうね。 YOUサンの実際の度量の広さがそのまま役どころに現れているような気がして、これは名キャスティングです。

 またるいの息子の亮(綾野剛サン)が、ダメ息子のキャラはそのままなんですが、「あなたは彼女のヒモなの?」 とるいからキツイ一発を食らっても、「うーん…ヒモっていうよか、癒しグッズ?」 とか(笑)、「この女がカコイチ(過去でいちばん、の意…笑)好きだから」 とか、キマジメ女のるいを呆れさせる構図が、また可笑しいんですよ。

 そして最大の笑わせどころは、行の嫁さん、深田恭子チャン。

 行があまりにも××を拒絶するので、業を煮やした深キョンはるいに頼んで、行に××してもらうよう説得させようとするんですよ。
 その経過のなかで、行とるいとは真向いに住んでいて、奥さんが深キョンだったことも一気にバレまくり(笑)。

 あーあ、会っちゃったよ(笑)。

 大きなショックを受けるるい。
 亮とYOUサンが下の階で仲良くしゃべっているその時、上の階の自分の部屋で、真っ暗な中ひとり苦悶にゆがんだ表情をしながら泣いてしまうのです。
 またこの上と下との対比が、うならせるんですよ。 大石サンの傑作を、久しぶりに見ている気がします。

 で、行とるいとが仕事上のパートナーだということを知った深キョンは、今度はいきなりるいの会社まで来て、行と××させるように話してくれとまたまた押しまくる(笑)。
 おバカ丸出し、なのであります(笑)。
 「子供が出来なきゃ、行と結婚した気がしない」 という深キョンの気持ちは分かるのですが、ちょっと足りないんですね、何かが(笑)。

 「あの人、病気だと思いません?」、といきなり行のことをるいに尋ねる深キョン(笑)。
 「おっしゃっている意味が分かりません…」 と、るいが戸惑うのもとーぜんですが、「だってそういうとき(××の時…笑)に、体位を変えないんです」

 …ブッ(笑)。

 笑わせすぎです、深キョン。

 しかもそれに対する京香サンの心の声が、また爆笑もので。

 「(体位、変えてたけど…)」

 「うぬぼれ刑事」 以来、ドラマを見て大爆笑しました。

 なんか、ハマってきたぞー、このドラマ(笑)。
 行は 「バカ妻」 深キョンとの離婚を決意、するんですけど…。 どーなるんでしょーか、深キョン結構、アグレッシヴだし…(笑)。

「セカンドバージン」 に関する当ブログほかの記事

第1回 セレブの恋愛に、興味なし…ですけど
http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/10/1-5dd1.html
第2回 冒険してもいい頃? http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/10/2-ded4.html

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テレビ」カテゴリの記事

コメント

 リウ様の記事、お待ちしておりました。心のどこかでこのドラマの記事を求めております(行の気分?)。香水を振りまいたような気分、たっぷり思い出させてもらいました。裏番組はともかく、このドラマは見ますね。

 ドラマを見すぎなのか、私が不感症(?)なのか、とても普通のストーリーに感じてしまう情けなさ……。とか書きながら、3話に入りいよいよ面白くなってきました。
 
 深田さんが今はひたすら子供を生むことに執念を燃やしています。これが裏切られたら、どんな爆発を見せるのでしょう。『10年先まで恋して』の上戸さんは「私にはやりたいことがあった」といって離婚の手前まで行きました。願望がきちんとしているだけに、そこを思い出せば修正の余地があった。でも、こちらはお人形さんをつくるかのように子供を作ることだけを考えている(ちょっと誤解される表現かもしれません)。それにとって変わる願望もまったくない。行に気持ちが向いていたのに裏切られたら、どんなことになるのか。少々、怖い気もします。ここがうまく描けたら、10回きちんといけそうな気がします。

 るいと行は「やってしまったか」ぐらいにしか思えない(やはり不感症?)のですが、深田さんの逆切れ度が増すほどふたりは燃えそうで、その道程をみてあげようかなと思ってます。
 鈴木さんは『華麗なる一族』では頭取とベッドの中で策略をめぐらしていましたが、こっちのほうが自然でいいです。とことんはまってください(けしかけてどうする)。

 今クールのドラマは、株価が乱高下するように私の評価が揺れ動きます。底を打っているのに見続けてやろうとか、途中から株を買うかのように参戦しようとか、パソコンの画面をみながら売り買いに必死になっている為替ディーラーの気分です。
 実はこのドラマがいちばん安心して見られるます。終着がわかっているので、過激な内容とは裏腹にほっとして見ているってことですかね。るいにほっとするなんてどうなっているんだ、あたしゃ。

リーン様
コメント、ありがとうございます。

このドラマで強く感じるのは、鈴木京香サンのボディラインをことあるごとにインサートしてくる手法のエロさです。

ベッドに靴を脱いで横たわる京香サンもせくすぃ~でしたが(笑)、シンガポールでショッピングをする場面で、ヒールを買う際にまたこのナマ脚が、にょきっと出てくる(笑)。 脚元には深紅のペディキュア。 軽ーく押し付けられる程度のマッサージ、という感じなのですが、ちょっとドキッとするのです。

また、帰りの飛行機のなかで(ファーストクラスか?…ケッ!ケッ!…笑)つなぎ合っていた手を、別れてからもリムジンバスの中で見つめ続ける京香サンと、運転しながら自分の 「不実な」 きれいな手を見つめる、長谷川サン。

そんな軽ーいジャブが、このドラマを見る側の心地よさに、直結している気がするんですね。

深キョンの演技を見ていて思うのは、このコは決して、「バカ丸出し」 ではない、という部分がある、ということです(記事中では 「バカ丸出し」 などと決めつけてしまったのですが)。

彼女はダンナに積極的に子作りを強要しつつも、そんなことばっかり言っている自分を、どこかでもううんざりだ、と感じ始めている。 そしてそれは、自分のダンナへの理不尽な恨みへとつながる感情を、すでに萌芽させている気がしています。

着地点が占い師によって暴露されている、というのは、ひょっとすると作り手のフェイント、かもしれませんが…。

とにかく、面白くなってまいりましたね。

「私の誇りが許さない」と言ってたのに
ちょっと私がキッチンへ行ってるあいだに
二人がドアの前で抱き合っていたものですから
「なにごと!?」と思ってたんですよ
ありがとうございます。
映画監督に言われたことがきっかけだったのですね。
うまく出来てるな。

YOUちゃん、元ナントカpistolsのボーカルでしたね。
マイナー、しかし憧れのバンドのスターだった人とつきあえる、という亮クンのうれしさはわかるなあ。(苦笑)

実年齢は京香さんよりYOUちゃんのほうが上ですけどねw


深キョンは人間兵器になってまいりました。
「子供がいなかったら他にすることがない」「友達がいない」というのは自分に対する怒りなんでしょうね。
次回はそうめん屋のお父さんも登場するし、彼女自身が包丁持ち出して騒ぎそうです。

マイティ様
コメント、ありがとうございます。 返信遅れましてたびたびゴメンナサイ、です。

「真実を求めよ」 という声と、「真実のウォッカ&ソーダ」、が決め手だったわけですネ(笑)。

「横須賀ピストル」…じゃなくって、「横須賀ピストルズ」、でしたかね(笑)。 ダメ出し食らってました、京香サン(笑)。

あーそうでした、YOUサンのほうが年上ですよね。 鈴木京香サンのこのドラマにおける年齢設定は45歳で、私と同い年。 京香サンはホントは3歳ほど下みたいですけど。 なんとなくその年齢にも、感情移入してます(笑)。

「人間兵器」!(ブッ…笑)。 「リーサル・ウェポン」 ですネ(笑)。

おバカに包丁を持たせるな、とは申しますが…(笑)。

リウ様
週末長野まで行っていた私は、この記事を待っていたのです(笑)
「プライドが許さない」るいサン、簡単に許しちゃいましたね。
私は46歳で、まさにその年(済んだけど)。
う~ん、私だったらどうするかな・・・って考えちゃいました。でも、どんなにイケメンでも、行クンとは、私はHできません。
例のシーンの京香さんは、すごく照れがあるというか恥ずかしそうに見えました。
演技なのか、それともそういうシーンに本気で照れがあるのかどっちなんだろうと思いながら見てました。ちょっとカワイかったです。
この後、すごく楽しみです。
昔、富田靖子がすごい怖い奥さんを演じてたドラマがあって、当時これからどうなるんだろうって毎回楽しみだったのですが、深キョンにも似たような期待を持っています。
マイティさんの「人間凶器」ウケました!

chie様
コメント、ありがとうございます。

スミマセン、見るドラマが多くて優先順位が後回しになってしまいまして。 こんな拙記事をお待ちいただいて、有難いです。

るいは 「プライド」 はあるけど、心の棚のなかで、「恋愛」 の瓶のなかだけは、空っぽだったわけですネ(笑)。 空っぽの情欲を満たすためには、ちょっと恥じらいもしてみたい…とゆーか(笑)。

それに、異性があそこまで積極的にアプローチしてきたら、私だったら、もうグラグラです(容姿性格によりますけど…笑)。 京香サンがそんな判断をしてしまうのも、自分の側には失うものは何もない、という、ちょっとずるい部分もあると思うんですよ。

でも、こんな官能的なドラマをNHKでやるというのも驚きですし、このドラマに関する当ブログの拙記事にアクセスがやたらと多いのも驚きです。

時代は 「失楽園」 を待ち望んでいるのでしょうか。

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BOOKS

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

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    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

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    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

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    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

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  • ザ・ビートルズ -

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  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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