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2010年11月16日 (火)

「流れ星」 第5回 生きていてほしいから

 おことわり この記事、エライ長いです。 スミマセン。

 兄健吾(竹野内豊サン)の契約結婚、自分の病状、…本当のことを知ってしまったマリア(北乃きいチャン)は、病院から姿を消します。 今回の 「流れ星」 は、そのなかで明らかになっていくマリアの出生の秘密に物語のメインが据えられていました。 そこから、竹野内サンや母親役の原田美枝子サンが持っていた一種独特のダウナーな雰囲気の正体が、明らかになった気がしました。

 ところで前回の記事で誤認があったことをまずご報告いたします(笑)。 マリアはリサ(上戸彩チャン)がつけてくれたネイルを剥がしてしまった、などと書いたのですが、剥がしてませんでしたね(汗)。 どうやら一晩中悩んでカリカリしていたあいだに、星型のチップだけ取れてしまっていたようです。

 でもそこから分かるのは、マリアがリサを心から拒絶しているわけではない、ということですよね。 今回の話を見終わって予告まで見ての感想なのですが、そこにひとつの望みが託されているような気がします。
 そしてリサがつけてくれたマニキュアのオレンジ色。
 これが今回の話のカギを握っていました。

 実は出生の秘密、というものに、私自身はあまり興味がないタイプなのですが、このドラマの作り手は、それをただの打ち明け話として処理することを許さなかった。 すごいなあと思います。 この話はのちほどあらためてすることにいたしまして。

 まずどうでもいいことなんですけど。
 このドラマ、タイトルバックが番組冒頭に来たり、ラストに来たりしますよね。
 これって、すごい緊張感を誘う演出のような気がするんですよ。
 今回は番組冒頭。
 ラストにとんでもないことが待ち受けている、ということを、ここで否応なく予感させるのです。
 この手法、あまり使うと視聴者が慣れてしまうような気もするんですけど、いまのところはドラマを見る側がそのことで物語にのめりこむ加速がつく効果を生んでいる気がします。

 いなくなったマリアのことを母親には黙っていて、とリサに伝える健吾。
 そして警察へ捜索願を出してから、前の婚約者美奈子(板谷由夏サン)にケータイで、それとなくマリアのことを尋ねるのですが、ここから美奈子が今回の契約結婚のことについて知ってしまうくだりは、美奈子の心理状態が微細に描かれていて、すごく自然な流れでした。

 マリアが大好物を食べなかったことを病院に行って訊こうとしている原田サンにリサが戸惑っているところに、美奈子がやってくる。 リサの姿を見て、何者なのこの人?という表情の美奈子。 その気持ちをわきに追いやりながら、原田サンに 「マリアチャンどうかしたんですか?」 と尋ねる。 健吾が肝心なことを話さなくても分かってしまう、美奈子の元婚約者としての強みが悪い具合に作用してしまっています。
 結局原田サンはマリアが失踪したことを知ってしまい、美奈子は自分が移植を断ったせいだ、と済まない気持ちを募らせるのです。 「あんたのせいじゃないよ…私の肝臓がいやだったんだ」 と話してしまうリサ。
 そこに健吾が戻ってくる。 気まずい雰囲気をなんとかしようと、リサは 「手術が終わったら離婚するからさ」 ととりなそうとするのですが、それが逆効果。

 意を決して、本当のことを打ち明ける健吾。
 そのことにショックを受けながらも、それでも別れ際に、美奈子はマリアのことを案じるのです。 元婚約者のそんな一面を見ながら、自分の心の一部が引っかかれたように感じているかのような、リサ。

 どうってことないシーンなのですが、「流れ星」 というドラマの良さが凝縮されているシーンのような気がするんですよ。

 「どうして話してくれなかったの?」「母さんに心配させたくなかったから」「私はマリアのことを心配しちゃいけないの?」「そうじゃなくて…」
 美奈子が帰ったあと、原田サンは健吾を責めるのですが、このやり取りも互いの優しさが感じられるシーンでした。

 ここで展開されるこれらの話は、登場人物がみんな、優しい気持ちをそのまま行動に出している。
 けれどもそれが結果的に、知られたくないことを相手にさらけ出してしまい、相手を傷つけてしまう。
 そんな、「善意によるナイフ」。
 人を傷つけたことで自分も傷ついた経験がある人ならば、誰しも強いシンクロ感を抱くのではないでしょうか。
 ここが 「流れ星」 というドラマの、最大の魅力なような気がします。

 そしてそんな微妙な演技を堪能させてくれる役者さんたち。 優れた心理劇を見るような感覚です。

 失踪したマリアは、行動を共にしているリョウタクン(桐山照史クン)に何の気なしにこう話します。

 「私さ、もうすぐ死んじゃうんだー」

 それに対するリョウタクンの反応が、またいい。

 「マジで? オレも一緒や。 奇遇やな~」

 マリアはそんなリョウタクンの懐の深さに、とても安心したような表情を浮かべます。
 マリアに誘われラブホに入っちゃうリョウタクン、男の生理としてはとーぜんなのですが(笑)、「どーせ死んじゃうんだから」 とキスをしようとするマリアを、リョウタクンは拒絶する。 リョウタクンを拒絶させるものは、マリアの投げやり感なのです。

 「やめろ、そんなふうになんの」

 若さゆえに、投げやりな部分が我慢できない、というリョウタクンの心理には共感します。

 そしてここで、いくらリョウタクンに心をサルベージされつつも、ややもすれば簡単にネガティヴな方向に気持ちが傾いていってしまう、マリアの危なげな心情もちゃんと描かれている。 これが次回以降にも、物語に微妙な影を投げかけそうなんですが。

 そしてここで、マリアの出生の秘密が明らかにされていくわけですが、興味がないながらも簡単に書きますと(笑)、マリアは健吾の父親の浮気相手との間に出来た子供で、山梨で赤ん坊のころ暮らしていたらしい。 それが火事で両親を失ってしまい、残されたマリアを原田サンが引き取って育てた。 健吾の父親が亡くなったのは、墓碑銘によると1995年、ということですから、2歳までマリアは父親と一緒だった、ということになりますかね。

 このことはマリアが高校を卒業するころに話そうと原田サンと健吾は決めていたらしいのですが、マリアはすでに、そのことを知っていた。
 リョウタクンにそのことを話しながら、家族に対して済まない思いを口にするマリアに、リョウタクンはこう返します。

 「迷惑か…。 そんな、オレもかけっぱなしやけどなぁ。
 移植必要になってからは、家族てんやわんやでな、ドナー頼んで回ってくれたせいで親せきとビミョ~な感じになってるみたいやし、ネーチャンなんかな、妊娠したこと謝ってきよった。 なんやねんソレ。 めでたいわフツーは。

 …だから、オレも一緒や」

 そういえば、原田サンと健吾が親せきを頼ってドナーを頼んだ時も、そんな感じでしたね。 リョウタクンのこの話には、話しっぷりが明るいだけに余計、泣けましたわ。

 マリアが山梨のことを話していた、というリサの記憶を頼りに、健吾とリサは山梨へと向かう。 ちゃうって! マリアとリョウタクンは、浅草やって!(笑)と言いたくなりましたが、いきなり居場所が分かってしまうより、こうした迂回路を見せることのほうが、よりリアリティが増す気がするんですよ。

 山梨へ向かう車のなかで出生の秘密も語られるわけですが、と同時に、上着をかけてくれたり、健吾の優しさにリサが思いを募らせていく経過も、きちんと描かれていました。
 「いいよかけてくれなくても」 と一度は拒絶していた上着。
 それがまたかけられていたのを朝、車のなかで目覚めたリサは気付きます。
 その健吾のジャケットを、リサはぎゅっと握りしめるのです。
 見る側の気持ちも、ぎゅっと握られるような感覚に陥りました(あ~もう、ドラマにハマっとんなぁ~…笑)。
 起きてきたリサに、健吾は温かい缶コーヒー?を差し出す。
 あまりにさりげなさ過ぎて、男としては嫉妬を覚えます、竹野内サンのこの優しさ(笑)。

 そしてもうひとつ山梨で明らかになったのは、父親が残していった、健吾への思い。
 渡されることのなかった就職祝いのコンパスに刻まれた、「To Kengo」 の文字。
 教会に眠る父親の墓の前でそれを見ながら、父親のその思いが、胸の中へ徐々に入り込んでいくかのような、健吾の表情。
 ここでもじわじわ泣かせます。
 その場を偶然見てしまった、リサのばつの悪そうな、そしてなにものかを感じ取ったような表情。
 なんか微妙すぎて、物語にぐんぐん引き込まれるんですよ。
 その父親の思いがまるで通じたかのように、自分のネイルを見てふと、それまで思い出せなかったことを思い出したリサ。
 それは、マリアに塗ってあげたマニキュアの色から、オレンジの海のことをマリアが話していたこと。
 オレンジの海について何か知っていることはないか、と原田サンに尋ねた健吾は、海のない山梨にある、そのオレンジの海の見える場所へと急ぎます。

 果たしてその推測はぴたりと当たり、具合の悪くなったリョウタクンを病院に残して湖のほとりに座り込むマリアを、健吾とリサは発見するのです。

 マリアはやってきた健吾に対して、 「リサさんから何も貰いたくない」 とドナー拒否を決めたことを話します。
 そこにやってきた、原田サン。
 原田サンはマリアを引き取った時にどうしても納得が出来ず、この湖で死のうとしたことがあったと打ち明けるのです。
 でも、「オレンジ色の海だよ、お母さんきれいだね」 とはしゃぐマリアの顔を見て、自殺を思いとどまった、というのです。

 それを聞いて、湖に一直線に入って行こうとする、マリア。

 自分がどれだけ家族に迷惑をかけているか、分かりすぎるくらい分かっているために、そのお母さんの告白を聞いたマリアは、余計に絶望したのです。
 もちろんお母さんのほうは、そんなマリアと一緒に生きていこうと決めたことをいちばん訴えたかったのですが、いちばん訴えたいことが伝わらないことは、本当によくあることです(ブログやってても自分の表現力の拙さに時々打ちのめされます…笑)。
 それを必死で止めようとする健吾。

 「どうして話してくれなかったのよ! 移植するってことも、ドナーがいなかったってことも!」

 「それは…」

 「かわいそうで言えなかった?」

 同情されながら生きていることに我慢がならないマリアの心情も、この一言に凝縮されています。 そんなマリアに、健吾はこう訴えるのです。

 「…生きててほしいから…!」

 それでもその訴えはマリアに届くことがなく、マリアはさらに湖の深みに向かおうとする。

 それを見ていたリサは我慢できず、それを止めようと自分も湖に入っていく。

 でも、やはりマリアは、それも振り切る。

 そこに母親の原田サンが入って行って、マリアを抱きしめ、ようやくマリアを阻止することが出来るのです。

 ここでは出生の秘密がもたらした、家族の間に重たくわだかまっていたものが、湖の底の砂がかき乱されるように大きく舞い上がった瞬間のように思えました。

 そして重要に思えたのは、ここでは原田サンもリサもマリアも、自殺をしようとした点で共通する間柄になった、ということです。
 さらに、ここではリサは結局、マリアを止めることはできなかった。 このことがリサに与えたショックというものは、相当なもののように感じます。 結局家族にはなれない、そんなあきらめがリサを直撃しなければいいのですが。

 そのうえ、マリアは結局原田サンに止められたわけですが、次回予告を見る限り、完全にマリアのその心を完全に止められたわけでもないらしい。 互いに引きずっている傷が、そんなに簡単に修復の効かないものであることが、とてつもないリアリティを感じさせる。
 「生きていてほしいから」 という健吾の願いは、とてもストレートではあるけれども、なかなか届かない。 海に落ちた流れ星は、消えずに残っていくものなんでしょうか。

 出生の秘密を単なる打ち明け話として済ませなかった作り手の力量には、感服であります。

 そしてその感動的なシーンのすぐ後に、岡田家に不法侵入してまで、その秘密を写メに撮るゴローチャン。 マリアの病院の看護婦(あっ看護士、か)を籠絡した末のこの犯罪行為。

 エレー好感度ダウンの所業なんですけど(笑)。 なんか、すんごいやり過ぎ感が漂ってます(笑)。 なんなんだ、この男(笑)。 「ビンゴ!」 じゃねーよ!(笑)

当ブログ 「流れ星」 に関する他の記事
第1回 ダウナーな感覚あふれるフジの月9
http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/10/1-9-cab7.html
第2回 なんか、あっという間でした~ http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/10/2-2223.html
第3回 一瞬で消えてゆく星、その星への祈りhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/11/3-f0b3.html
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第5回 生きていてほしいからhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/11/5-8444.html
第6回 託したい思いhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/11/6-3966.html
第7回 分かってる、その気持ちはhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/11/7-9175.html
第8回 思いがはじける瞬間http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/12/8-2edd.html
第9回 グラス・タワーの緊張感http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/12/9-ce60.html
第9回 健吾の決断について、補足ですhttp://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/12/9-cad6.html
第10回(最終回) やさしさが帰る場所http://hashimotoriu.cocolog-wbs.com/blog/2010/12/10-6223.html

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コメント

長い!(笑)
おかげでボクが言いたい事はもうない(笑)「あの人」だから不倫相手だったんですね〜。やっぱり隠し事しちゃあ家族じゃない・・・なんて事はなく、どこの家庭でもそんな事の1つや2つありますよね。とても辛い事があった家族だけど、それはそれで何もない家族より幸せかも。きいちゃんとモーテル入って自分を抑えられるか自信がない、アールでした(笑)

投稿: アールグレイ | 2010年11月16日 (火) 22時05分

私も、長くしていいですか?

マリアが2歳まで両親といたことはちょっと予想外でした。
というのは、原田さんが産んだ子じゃないけど、授かった女の子という意味で「マリア」なのかと思っていたのです。
でもね、マリアのお父さんは、健吾からしたら許すことの出来ない酷い人だったわけだけれど、
マリアとマリアのお母さんと暮らした中でのお父さんは
死んでなお、気に掛けてくれる人たちの中で暮らすことが出来ていた訳で、それはすなわち善い人だったことですよね。
私は、現実の中でいやな人に会ったりしますけれど、
そんな人でも
私以外に見せている面の中に家族に優しかったりそういうところを誰もが持ち合わせている。
そういう、ひととおりでない人物の描き方がとても好きで、いいシーンだなと思いました。

そして、番組が終わってなお、
原田さんがどんな思いを乗り越えて
マリアを中心に笑って暮らせる家庭を築けていることに
ふと、涙がこぼれてなりませんでした。

そして、まあ、たいがいそこまで執念燃やせるなら
ほかのことして大成するよ、というほどのゴロにーちゃん。
300万円の通帳記帳のナゾはおいといても(現金の移動だった記憶)
お金への執着心?それとも他になにかもっとわけがあるの?

アールグレイ様
あそこで「抑えられる」そのまぶしいほどの若さ(ピュアとも言う)もうらやましいです。

投稿: みり | 2010年11月17日 (水) 00時50分

アールグレイ様
コメント、ありがとうございます。
つくづく長い記事をお読みくださり、恐縮ですcoldsweats01

ちょっとこのドラマの魅力というものが何なのか、考察しているうちに長くなってしまいました。 地味目なドラマなのに、心理描写が細かくてしっかりしまくっているから時間を忘れるのだ、とたった数行で書けるところを…(笑)。

それと、やッたらとこのドラマの記事にアクセスがあるんですよ。 それにこたえようとリキを入れたら、こんなダラダラ長文の完成です(笑)。

きいチャンに誘われたら、私だってホイホイ乗ってしまいます(笑)。 若いと、相手がいい加減な気持ちであることに、エラク敏感で嫌悪感を持ちますからねえ。 オッサンになると、そんな純粋さなんて、どーでもよくなる、と申しますか(ああ…スケベ親父の典型だ…)。

投稿: リウ | 2010年11月17日 (水) 06時50分

みり様
コメント、ありがとうございます。

先週のコメント欄に、マリアは原田サンのネーミングセンスではない、ハーフなんじゃないか?などと書きましたが大外れで(笑)。 父親が教会の墓地に埋葬されているところを見ると、なんとなくどういうセンスで 「マリア」と命名したのかがおぼろげに見える気がしますよね。

「嫌な人でもいい面を持っている」 というみり様のお話は、実に耳が痛い話で(笑)、私なんぞはやなヤツに会ったりすると 「こいつはサイテーだ」 その度が過ぎると 「カワイソーなヤツ」 と心のなかでクサしまくってます(汗)。 「人にやさしく接することのできない人間は、いくら特定の人にやさしくしてもそれは身勝手に過ぎない」、と考えてしまうんでしょうね。 私もみり様を見習わなければ…。

通帳の300万円は、ちょっと引っかかりますよね。 見ているとき、私も 「ハテ?」 と思ったんですが、感動的なシーンをぶち壊すゴローチャンに 「ちょっとやりすぎだろアンタ」 と思っていたので(笑)、やり過ごしてしまいました(笑)。

ホントになんか、ほとんどビョーキ(古いなあ、この表現…笑)とも思えるゴローチャンの行動。 おそらくゴローチャンとリサの秘密も、この先明らかにされていくものと期待しています。

投稿: リウ | 2010年11月17日 (水) 11時57分

うんうん、そうそう!
なんて相槌打ちながら読ませていただいてるので、ちぃ~っとも長くは感じませんでしたよ^^

第4話は感情移入し過ぎて、コメントが一大長編作になりそうなのでできませんでした(^-^;
語り出すと二晩あっても足りないです(笑)

さて、第5話ですが。
墓地前のシーン、胸がつまりました。
健吾が息子として、男として許せなかった父への想い。
しかし「To KENGO」に込められた父を想い、また決別したままを心のどこかで引っ掛かっていて、許すことをできなかった自分を悔やむような思い。
いろんな「想い」が溢れ出たシーンでした。

リウさんのおっしゃる微妙な心理劇を堪能できる作品ですよね。
余計な贅肉を削ぎ落とした行間を読ませる演出に見事に俳優さん達が応えてる上質のドラマだと思います。

そして湖での「・・・生きててほしいから・・・!」。
※以下、勝手解釈(笑)
この言葉の奥には、健吾が追い出し焼死という成れの果てとなった父へのしょく罪と、お父さんという存在を奪ってしまった(奪ったわけではないのに)マリアへのしょく罪が込められているのかなと・・・。
「いいお兄ちゃんなんかじゃないよ」
この言葉はそんな感情が根底にはあって、湖での言葉につながるんじゃないかと。
また、マリアの失踪を母に隠していたことを「心配かけたくなかった」というのは、マリアを引き取ると決めたのは健吾で、母には辛いであろう愛人の子との生活を強いてしまった遠慮から生じた感情のような気がするんです。
「善意によるナイフ」・・・グサグサです(ノ_-。)

健吾と梨沙は。
ジャケットをギュッ・・・梨沙が少しづつ健吾の優しさに傾いていく様子がよく表れています。
でも健吾はまだ人としての優しさ止まりかな。

涼太とマリアは。
その幼さ(若さ?)ゆえに、単刀直入で進展が早いっ!!
まぶしいっす!!
ちなみに涼太、そないに扇子ペンペンせんでもええんちゃうん?

「いちばん訴えたいことが伝わらないことは、本当によくあること」
大いに納得です。
ご都合よろしい(物理的な)「すれ違い」でもどかしさを表現するドラマが殆どですが、敢えて真正面からぶつかって、でも本心が「すれ違う」この作品にドップリ脳天まで浸かっております。

余談ですが、マリアと涼太が「休憩!」と入ったトコロ・・・録画を一緒に観ていた息子が
息子「これって、どこ?」(←ワクワク感いっぱい)
わたし「・・・ホテル」
息子「めっちゃええやん!!今度連れてって!!」
わたし「・・・。宿題やったん?」

投稿: 超大阪人 | 2010年11月17日 (水) 12時45分

超大阪人様
コメント、ありがとうございます。

墓地でのシーン、竹野内サンは最初、コンパスを眺めながらにこっと笑うんですよ。 「就職祝いにコンパスか…」 という気持ちの表れでしょうね。

普通だったら時計屋さんに頼むのなら時計だろうと思うんですよ。 それがコンパス、ということは、父親が家庭を捨てて山梨で暮らしていたときの経済状態まで推測することが出来るのです。
健吾はそのことに気付いたからこそ、父親の思いをじかに感じることが出来たのだと思うのです。

微笑んでいた健吾は、「To Kengo」 という刻まれた文字を目にして、見る間に厳しい表情になっていく。
竹野内サンは、終始無言なのですが、感情の推移がとても細やかに表現されている。
この記事本文ではあまりにくどくなってしまうと思い割愛しましたが、こんな短いシーンにこれほどさまざまな意味が見てとれるのは、ちょっとすごすぎ、という感じがします。

健吾の贖罪の気持ち…分かります分かりますconfident

やはりそんな罪悪感のなかで生きているから、リサに対しても本当の恋愛感情にまで至っていないように見えるんですよね。 確か湖ではリサを突き飛ばしていましたがcoldsweats01、「家族のことだ」 という言葉以上に、「リサを家族の愛憎のなかに引きずり込みたくない」 という優しい感情が感じられる。 善意に解釈しすぎでしょうか?
いずれにせよ、突き飛ばされたリサは、疎外感を持ってしまうだろう、という感じでしたweep

リョウタクンの明るさは、自らの絶望への対抗手段のような気がしてなりません。 リョウタクンの演技を見ていて自然と泣けてきてしまうのは、そのせいかなー。

「伝えたいことが伝わらないもどかしさ」…、そんな分かりにくいことに作り手が正面から向き合っているから、このドラマにハマってしまうんですよね。

あっ、超大阪人様、お子さんがいらっしゃるんですか!
私だったらラブホのシーンは、「風呂入ってこい!」 ですねsmile

投稿: リウ | 2010年11月17日 (水) 14時22分

リウ様

そんな出来た人間じゃないですよ。だから言葉になってしまう。>「嫌な人でもいい面を持っている」

>「人にやさしく接することのできない人間は、いくら特>定の人にやさしくしてもそれは身勝手に過ぎない」
その通りです。でも、身勝手でも優しさを向けられた方から見た顔はやっぱり「やさしい」という人の多面性を
考えないドラマが多いのが残念です。

超大阪人様
そのエピソード、息子さんが初めてその場に実際に
足を踏み入れたとき「あ、ここかぁ。」って
お母さんに間抜けなこと言ったよな〜みたいな
もう親には告白できない懐かしい思い出になるといいですよね。

投稿: みり | 2010年11月17日 (水) 18時23分

再び書きます(笑)
仕事をしながら考えてたんだけど(笑)きいちゃんは原田さんと竹野内さんに迷惑をかけてると思い、いろんな事をガマンして生きてる。(だから大学受験も本気になってないかも)竹野内さんが板谷さんを愛していながら、自分のために彩ちゃんと結婚してしまった事にも責任を感じ、移植を拒否したんですよね〜。(板谷さんへの気遣いもある)だから決して彩ちゃんが嫌いって訳じゃない。(みなさんそんな事とっくに分かってるか)
嫌な人がいい面を持っていてもそれはやっぱり嫌なヤツっていうのがボクの考えです。ヤ◯ザが家族に優しいのと一緒かな(笑)

みりさん
あんな事書きましたが、本当はボクもちゃんときいちゃんを諭しますよ。リウさんとは違うんですから〜(裏切っちゃった 笑)

投稿: アールグレイ | 2010年11月17日 (水) 19時04分

みり様
再コメント、ありがとうございます。

そうですね、みんながいくらその人を悪人だと言っても、その人にやさしくされた人にとっては、絶対悪人じゃない。

ただやはり、やさしくされた人にとっては、まわりのみんながその人を悪しざまに言うことが、とても辛いことだと思うんですよ。

結果的にそんなつらい思いをさせてしまうのは、結局身勝手の産物でしかないのかな、なんて考えたりもします。

まあ、他人に嫌われる人って、いろんなケースがありますからね。 あえて厳しくしている、とか。

「アイツやなヤツだなあ」 と感じる基準というものは人それぞれですし、場合によっては自分のほうが悪いこともあるんですから。 それぞれのパターンで違ってくるとは思いますです。

投稿: リウ | 2010年11月18日 (木) 05時47分

アールグレイ様
再コメント、ありがとうございます。

あっ、裏切られた!(笑)

私の場合はですねー、諭しませんですネ(笑)。

ただし 「どーせ死んじゃうんだから」 などと言われればテンションは下がりまくります(笑)。 諭してみたくもなるでしょう(笑)。

冗談はともかくとして、やはりリョウタクンが拒絶するのは、きいチャンを自分と同じ戦友だと認識しているからだと思うんですよ。 自分が死の恐怖に、その明るさで立ち向かっているというのに、お前はなんだ!投げやりになってどうするんだ!しっかりしろよ!…という感じでしょうか。

アールグレイ様のおっしゃるように、きいチャンもそうですけど、ホントに相手のことばかり考えている人たちばかりですよね。

「やさしさによって傷つく」「罪になってしまうやさしさ」…そんな印象を持ちながら、このドラマを見ているのです。

投稿: リウ | 2010年11月18日 (木) 05時59分

「やさしさによって傷つく」「罪になってしまうやさしさ」。。。切なすぎます(涙)

韓国ドラマのようなドロドロ感一杯でジェットコースターみたいなドラマになりそうな物語なのに、役者のみなさんのさりげなく心に響くような演技によってたんたんと切ない想いを紡いでいるのが本当に凄いと思います!!!

出生の秘密や肝臓移植の為に家族の犠牲に苦しむマリア中心で進んでいった今回でしたが、健吾、美奈子さん、涼太くんの色々な想いも交差してよかったです。
オレンジの海でマリアとお母さんが胸の内を吐露するシーン。。家族には入れず一人離れる梨沙。。切なかったです。

今回、健吾が今まで婚約者にさえ明かさなかったであろう胸にしまっていた痛みを梨沙にみせたこと。。ぶっきらぼうな言葉で返しながらもそれを感じ取れる梨沙の優しさ。。
竹野内くんと彩ちゃんの演技良かったです~♡

健吾が美奈子さんを「もう彼女じゃないよ」と言った真意が感じ取れて美奈子への気持ちがふっきれてる気がしたし、梨沙が人間としての健吾の魅力に惹かれていく様子が感じ取れたような気がしました。

そしてそれが、恋心でもあると来週修一の言葉(次週予告)から気付かされるのか。。愛する健吾の為にマリアへ肝移植するのに美奈子さんのもとにまで行って奔走する梨沙のけなげで切ない恋の物語が始まるのでしょうか?


マリアにつきあって無理した涼太くんの病状が悪化して取り返しがつかなくなるのではと心配でたまりません。。


投稿: ペコ | 2010年11月18日 (木) 20時05分

再コメです(o^-^o)

アールグレイさんのおっしゃる「嫌な人がいい面を持っていてもそれはやっぱり嫌なヤツ」同感です。
自分の場合正確には“嫌な”ではなく“嫌いな”なんですが・・・(笑)
たしかにいい面は認めるけど、自分にとって刃を向いてくるのは好きにはなれないなあ。(ちっちゃいデス)

みりさん、息子にとってちょいハズカシイいい思い出になってくれたら幸いですが・・・。
彼は今思い出が欲しいのか、今日も「こないだのホテル連れてってーやー!」とねだられました(;´д`)トホホ…

リウさん、アールグレイさん、とりあえず初回は諭しましょう。
それが大人のモテ方ですぞ( ̄ー ̄)ニヤリ

投稿: 超大阪人 | 2010年11月19日 (金) 01時31分

ペコ様
コメント、ありがとうございます。

加速していく切なさのなかで、リサがすれた感情を保ちながら健吾への思いを深めていく描写がまた微妙すぎて、ハマりまくってます。 リサをなんとかしてあげたいなあ。 竹野内サン、なんとか契約結婚という意識を捨てて、リサとの恋愛モード全開にならないかなあ。

マリアがあそこで湖に入って行こうとしたのは、絶望と迷惑かけたくないという気持ちによるものだったと思うのですが、結構 「甘え」 の部分も含まれている気がするんですよ。 冷たい言い方で恐縮ですが。

ひとりだったら、入水したんでしょうか。

そしてお母さんから、「マリアを連れて死のうとした」 なんて聞かされなかったら。

マリアは止めてほしくて、湖に入って行ったんじゃないかな、なんて思うのです。 「家族に甘えたくて、家族ということを確認したくて」、湖に入っていったのではないか、と。

それは迷惑をかけ通しだったという認識の上からの行動だと思うので、余計に切なさが倍加している。

ああーどうして、こう深読みが可能なドラマなんでしょうか。 叩けば叩くほどホコリが出てくる、って言い方は悪いかcoldsweats01、噛めば噛むほど味が出てくるスルメのような(この言い方もしっくりこないなー…笑)。
これだけ長い記事を書いたというのに、まだ次から次から書きたいことがあふれてくる。 すごすぎ。

リョウタクン、ホントに心配ですね。 これでもしも、ってことになってしまったら、マリアはものすごく後悔してしまうと思うんですが、リョウタクンなら、「わが人生に悔いなしや」、なんて笑って言うだろうと思うんですよ。 そうならないことを願ってます…。

投稿: リウ | 2010年11月19日 (金) 12時16分

超大阪人様
再コメント、ありがとうございます。

なかなか嫌な奴、嫌いな奴に対して、寛大にはなれんものです、人間は(ハァ~…)。

どうしてこんな言い方しかできんのかな、とか、同じ付き合うなら、仏頂面してないで明るくしてたほうがええやん、などと考えてしまうんですよね。

まあ、いくら相手が苦虫潰してても、こっちは明るく接してしてやりますよ(個人的感情でものを言っております。 やなヤツいるんだよなー、若造のくせして…笑)。

はっ、了解です! 諭します!(笑)

投稿: リウ | 2010年11月19日 (金) 12時36分

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