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2011年1月14日 (金)

「外交官 黒田康作」 第1回 非日常から日常へ

 映画 「アマルフィ」 の続編である、というこのドラマ。 「アマルフィ」、こないだやってたのに見ませんでした。 阿部寛サンのドラマのほうを見てしまって。 というより、このドラマとの因果関係知らなくて。

 で、初回2時間のスペシャル版。 正直長かったです。 息をもつかせぬ展開、というのとはほど遠い。 海外ロケとかイ・ビョンホンサンの登場とか、素材がいいのにもっさり感が漂う。

 どうもピンとこないのは、織田裕二サン演じる、外務省の外交官というものの性格です。
 要人警護とか邦人誘拐救出とかしているみたいですけど、拳銃は持っていない感じですね。 どうもそれが、もどかしく思える。 犯人見つけてバンバンバン!ってワケにいかない、というのが。

 織田裕二サンは私、あまり得意じゃないので彼が出るドラマというのもほとんど見たことがないのですが、今回はかなり渋い役をやってますね。 終始徹底して冷静沈着。 外人の女の子に笑いかけたときだけしか、笑わなかった気がします。 こういう押さえた役はいいですね。

 ドラマには、なんとなくチープ感が見え隠れする。
 WTO農業交渉会議でテロ犯人に対していきなり説得にしゃしゃり出る外務副大臣の草刈民代サン。
 ありえねーとか思っていたら、それを織田裕二サンが不審に感じる。
 不審に感じてとーぜんだ、と思うのですが(爆)。
 案の定彼女は、自分のスキャンダルを挽回するためにこういう勇気ある行動を自己演出していた、というオチで。
 で、そんなことのために日米交渉の場を利用してしまう、という話自体に、こっちが引いてしまうんですよ。
 案の定、などと書きましたが、いちばんあってはならないオチのよーな気がする。

 で、この外務副大臣、見るからにレンホーサンをレンソーさせる(笑)人物設定で。
 織田裕二サンの 「鋭い」 推理に彼女は、織田サンの所属するテロ対策室の予算を事業仕分けしなきゃね、みたいなことを言い出す。 下らんパワーゲームだ。 政治家のことを人間として見下げ果てた奴、という描写をするのも結構ですが、そんなのは現実世界だけでたくさんだ、という気がするんですよ。

 そのレンホーサン、じゃなかった、草刈サンは、結局世界をまたにかけて活躍する織田サンを、チマチマとした日本へ強制送還(言いすぎか?…笑)させる手助けを行なうのです。 あ~あ、世界で活躍させてりゃ、織田サンが日本に戻って連続ドラマをやることもなかったのに(…)。

 このドラマ第1回目を最後まで見ていて感じるのは、まさにこの感覚でした。
 なんで世界を舞台にしている男を、日常世界に強制送還させるのか。
 外人だらけ、異世界である外国でのドラマから、いきなりいつもの役者さんたちがうようよする日本のドラマに引き戻される。 なんか、まるで僻地への左遷にでも遭ったような錯覚に陥ってしまうのです。

 だからドラマでは、織田サンを日本に連れ戻す口実として、旧知の仲だった香川照之サンの殺人事件を用意している。
 でもこのことだけでは到底理由になりえないから、このことに織田サン自身の事情(過去?)も絡んでいるように見せている。
 それでも世界の舞台からは、ぐっとスケールダウンしている感は、否めない。

 ただ面白いかな、と思うのは、今回これだけ冷静沈着でつまんない男(笑)を演じている織田サンと、日本に帰ってきてタッグを組むことになりそうな、佃署の地図作成係(笑)、柴咲コウサンとの絡みです。
 彼女は佃署のなかでもお荷物的存在で、殺人現場の第1発見者となったにもかかわらず、「現場を見てどう感じた?」 という徳川慶喜サン、じゃなかった、田中哲司サンの問いにも 「あっ、人が死んでる」(だったっけな…笑)。
 そんなボケまくりに思える彼女なのですが、結構捜査の常識にとらわれない柔軟な思考をもっているように思えます(捜査の常識で闇に葬られてしまう事件もずいぶんあるんだろうな~という感想はありますが)。
 というより彼女、「昼間見たときには遺体はなかった」、という自分の記憶に固執しているだけ、つー感じもしますが(笑)。
 ボケまくりの柴咲サンにコワモテの織田サンが呆れるところとか、なんか面白そうな感じはします。

 この日本での佃署所轄での事件は、やがて織田サンのまわりで起きていた香川照之サンの事件と結び付いていくのですが、このふたつの舞台を並行させる方法にも、なんかドラマのチープ感を加速させている要因がある気がする。 自殺していた香川サンが実は…という展開も、その先に何かがあるのではないか、という気を、見ている側に早い段階で起こさせてしまうのです。 もっと 「実は…」 の部分で驚かせて欲しかった、というか。 …イカンイカン、この手のドラマの見過ぎだ、最近。 ま~た人が殺される話だよ。 殺人件数は、過去最低?とかいうニュース、見たばかりなんだけど。 なのに今クール、殺人は大流行りで。

 いずれにしても、もっとテンポ良く見せて欲しかったかな、という感じでした。 一応、来週も見ちゃうんでしょうか。

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テレビ」カテゴリの記事

コメント

リウ様

一応、来週も見ちゃいます、わたし。(* ̄ー ̄*)
ユースケサンといい、黒田さんといい、顔色悪い。

コウちゃんとは映画「県庁の星」で共演されているのですが、今回は立場が逆ですね。
コウちゃんは、ガリレオでも刑事役でしたし、彼女の出ているシーンはこちらもぐっと引き込まれました。

香川さんは実に「あ、また出た(お化けじゃあるまいし。」

とにかく、日本編に出てくる役者さんも名前を知らない人の方が少ないくらいで、豪華です。

これのストーリーティリング、かなり難しいんだろうね。


PS
松下奈緒ちゃんのドラマも見ました。
印象としてちょっと「不機嫌なジーン」を思い出させて
嫌いじゃなかったです。「悪・騙・欺」的な人物が同一組織に見あたらないのもよかったです。
奈緒サン、足が長いので衣装で用意されたパンツが短くてかわいそうでした。ちょっこしの時代はスカートでしたもんね。

一応『踊る大捜査線』は楽しんで見たクチです。
過去にインテリばかり集まったパーティに参加してグッタリ疲労して帰った後、
夜中に映画『湘南爆走族』('87)を観て癒されたこともあります。
が、特別織田くんファンではない。(笑)


最近珍しくお金をかけた第一話でした。
次回からショボくなるのはゴメンです。

警察でもないのにメチャクチャデキる男、完全無欠なスーパー外交官のキャラを楽しめばいいのかもしれません。
ニヤリとも笑わないような男だと思っていたら、空港で子供の相手をするときは満面の笑みでしたね。
映画でもそうでしたが、彼は女性(おねえちゃん)は好きな設定のようですw

他のドラマが軒並みイマイチなんで
このドラマに期待しています。

みり様
コメント、ありがとうございます。

そう言えば織田サン、今回ずっと口がへの字だったよーな気が…(笑)。 それで余計に顔色悪く見えるんでしょうかねー。

「県庁の星」 も 「ガリレオ」 も、見てないんですよねー私。 ドラマに関しては皆さん私以上のツワモノばかりでタジタジです。 私も結構ドラマは見まくっていた自負はあったのですが…。

「CONTROL」 は、「落ちこぼれ部署」、というのが受け付けませんでした。 冒頭スタンドプレーで犯人に腹を撃たれる、という展開も、もういーや、という感じで。
や、ものの10分くらいしか見ていないドラマの感想を、無責任に書いてはいけませんね(反省…)。

私の場合、「太陽にほえろ!」 とか 「あぶない刑事」 とかで、刑事ドラマのおおよそのパターンは見てしまった、という感じなのかもしれません。

マイティ様
コメント、ありがとうございます。

ほかのドラマが軒並みイマイチ…私もそんな感じで、今年は年の初めからどうもモヤモヤしています。
まったく、新年早々もっとスタートダッシュしたくなるようなドラマを作ってくれてもよさそうなのに!
年頭から人が殺されまくるの見て陰々鬱々したくないっス。 ブログも停滞気味。 テンション低いっス。 もう今クールは、ドラマの感想文全部やめちゃおうかな、とまで考えています(おっと爆弾発言)。

「踊る大捜査線」 は、う~ん…、でした(このドラマのファンの方は非常に多いので、コメントは差し控えさせていただきます)。

今回の黒田康作のような完璧キャラが、柴咲コウサンの天然ボケによって崩壊していくところを、下卑た興味ですけど(笑)見たい気がしますです

リウ様

≥ 冒頭スタンドプレーで犯人に腹を撃たれる、という展開も、もういーや、という感じで。
や、ものの10分くらいしか見ていないドラマ

この姿勢はステキ。(前から思ってましたが,惰性で見るのは正直、しんどいです。)

そうなれるようにがんばれない、冬の寒さなり。
(足元ぬくぬくな状態から抜けられないんです。)

リウ様

織田裕二さんは、「振り返れば奴がいる」の頃から、存在感のある役者さんだなと思い始めました。「アマルフィー女神の報酬」の映画もみましたので、外交官 黒田のキャラクターは踏襲されてると思います(当然ですが)。

海外ロケもされ、香川さんもキャスティングされて、初回は結構お金かかってましたね〜。

「LADY」も初回拡大版で力が入ってましたが、昨日の2回目は、ちょっとレベル落ちてたかなあ。この作品も2回目以降、どうなるかなと思ってます。柴咲さんがいい味出してるので、織田さんとのコンビぶりを楽しみにみていこうかな。

今期は面白みに欠けるドラマばかりですが、次に見てみようかなと思ってるのは日曜の「冬のさくら」でしょうか。

リウ様のブログ更新、いつも楽しみにしてますので、コメントする作品が少なくても良いので、続けてほしいです。

 映画「アマルフィ」は映画館まで行ってみたのですが、正直ちょっとがっかりした覚えがあります。  予告編で見た美しいアマルフィがほんの少ししか出てこないで殆どローマで「広告に偽りあり!」と思ったのです。 得てして予告編に惑わされることってありますよね。DVDでよかったなと。

 さて「黒田康作」見ましたが、彼は外交官なのですよね。でも特命を受けてSPのようなこともするのですね。銃も持たずに危険極まりないです。彼の立場がイマイチ分りません。

 それと草刈民代さんはこれからも登場されるのですよね。 彼女の演技は素人から見てもあまり上手ではないように思うのですが・・・。リウ様はどう思われますか?台詞が一本調子で・・・。

 最近のドラマを見ていて思うのですが、登場人物が不機嫌(?)な人ばかりのように思います。刑事にしてもテレビ局の記者(先シーズンの松雪さん)にしてもプロファイリングのプロ(ドラマレデイの)にしても・・・。何だか皆必要以上にかっこつけているように思えるのです。

 そんなに肩肘張らないでと思うのは私だけでしょうか? その意味で「controle」も1話を見てもういいかなと思いました。 突っ走る女性刑事と心理学者のコンビは新しさを感じませんでした。何時もジャムパンを食べている藤木さんのエピソードも良くある作り方です。

 でも「黒田康作」の柴崎コウさんはいいですね。彼女のキャラクターまで今までどおりの強気の女性では益々面白くなくなってしまいますもの。

 今シーズンは見たいと思うドラマがあまり見つかりません。残念です。

みり様
再コメ、ありがとうございます。

ドラマ好きって、なかなかドラマ断ちをするのは困難ですよネ! 前期が良作ばかりだった、という反動もかなりありますし。

こういうぬくもりが欲しい時にこそ、「天使のわけまえ」 みたいな心があったまるドラマが見たいです…。

rabi様
コメント、ありがとうございます。

私も、記事を書こうと思う気になれるドラマに出会えればいいのですが。 このところ、なんとなく無理して書いている感覚が抜けないのです。 ご期待に添えるよう、努力はいたします。

記事を書く気にもならず、気楽に見ることのできるドラマ、というのも確かにあるんですけどね。 「最上の名医」 だったかな。 テレ東サンも月10、かなり力を入れている気がします。 そこそこ楽しめましたが、記事を書こうとまでは至らない。

残すは 「冬のサクラ」 ですか…。 ただお涙頂戴だけに傾いて、きめ細かい演出がされないのは勘弁してほしい気がします。 …いやー、「流れ星」 のようなきめ細かいラヴ・ストーリーを見てしまったあとだからなー。

「LADY」 はこれから視聴いたしますが、果たして記事を書こうという気になるのでしょうか…。

ゆみ様
コメント、ありがとうございます。

「アマルフィ」 は大々的にテレビでも宣伝してましたからねー。 私もあの宣伝番組をチラッと見て、面白そうだなーとは感じました。 ゆみ様のコメントを拝見して、宣伝に乗らなくてよかったと思いました(笑)。

私も、「外交官・黒田康作、この人は何をする人なんだろうなー」、というのは感じました。 冒頭のカジノのシーンも、カジノ場自体が作りものだった、ということは、まさしく国家予算を使いまくっているんだろうなーという感じはしましたが。

草刈民代サンの演技ですか…。
正直なところあまりうまいとは思わないですが、それでも 「龍馬伝」 のときは、この人の演技にちょっとウルウルした覚えがあるんですよ。 つまり立ち位置を間違えると演技のまずさが際立ってしまう、そんな気がいたします。

不機嫌な主人公が多い、というのはそんな気がしますね。 北川景子サンなんかは、あくまで私の個人的な憶測ですが、自分の笑い顔に、結構コンプレックスがあるような気がいたします。 彼女が能面みたいに不機嫌な顔を通しているのは、そんなコンプレックスの裏返しなのではないか、と。 そんな勝手な推測から彼女の不機嫌顔を見ると、また違った味わいが生じる、と言いますか。

ジャムパンばかり食べているんですか…。
私はジャムパンって、そんなにおいしいと思ったことがないんですけど(笑)。 あんパンとかクリームパンとかなら話は分かる気がするのですが、そんなところからも登場人物に対する共感度が薄れてしまう、というのは確かにあると思います。

柴咲コウサンは結構キツイ眼差しの人なので、メガネでそれを隠しているのはいいかもしれませんね。 このドラマでは注目です。

去年のコメの作柄の如く不作の今クール、このまま春の 「JIN-仁-」 続編まで冬眠するのもいいかもしれませんね(笑)。

こんばんは。
「不機嫌な人が多い」「不作の今クール」に反応して、出てきてしまいました。

それにしても、どうしてこう事件ものが多いのでしょうか。『LADY』『controle』『デカワンコ』『国選弁護人』『悪党』そして『黒田康作』…まだあったかも。警察がないとドラマは成立しないのか…。そして、出てくる女性がとにかく「不機嫌」ですよね。松下さん、北川さん、草刈さんと、ちょっと女性を馬鹿にしているのではないかと思うくらいです。やけに攻撃的で、魅力がない。思い込みで喚きたてているようにしか見えない。かと思うと、柴崎さんや多部さんは、ずれてるし。中では柴崎さんが、まだいい感じかなと私も思いました。(普通の女性は、真矢みきさんくらい)

『流れ星』を観た後のこれは、実にきついです。『美しき隣人』も「怖いだけ」になりそうで観ない私としては、まだ『黒田康作』がストーリー的に追いかけて行けそうです。しかも名優揃いだし。萩原聖人さんを観るために観ようかと思っています。『冬のサクラ』も食指が動かないし、『大切なことは…』も今ひとつ。

ドラマを観始めてから考えても、珍しいくらい不作のクールになりそうな予感がします。冬眠するしかないのでしょうか?

りん様
はじめまして。 コメント、ありがとうございます。

りん様の挙げていただいたほかに事件モノとして、「フェイク」「ホンボシ」なんかもそうでしょうか。 あ、ついでに 「隠密八百八町」(笑)。
特に犯罪心理学、みたいなので 「LADY」「CONTROL」「ホンボシ」 と3つもあるのも珍しい。 もーいいっつーの、という感じです(爆)。 あとは学園モノと医師モノと復讐モノ。 そのすべてがどっかで見たようなものばかり。 このブログを始めてから2年余り、これほど意外性に乏しいクールは初めてであります。

それと、不機嫌な主人公には、やはり感情移入はしにくいですよね。 だいたいドラマを見ているみんなが、2011年始まったばかりなのです。 気分も新たに始めたいけれど、始まってみればまた去年と同じ仕事の繰り返しでウンザリしているのに、不機嫌な顔などドラマで見たくない、という感じがするんですよ。 せめてドラマでスカーッとさせてほしい。

「美しい隣人」 は、そんなに怖くないと個人的には感じています。 バックの音で怖がらせているだけ、という感じかな。

「流れ星」 は傑作でしたー。 今クールあのドラマに勝っているドラマはイッコもありません。 せめて 「黄金の豚」 でも今クールに回してほしかったよーな気がします。 今なら見れます(笑)。

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

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    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
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    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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