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2011年6月10日 (金)

「リバウンド」 第7回 友情のゲシュタルト崩壊

 瞳(栗山千明サン)が太一(速水もこみちクン)の胸で泣いている現場を目撃してしまった信子(相武紗季チャン)。 その場から逃げ出してしまいます。
 今回冒頭では三者三様に 「いやコレはそーじゃなくって」 の乱れ打ちでゲラゲラ笑わせる。
 そこで過剰なほどコミカルに繰り広げられる言い訳合戦の根底には、建前と本音が激しく交差しています。

 いっぽうで大切にされる建前と、いっぽうで抑圧されていく本音。

 今回ラストではそのコミカルに思えた緊張状態が、これでもかというくらいの勢いで決壊していきます。
 「ぶち壊し屋」 遊川サンの本領発揮。
 ここまで来ると、もう見る側はボー然とするしかない。

 なんか今クールは、すごいドラマばかりで毎日のように感動しまくってる気がする。
 こういうドラマの数々をタダで見られることにただひたすら感謝であります。



 たがいの言い訳によってとりあえず取り繕われた信子と瞳の友情ですが、信子のなかからは疑心暗鬼がどうしても消えない。
 しかも、再び三たび?痩せた体型に戻った信子を待っているのは、「元デブ日記」 好調による周囲からの嫉妬の嵐。 更年期障害なのか(笑…失礼)ますます暴走を始める鬼の編集長(若村麻由美サン)のイライラが募る中、編集長派の(と思われている)信子への風当たりは、ますます強くなっていくのです。

 それにしてもこの編集長。
 今回いきなり周囲から反感を買うほどのイライラぶり。 編集スタッフの名前もこれまでになく間違いまくってます(笑)。
 これってなんか原因がほかにあるのかな?
 発情期とか?(なんじゃソレ…ってひとりボケツッコミ)。
 編集長のサイドストーリーが見てみたいっス、個人的に(笑)。
 それほどまでに、イラツキまくる編集長は、ただひたすら美しい…(どーゆー目をしとるんだ…笑)。

 でともかく、もともと太鼓持ちみたいな立ち位置で、周囲を和ませる性癖が染みついている信子の精神的なストレスは、たまるいっぽうなのです。
 
 研作(勝地涼クン)の強引な誘いでレストランに入っても、まわりのふたり連れがすべて瞳と太一に見えてしまう(笑)。 …この信子のほんの数秒の妄想のために相当、もこみちクンと栗山サンは着替えをとっかえひっかえやってますよね。 手が込んでる、というより、楽しんでやってるよなーというのがすごく伝わってくる。

 自分を捨てた母親(朝加真由美サン)から誕生日も忘れられた瞳も、太一から優しくされて、自分の気持ちにかなりぐらつきが生じている。
 でも彼女をそうさせまいとしているのは、「今まで信子と好きな人がかぶったことがない」 という自負。

 けれどもそれは、違っていた。

 高校生のころから、本当はかぶりまくっていたのです。
 そのたびに友情を最優先して、瞳は好きな人からのデートの誘いも断り続けてきたのです。
 これらの回想シーンは制服姿の彼女が見られて、「GOGO夕張復活か?」 みたいな感じでうれしかったなー。 まああんな過激なことはしませんでしたけど(当たり前だって)。

 そして信子の側も、今回瞳の母親に街中で偶然遭うことで、瞳への友情だけは絶対に壊さないでおこう、と心に固く決意している。

 「私、なにがあっても瞳と離れませんから!
 瞳は…自分に自信がなくて、いつも人の顔色ばあっかりうかがってた私にとって、はじめて出来た親友なんです!
 ちょっとぶっきらぼうだけど、どんなに私が暑苦しくしても許してくれるし、悲しい時とかつらい時は、いつも…話を聞いてくれるんです。
 考えたら私、…そんな瞳にずうっと甘えてばっかりで…。
 …だから私、瞳のこと、絶対ひとりにはしませんから…!」

 ここで朝加サンと出会ったことが、もともと自分の幸せよりも他人の幸せのほうを優先して考えてしまう信子の、一種倒錯した思いやりを暴走させるきっかけになっている気がします。

 こうして今回ラストへの、ふたりの友情の崩壊への序曲が展開していくのです。
 物語の構築の仕方が、緻密すぎる。

 ここで注目なのは、太一がなんだかんだ言いながら、信子への愛を貫いていることです。
 一歩間違えると、本音と建前が交差する話のなかで、太一だけがいい子ちゃんのように見えてしまう。
 けれども物語の作り手は、そのオレ様的性格を引きずらせることで、見る側を納得させることができるのです。
 なにしろ太一の、ひとりの女性しか愛せない不器用な部分は、彼がかつておデブだったことが深く起因している。 エラソーな口を聞きながら、太一も本当は、臆病なのです。

 そんな太一への思いが募っていくなかで、自分たちの友情がぐらつき始めているのを強く自覚するがゆえに、信子も瞳も、「自分よりも相手のことを思う」 ということに、精神的に没入していく。
 そこでどうしても犠牲になっていくのは、「自分のため」「自分の幸せ」 という側面なのです。

 それはお互いが、お互いのことを、とても大切にしているがゆえ。
 ふたりの大ゲンカに深く感情移入してしまえるのは、そんな構図がとてもよく描写されていたからです。
 信子と瞳は、「女の友情は崩れやすい」 という現実に初めて直面し、「友情」 だけをひたすら見つめ続ける。
 そうすることによって、本来の友情とはどういうものなのかが、見えなくなってしまうのです。
 たとえば 「あ」 という字ばかりをじーっと見ていると、それが本当に 「あ」 なのか、本来の 「あ」 とはどういう字だったのか、分からなくなってしまう。
 心理学でいうところの、「ゲシュタルト崩壊」 です。
 それが信子と瞳のあいだに、起きてしまっている。

 「私をケーキで表現して」 と言われ悩む太一に、瞳は昔話を思い出してロールケーキがいいんじゃないか?と太一に提案します。 そして信子が太一にプレゼントするはずだったニコチャンマークのクッキーを太一に手渡す。
 太一はそれをヒントに、一見するとただの太巻き、けれども中身を切るとニコチャンマークが金太郎飴のように出てくるロールケーキを創作するのです。
 無邪気に信子への愛を語り、アンジュの店(くしくも 「JIN」 の野風の子供もアンジュ…天使)のデザインを頼み込んでくる太一の横顔を、思わずスケッチしてしまう瞳。

 スゲー悲しすぎる。 なんかそれだけでウルウルしてきます。
 自分のことなんかちっとも目もくれないのに、そんな自分の気持ちにとても鈍感で、自分の作ったロゴマークに感動して、なんの裏心もなく自分の手を握ってくる太一。 罪作りです。
 親友を心から愛しているそんな男を、ただ横顔で追うしかない。
 なんか書いてて、ホントにウルウルしてきた(笑)。
 しかも両親の愛を完全に失った飢餓状態でしょ。
 瞳、カワイソウすぎる。

 信子は瞳のスケッチブックを見て、彼女が太一を好きなことに、心から打ちのめされるのです。
 その信子の気持ち。
 やはり、ウルウルものです。

 信子は意を決して、太一の新作ロールケーキをクサしまくり、自分をワガママ女に徹底的に仕立てあげて、つきあうのをやめようと一方的にまくしたてまくります。

 「はぁ?
 本気で言ってんのかオマエ…?
 オマエなに言ってんだ…」

 「なんで気がつかないのよ!!
 瞳は、アンタのことが好きなの!!」

 店を出ていく信子。
 雨が降ってきます。
 プロポーズまでしようと準備万端だった太一は、ただ茫然とその場に立ち尽くします。
 ガニ股状態の(笑)信子が、傘もなしに街を走っていく。

 ずぶ濡れで帰ってきた信子に、瞳が詰め寄ります。

 「なんで別れるなんて言ったの、太一に?
 さっき電話があって、パニクってたよアイツ。
 もしかして、あたしのために身引いたわけ?
 …バカじゃないのアンタ」

 「…そっちこそ、太一のことが好きなら、…なんで私に遠慮なんかするわけ?
 私は瞳のためなら、どーなったってぜーんぜんへーきだし、親友だから、幸せになってほしいの瞳には」

 「あーもう!ブー子のそういうとこ、…ウンザリなんだよね!
 人のこと幸せにしたい幸せにしたいって、ぶりっ子っていうか偽善者みたいなことばっかり!
 アンタの正直な気持ちはなんなわけ?
 いつもいつも周囲に気いつかって、取り繕って、いったいアンタは何がしたいわけ?!」

 「だからそれは」

 「親友親友っていうけど、アンタ、あたしの絵けなしたこと一度だってないじゃない!」

 「だって」

 「あたしは、耳が痛いことも言ってくれるのが、本当の親友だと思う!
 だいたい甘ったれてんのよブー子、あんな素敵な両親もいて、好きな仕事も出来て、愛してくれる男だっているのに、いつまでも太ったとか痩せたとか下らないことでグダグダグダグダ、
 …この際だから言わせてもらうけど、一年365日記念日にしたいとか言ってんのも気持ち悪いしね、こんなもの(「ごめんね」 Tシャツ)を着て仲直りしようとしているセンスも信じらんないし!
 (信子が瞳の誕生日祝いにプレゼントした禁煙の本を持ってきて)こんなもんもらっても、大きなお世話っていうか、…(本を叩きつけ)迷惑なのっこっちは!!」

 今まで見たことがない瞳の剣幕。 最初は言葉を選びながら相手の気持ちを思いやるかのような感じなのですが、だんだんヒートアップしてきて我を忘れてくる。 信子はあっけにとられたあげく、赤ちゃん言葉(ブチ切れ)モードになります。

 「あ~そ~でちゅか」

 「何、逆ギレ…」

 「どうせ、いくら食べても太んないアンタに、あたしたちの苦労なんて、一生分かんないわよねえっ!
 こっちが必死の思いでダイエットしてんのに、なんで励ましてくれないわけ?
 いーつもいっつもバカにしたようにこっちのこと見ちゃってさああたしは、」

 「あたしは別にそんな!」

 「アンタはあたしのこと心のどこかで見下してんのよっ!

 親友なんだったら、『あたしの男をとる気はない』 とかいって、同情みたいなことしないでよっっ!
 そっちの悩みとか不安だって、今まで一度も相談してくれたことないじゃない!
 あたしを頼りにしてくれたことだって、今まで、一度もないじゃない!
 そんなのが親友だって言えるわけ?
 あたしのこと、偽善者だとかぶりっ子~とか言ってるけど、いつまでも自分の殻に閉じこもってんのはそっちじゃない!いつまでも親に捨てられた被害者みたいな顔をしてないで、逢いたくなったら、逢いに行けばいいじゃない太一にだって、ホントに好きなんだったら、なんで自分の気持ちを素直にぶつけないのよ!
 なぁ~んだかんだ言ってるけど瞳はね、自分の大事な人に、愛されないのが怖いだけなのよっっ!!」

 瞳はやはり、今まで信子にそこまで言われたことがなかったために、無理やり自分を押し殺して、自虐的に笑いながら、冷たく吐き捨てます。

 「フ…そうかもね…」

 瞳は荷物をまとめ始めます。
 あわてて 「あ~ゴメン!今のはちょっと言い過ぎたってゆーか」 と取り繕いに入る信子ですが、瞳は、「そうやって、こんな時まで穏便に済まそうとするのやめたらっもう?!」 とにべもない。

 玄関まで追いかけてきた信子に、瞳はこう言い放ちます。

 「最後にひとつだけ言わしてもらうけど、…私は、昔のアンタのほうが好きだった。

 太ってたけど、そんなの全然気にしなくて、…転校して強がってたけど、ホントは心細かったあたしに、はじめて声をかけてくれた、ブー子のほうが…。
 …あたし…今のアンタ見てても、…全然幸せになれない…」

 怒ったように閉まる玄関のドア。
 その場に立ち尽くす信子。
 手前には、「ごめんね」 Tシャツの絵の女の子が、泣いています。

 なんなんだ、このクオリティ。

 そこにやってきたのが、いつもアンジュに来ているちょっと太った女の子と、痩せた信子にあこがれていた青年。 「『とにかく食べて』 って、太一さんから渡された」 と、太巻きチックな新作ロールケーキを持ってくるのです。

 信子がそれを切ると、先ほども述べたように、ニコチャンマークがサプライズのように断面に現れます。 さっきの泣いてる女の子のイラストと、対をなしている。 ハァ~もう、ただただすごい。 それを泣きながら食べる信子。 幸せの鐘が、かつてなく寂しげに、鳴り響くのです。

 このドラマすごいよ。 泣けた。

 前半の過剰な言い訳合戦でゲラゲラ笑わせといて、後半こんな形で落としてくるとは。
 単なるおデブドラマだと見くびってると、痛い目に遭う。
 ドラマを見る幸せをあらためて感じます。

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コメント

リウ様

ちょっと出遅れてしまいました。
ここに書くのもなんですが、今回の「鈴木先生」みたいな
連続ドラマの本筋をちょっと離れた物語ってかなり好きです。「余裕」というか「厚み」というのか。

で、「リバウンド」
太一くんは、自分がどうしたいのか自分ではよくわかってないという部分がとてもわかりやすく、考えると深く描かれていますね。
信子ちゃんのこといないと困る。たぶん、それは事実で
じゃあ、それは生活をともにすることまでふくまれているのか?

そして、信子も瞳もたぶん普段はほとんど考えていないけれど、時折ちくちくと出てくる価値観の相違。

ほんとうに誰もが日常で経験することが
ドラマとしてちゃんと観せるものとして成り立っている。
そこのところがとても魅力的です。リウ様と同じく
 ”このドラマすごいよ。”

と思うこの頃デス。

みり様
コメント下さり、ありがとうございます。

「鈴木先生」 は途中乗車ながら、ハマりつつあります。 たぶんテレ東のドラマの中では最高傑作だと思います(ほかまともに見てないのにな~)。
小川役の土屋太鳳チャンもそうですが、「アスコーマーチ」 の武井咲チャンといい、目力がある新人の女の子って、最近よく見かける気がします。

太一クンの立ち位置って、考えてないようで考えて作ってありますよね。 ネットを見てみると、「登場人物がメンド臭すぎ」 とかいう論調が多い気がするのですが、当たり前でしょコメディドラマなんだから、と言いたくなります(笑)。

ドラマに何を求めながら見るのか、ということで、印象っていうのもスッゴク変わってしまうと思うのですが、みり様は正視眼をお持ちのようですね! 上質のコメディドラマですよね、コレ。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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