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2011年6月22日 (水)

「JIN-仁-」(完結編) 第10回 闘い続けることの闘い!②

 ちょっとこのところ疲労困憊気味で記事のアップもままならないのですが、長~い目で見守って下さいまし。 結論から申しますが、今回のレビューも、最後までたどり着けませんでした…(まっっったく…笑)。



 前回記事では龍馬を斬った東の行動について考察を加えました。 今回はその部分以外の物語を追いながら、感想を書いていきたいと思います。

 それにしても、龍馬を失った喪失感というものは確かにあるのですが、そのことがこの物語を終わらす大きなきっかけになっているのは注目すべきです。
 だからこの回を見終わってしばらくあった喪失感というのが、日を追うごとに 「期待感」 に変わってきている。 ただ前回のラストを見たときも 「早く続きが見たい!」 と強く思ったものですが、そういった期待感とも違う。 「どうして東はそんなことするの?なんでなの?」 という感じではなく、「どうやってこのドラマの作り手はこの話をまとめるのだろう」 という期待感なのです。

 龍馬の額を斬った東は逃走。 南方は咲に 「佐分利さん(桐谷健太サン)を起こしてきて下さい!」 と頼むのですが、咲は腰が抜けたまま。 無理もありません、目の前で実の兄が龍馬を殺そうとし、別の人間が龍馬を斬ってしまい、南方は龍馬の返り血を顔面いっぱいに浴びているのですから。
 「咲さんっっ!!」 南方の渾身の叫び。 咲は、我に返って佐分利を呼びに行きます。
 龍馬の意識を確かめる南方に、龍馬は弱々しく答える。

 「…南方仁がおれば…坂本龍馬は…死なん…

 …ほうじゃろ?…」

 龍馬の血で真っ赤になった目から血の涙を流しながら、南方は力強く答えるのです。

 「…はい…! …助けます…!

 …オレが…この手で…!」

 ここのシーンを今見返したのですが、あらためて泣けてきます。
 最初に見たときは、「自分はこのときのために未来から送り込まれたのだ」 という南方の独白を聞きながら、龍馬は助かる、このドラマでは助かる…!と感じて特に泣けはしなかったのですが。

 考えてみれば南方がここで 「自分はこのために未来から来たのだ」 と考えるのは、ちょっと逆のような気もする。
 南方はこれまで、歴史の神という見えない存在に対して、無力感を覚えながらも絶えず抗ってきました。
 だから 「ここで全力を尽くすことが、その神の意向を根本から破ることだ」 と考えるのが自然なような気もする。
 しかし南方は逆説的に 「実は自分はこのためにここに来たのではないか」 と考えてしまうのです。
 それは南方の願望によるところが大きい。
 坂本龍馬を暗殺から救うことをそのまま神の意向であると変換してしまうことで、すべてを納得させてしまおうという、不安の裏返しから来ている思考だと、私は考えるのです。
 そして南方は、「自分は龍馬を助けるために未来から来た」 と思い込むことで、自らを鼓舞し、それを大きな自信へとつなげている。

 それからここで南方がそう思い込む裏には、自分をたびたび襲っていた激しい頭痛の原因を、彼がおぼろげながら理解し始めてきたことも大きい気がします。

 ネタばらしを先にしてしまいますが、この頭痛は神の怒りでもなんでもなかった。

 南方の脳に、癌ができていたためなのです(前回レビューでの右脳左脳の話は、お忘れください…笑)。

 それにしちゃ龍馬に暗殺のことを話そうとするたびに激痛が走る非常に頭のいい癌細胞なよーな気もするのですが(笑)、とにかくこれは神の意向なのだと南方が感じなくなったことで、自分が何のためにこの時代に送り込まれたのかを南方なりに納得することが(その時点では)出来たのだと思うのです。
 南方がここで佐分利を呼んだのは、手術中にその神の怒りが爆発することを恐れているためではない。 確かに佐分利を連れて江戸を出立したときには、神の意向が怖かったんだと思うのですが。 ここで佐分利を呼んでいるのは、手術中に自分の脳の癌が暴れることを危惧してのことだと思います。
 そして南方は、全力でこの使命を全うしようとする。
 坂本龍馬という歴史上最高の人間的魅力を持った男を、全力で治そうと自らを奮い立たせるのです。

 そして龍馬。
 「南方仁がおればわしは死なん」 という言葉は、第1部から繰り返され、そのたびに龍馬が確信を深めてきた言葉です。
 龍馬は南方の決意を聞くと、すべてを安心しきったように満面で笑い、そして意識を失っていく。
 このふたりの間に流れる、全力の信頼感。
 龍馬が結局助からなかった、という結末を見てからこのシーンを見返すと、涙が止まらない。

 ちょっと待ってください。

 まだ始まってから3分でありんす(爆)。

 もうすでに、疲れました(オイオイ…)。 この続きはまた次回にいたしとう存じます…。

 早いとこ書かないと、最終回がやってきてしまう…(爆っ!)。

 皆様、コメントを差し控えてくださって、ありがとうございます(ゼエゼエ…)。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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