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2011年7月15日 (金)

「JIN-仁-」(完結編) 主題歌 「いとしき日々よ」 について

 昨日の 「大竹しのぶのオールナイトニッポンGOLD」 で、大竹しのぶサンが 「JIN」 の主題歌である平井堅サンの 「いとしき日々よ」 の歌詞を朗読していました。

 続いてかかったこの曲。

 ナレーションもセリフもSEも入らずにちゃんと聴いたのはこのときが最初だったのですが、もうなんか、咲(綾瀬はるかチャン)の思いや南方(大沢たかおサン)の思いがダイレクトに伝わってきて、仕事中だったにもかかわらず不覚にもウルウルきてしまいました。

 で、以前 「JIN」 のコメント欄にも書いたのですが、最初私はこの曲を、南方の思いを歌ったものだ、と思い込んでいたんですよ。
 だいたい前作の主題歌はMISIAサンで女性の立場から南方への思いを歌ったものだと解釈していて、だからこそ男性の平井堅サンが歌うのは、それに対するアンサーだと思っていたし、「忘れはしない この体が消えても」 という部分を、ドラマ中盤で実際に体が消えてしまった南方のことを歌っているんだと思ったのが大きい。

 ところがこの曲の歌詞を改めてちゃんと読んでみて、「あなたの声は忘れれば忘れるほど(心に)焼き付いていた」 という部分や、「あなたに逢いたくて 届くまで叫び続ける」 という部分を聴いていると、南方の記憶が消し去られてしまった咲が、そのかすかな記憶を10円玉から思いだし、その思いを手紙にしたためて永遠に思いを残そうとした光景が、目に浮かんでしかたない。

 それでこの曲は南方の思いではなく咲の思いなんだ、と考え直していたのですが、昨日の大竹しのぶサンの朗読を聴いていて、「いや、これは、どっちとも取れる」 と、またまた考え直したのです。

 「たとえ時がうつろうと 縫い合わせた絆はけっしてほどけない」 という第1行目。
 これは南方の決意を表している気がする。
 そして2行目 「ああ あなたの声は忘れれば忘れゆくほどに 焼き付いてた」 というのは、先ほども述べたように咲の思い。
 この曲はまるで南方と咲の思いを交互に語らせているような歌詞の構造になっている気がするのです。

 この歌詞を読んでいると、どうも作詞を担当した平井堅サンほか1名(笑)は、制作側から 「JIN」 のプロットを受け取っていた気がする。
 そしてそのプロットって、初めから咲の南方への手紙が想定されている。

 完結編の第1回目でも、公園で頭にニット帽をかぶったまま古ぼけた手紙を読んで涙している南方が、最初のナレーションと共にインサートされていました。

 これはその時点ですでに最終回が撮られていた、と考えにくい映像ですが、作り手がもはやこの時点で、この完結編の結末を、余すところなく完璧に決めていた、何よりの証拠だと思うんですよ。

 この潔さは、あまりにすごい。

 だから物語にブレがないんだなあ。

 結末をどうしようか、どっちにつこうかあっちにつこうか、という迷いがない。

 大竹しのぶサンの朗読を聴いていて、そんなことまで考えてしまいました。

 そしてこの曲が流れ終わったあとで、大竹サンもこのドラマを見ていたことが判明。

 自分の出演してるどーしよーもない時代劇のすぐあとに放送されるこの時代劇(あえて)の大傑作を、大竹サンはどんな思いで見ていたのかな、なんて、つらつらと考えてしまいました。

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コメント

橋本リウ様

再びコメント失礼いたします。
まさかのJINレビュー再び、うれし楽しく拝見しました。
大竹しのぶさんのオールナイトニッポン、そんな番組あるのですね〜 聞きたかったです。

私も平井堅さんのCDをTSUTAYAで試聴して、聴いてるこちらのコンディション次第で、結局南方先生と咲さんのどちらの気持ちにもとれるなぁ と思っていたので、激しく同意いたしますです!

さらに、第一話の時点で最終話のシーンが確かに挿入されていたのも見返してみてびっくりだったのですが、(大沢たかおさんの台本が空欄だった…云々も聞きますので、てっきり最後に撮影したものだと思っていましたので)
先日第一部第一話をレンタルしてきて見なおしてみたところ、(私も相当中毒です…)ホスミシンを拾うシーンもまさにあって(でも微妙に薬の名前は最終話ほどくっきりは見えなかったのですが、)さらにびっくりしました。

だって2009年当時、まだ原作も連載中だったと聞きますから。
どういう結末になるのか原作者とTBSは情報共有していたのでしょうか?

私は原作は読んでいない(ちらっと見たのですが絵柄的にダメでした…)のですが、連載中の原作を脚本にしながら、完結編の最終回までをトータルパッケージングするって途方もないことだと思います。

まさにタイムスリップでもして、未来をしっていないと出来ない作業のような。
終わってもなお色々考えてしまうドラマです。


そしてさかのぼって拝見したのですが、私が視聴していたドラマが、レビューされていることが非常に多く、これまたびっくりしました。(最近では冬のサクラ、美しい隣人、江も実はうだうだと見続けてしまってます)
今クール華和家の四姉妹も楽しみにしてます!


投稿: pickle | 2011年7月16日 (土) 07時20分

pickle様
コメント下さり、ありがとうございます。

私も 「JIN」 の主題歌について、ちょっと詳しく言及したいなーと考えていたのですが、いまさらいいか…と考えていたところ、前日の大竹しのぶサンの放送に大きく背中を押されました。 この記事でいちばん言いたかったのは、まさに最後の部分(笑)。

ホスミシンを拾ってたんですか、第1部で!

いや、見返すといろいろ発見が、確かにありますですよネ!
リピーターを意識して作っている、というのもこのドラマのすごすぎる点のひとつだと感じます。

こんなドラマ、もう10年は現れないだろうなー…(と言いつつこれを超えるドラマを期待しているワタシ)。

まあ原作の村上もとかサンの絵は、特に女性の描き方に好みが別れる感じがいたします。 でも、なんつっても、南方先生原作ではヒゲボーボーだし(笑)。

ことこのドラマに関しては、原作を超えた、という声が原作を読んだかたの間では大きいようです。

昔に書いたレビューなんかを読むと、にわかに状況が思い出せないことが多くて、自分の力量のなさを痛感してしまうのですが、pickle様のお眼鏡にかなう記事があれば幸いです。

ただ、「美しい隣人」、このドラマは一度録画予約の失敗があり、再放送も確か地震で中止になってしまって、それっきり最後まで書けませんでした。 普通最後まで書かないのは、書く気が失せた場合のみなんですが、このドラマだけは特殊な例で。

ネタバレしながらただ感想を書いているだけの、お恥ずかしい文章ではありますが、気に入っていただけたらとてもうれしいですhappy01

投稿: リウ | 2011年7月16日 (土) 10時51分

『いとしき日々よ』今も通勤中 聴いてます!
〔この体が消えても〕で いつも仁先生を思い出します☆
大竹しのぶサンも観てたんですね♪
うれしぃです!
さすが高視聴率ですね☆
最終回 皆が 仁先生の記憶がないのに 咲サンが うっすら覚えているのは感動的でした♪
それだけ 愛してたんですね!
手紙のシーンでは大号泣しました☆
本当に素晴らしいドラマでした♪

投稿: ゆかっち | 2011年7月16日 (土) 11時19分

ゆかっち様
こちらにもコメント下さり、ありがとうございます。

「みんなが覚えてないのに、自分だけが、なーんかそこに誰かがいたんじゃないかって思っている」…そんなことって、自分にもひょっとしてあるような気がする…。

咲のこんな疑念って、自分にももしかしてそんな人がいるのかもしれない、と思わせる点で、とても納得できる落とし所のような気もするのです。

ご自分のラジオ番組でここまでのことをするなんて、やはり大竹サンも、このドラマにハマってたんだろうなーと思いますhappy01

投稿: リウ | 2011年7月16日 (土) 14時20分

「いとしき日々」の作詞を担当したもう一人は、音楽プロデューサーの松尾潔氏です。元R&B専門の音楽ライターで、EXILEの「Lovers Again」、レコード大賞を受賞した「Ti Amo」などのプロデュースを手掛けています。時々作曲もします。現在、NHK-FM「松尾潔のメロウな夜」のDJです。毎週水曜11時から放送されています。私は松尾潔のプロデュース作品やラジオ番組が好きで、よく聞いています。リウさんがこの「いとしき日々」を褒めていたので、何だか私も嬉しくなり、書き込んでしまいました。

「テンペスト」など、近々リウさんのブログにコメントを書き込ませてもらいたいのですが、パソコンを修理に出すため、願いが叶いません。それでは失礼します。

投稿: レイ | 2011年7月18日 (月) 13時56分

レイ様
コメント下さり、ありがとうございます。

なるほど、ほか1名の方(笑)は、そのようなかただったんですねー。 JUJUサンの「この夜を止めてよ」 の作詞家サンでもあるようで、これが主題歌だったドラマ 「ギルティ」 は私見ていたんですが、やはり 「いとしき日々よ」 と同じく、かなりドラマ内容にリンクした歌詞の作りかたをしているな、と感じていました。

いろいろ勉強不足なので琉球の知識も乏しい私ですが、ぜひパソコンがなおったら、「テンペスト」 の記事にもコメントをお寄せ下さい。

投稿: リウ | 2011年7月18日 (月) 16時00分

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