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2011年10月21日 (金)

「家政婦のミタ」 第2回 直接ぶつかれ

 「人を殺せと言われれば、本当に殺しかねない」――。
 そんな家政婦三田(松嶋菜々子サン)に、ドラマ開始第2回で早くもそのシチュエーションがやってきます。
 依頼者は阿須田家の次男、海斗(綾部守人クン)。
 勉強オタクのクールなキャラです。
 彼は自分を困らせるクラスのいじめっ子をこらしめてやりたいと思い、三田に 「お灸をすえて」 と頼むのですが、このことがきっかけで叔母のうらら(相武紗季チャン)を巻き込み、ますます窮地に立たされ、ついには三田に、「あいつが生きていたら将来きっと多くの犠牲者が出る(とは言ってませんでしたかね?…笑)、あいつを殺して」 と依頼してしまうのです。

 はたして三田はそれを実行(笑)。
 すんでのところで海斗がその場に現れてそれを阻止。
 まあ遂行してしまったら話は第2回で終わってしまいます(んなことないか…笑)。

 そのときにそのいじめっ子が言った言葉。

 「オレのやってることとオマエのやってることと、どこが違ぇんだよ!」

 まあ大筋に於いておんなじだとは思いましたが(笑)、オメーがそれを言う資格はねえ!とは感じました。

 三田に絞められた首を押さえてゼイゼイ言いながら、「逃げんな」 と挑発してくるいじめっ子。
 海斗は 「どうしたらいい?」 と三田に尋ねます。
 が、三田がその回答を用意しているはずがないと思った(笑)。 案の定、三田は 「それはあなたが考えることだ」 と海斗を突き放す。

 三田は阿須田家の人々の命令にはあくまで従います。
 今回も、「お手玉して」 という次女の頼みに、自分のカバンから複数個のお手玉を取り出し(常備してるのか?…笑)ジャギングを始めるし(分かりやすいCG…爆)。
 でも、主体的な考えなど、一切持っていない。
 相手の質問には、「アンパンマンのキャラクターは?」 とか 「いじめとは何なのか?」 とか、知識的なことには答えるが、相手の感情を絡めた質問には、「それはあなたが決めることです」 というスタンスを崩さないのです。

 海斗は自分でその答えを見つけなければならないという局面に立たされ、結局その場でそのいじめっ子に立ち向かっていく。

 いじめっ子は応戦するのですが、海斗はやられてもやられても立ち向かっていく。

 人を殺すということに、人が死ぬということに、海斗は母の死から、ここでまた直接、立ち会うことになった。
 だからこそ、「人を傷つけるのはよくない」 という結論に立ち至ったのです。
 いじめっ子はとうとう、 「なんなんだお前ら!」 と恐れをなして、その場から逃げ去っていく。

 「逃げんな」 と言っといて自分が逃げんなよ(笑)。

 要するに、そういうことなんですよ、いじめっ子のほうに 「お前がどうこう言う資格がない」、というのは。

 人は自分の思い通りにさせるために、あまり直接相手にぶつかろうとはしない。
 まず外壁から攻めて行ったり、まわりにそう仕向けておいて、自分の言い分を通そうとしたりする。
 でもそれは、自分が逃げている、ということなんじゃないのか。

 直接ぶつかる、ということが必ずしも得策ではない、ということは、実はそっちのほうが真実なんですけどね。
 直接自分の気持ちをぶつけても、そのあとなんとなくその相手とは気まずさが残ったり、妙にすがすがしい関係になっちゃったり(笑)。
 人はみんな、どことなく釈然としない気持ちを抱きながら、折れるところは折れながら、あいまいな部分は残しながら、人付き合いをしていくのがベストなのかな、とも思うんですよ。

 でも、「ただ逃げ回っているだけ」 よりはナンボかマシだ。

 曖昧に付き合おうが、相手と向き合っていることに、変わりはないのだから。

 このことで海斗をめぐるいじめ問題が、解決したとはあまり思えません。
 でも、海斗は 「学校なんかもう明日から行かない、塾にだけは行く」 という 「逃げ」 の態度を、転換させることが出来たのです。 海斗は翌朝、学校に行く決意をする。
 「行ってらっしゃいませ」 と機械的に玄関で送り出そうとする三田に、海斗は 「行ってきます!」 と明るく答えます。

 この物語のキモは、そこにある。

 表層的に問題が解決したかどうかではないんですよ。 生きるための、前に進むための態度を、このドラマでは問題にしているのです。
 実際的な問題に目を向ければ、今回海斗がやったことは殺人教唆であり、三田がやったことは殺人未遂。
 でもこのドラマは、そこも問題にしていない。

 いっぽう、海斗と同様に、自分の問題から逃げているのが、阿須田家の父親、恵一(長谷川博己サン)。
 妻が自殺だったことを、家族に話さない、という逃げの姿勢を選択します。
 それは彼が、浮気をしていたことの後ろめたさから発生しているのですが、彼は妻が自殺してるのに、まだ浮気相手とよりを戻そうとしている。
 彼の問題が、次回はクローズアップされていくことになりそうです。

 それにしても、見ていて思ったんですが、相武紗季チャンが演じている、何かっつーと問題をこじらせる叔母。
 今回も海斗のいじめを聞いて海斗のクラスに乗り込み、「いじめはやめよう」 とスンゲー 「そのあとどーなるか」 に神経が行ってない説教(爆)を始めるんですよ。
 それはいじめっ子に反発を買い、彼女は 「帰れ」 コールにさらされることになる。

 ここなんですけどね。

 紗季チャンが主演していた前作 「リバウンド」 での構図と、まったく逆であることが、とても興味深かったんですよ。

 前作では彼女が主演であるためか、ブー子(彼女)の言い分は常に相手にストレートに届き、彼女はいつも自分の感情を相手に伝えることが出来ていた。

 それが今回は、まったく逆。

 ここではうららの、海斗のクラスメートへの説教が、時と場合を選ばない場違いなものでしかないためめに、相手にまったく届くことがないのです。

 ドラマ的な構造では、紗季チャンは 「波風立てて物語を面白くする」 という道化役になり下がってはいます。
 ただ、いじめっ子の言を借りれば、「相武紗季チャンがやってることと、松嶋菜々子サンがやってることと、どこが違ぇんだよ」 みたいにも個人的には感じる。
 問題を荒立てることで問題解決の糸口をつかむ、という点で、このふたりの役割は、とても似通っているのです。 この構造は、興味深い。

 また、三田の素姓に関してなんですが。

 どうもなんかを作り手は用意しているような気がしてきた。

 先ほど 「三田は感情的な質問には答えない、主体的な考えなど一切ない」 と書いたのですが、海斗がいじめっ子に立ち向かっていったあとに、三田は 「大変よくできました」 みたいなことを言うんですよ。
 これは三田が垣間見せた、三田自身の感情である気がするのです。
 また彼女の素姓を訊いた長谷川博己サンに、家政婦紹介所の白川由美サンは 「彼女は笑わないのではなく、笑えなくなったのだ」、と答えています。
 これは作り手が、三田の素姓を何か用意しているフラグなんじゃないのかな。

 、と思うんですが。

 いずれにせよこのドラマ、全10回くらいに落ち着くんでしょうけど、どうやってこの先、話を膨らませていくのかなあ。
 「リバウンド」 のときも感じてはいたんですが。

 でもまあ、見ていて面白いドラマであることは確かです。

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BOOKS

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
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  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

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    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

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    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

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    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

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    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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