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2011年12月18日 (日)

「カレ、夫、男友達」 第3-7回 恋することって、みんな下手だけど

 軒並み脱落していく今クールのドラマ群。
 「カレ、夫、男友達」 も、見ていてかなり退屈な時があります。
 それでもなんか見ちゃう。

 最初のうちは主演の真木よう子サンのセクシーさを強調した部分にオトコとして食いついていたのとか(笑)、真木サンの姉である木村多江サンの夫、ユースケ・サンタマリアサンの女房に対するDV攻撃のショッキングさとかにつられて見ていたのですが、どうにも毎回、途中でつまんなくてインターミッションを置いてしまう。 なのに結局先が見たくて見てしまう。

 これって、末っ子役の夏帆チャンを含めたこの三姉妹の恋愛観に対するイライラが、このドラマを見ているもっとも大きな動機になっている気がしてきました(笑)。

 イライラするから続きを見てしまう、という動機があること自体がちょっと私にとって意外なのですが、とりあえずそのイライラの内容を列挙したいと思います。

 まず前置きとして、この三姉妹の恋愛観のいびつさには、三姉妹の両親である長塚京三サンと高畑淳子サンの離婚が大きな影を落としているように思われます。

 この夫婦、そんなに仲が悪いわけでもないように思えるのに、長塚サンがほかに女をこしらえて出て行っちゃった。 高畑サン側には離婚後もいろいろ秘めたる思いはあるみたいですが、婚姻関係がなくなっただけで、表面上は良好な関係を保っている。

 これを長塚サンの立場から考えると、離婚はしたけど元妻とはギスギスしたくない。 そこには慰謝料の思惑も隠されている気がするのですが、要するに男としての踏ん切りのつかなさの表れ、のような気がするんですよ。
 オトコの自分から言わせてもらえれば、甘っちょろいですな。
 男一匹、浮気をする以上、もとの家庭を捨てるくらいの覚悟がなければならん。
 次の女もいい、もといた家庭も捨て切れない、甘ったれんのもいい加減にしろ、と言いたい(オトコには厳しい私)。

 で結局、高畑サンも女としてのプライドなのか、その夫とのあいまいな離婚を許しちゃってる。

 それは高畑サンにとって、実はかなりの精神的なダメージであることは、見ていて分かります。
 最初夫の見え透いたウソに気付いた高畑サンは、浮気の現場を尾行しまくり、その先で滝つぼに夫と浮気相手を後ろから突き飛ばして死亡させた…とゆーのは高畑サンの妄想だったのですが(爆)、高畑サンの嫉妬心、情けなさ、本意のなさ、すごく渦巻いた妄想エピソードでした。
 高畑サンは結局そのとき、その滝つぼに1週間打たれ続けて邪念を洗い流す(笑)。
 「スッキリした」 と娘たちに打ち明けるのですが、そんなことでスッキリしきれるはずがない。 浮気相手に子供が出来た、と知って、陰では泣いてるんですよ。
 なのに娘たちには強がって(というか見栄を張って、というか)「その浮気相手の赤ちゃんを抱きたい」 などと鷹揚なところを見せる。

 夫は夫でそんな高畑サンに気を許してか、ちょくちょくもとの家に顔を出すし。
 結局このふたり、「別れても好きな人」 じゃないですが、まるで婚姻関係にあった時以上に 「仮面夫婦」、いや、「仮面もと夫婦」、という感じなのです。

 そのふたりの奇妙な離婚が、娘三人の恋愛観の方位磁石を大きく狂わせている。

 で、まずいちばん見ていてイライラするのが(笑)末っ子の夏帆チャン。
 その 「仮面もと夫婦」 の影響を、いちばん受けていると思われます。

 彼女はいちばんお父さんっ子だったために、女を作って家を捨てた長塚サンに、三姉妹のなかでいちばんつらく当たっています。
 そしてホームレスの森本レオサンに、自分の処女を捧げてしまう。
 これはなにも自暴自棄ではなく、自分の 「恋愛に対する思い、憧れ」 を断ち切ろうという作業だった気がします。 もちろん父親への復讐、という側面もある。

 だから彼女は、自分はもう恋愛しない、という足かせを自分にはめている。
 彼女は同じ研究室の同僚、三浦貴大クンに恋をするのですが、それも自分で恋だ、と認めようとしません。

 ちなみにこの三浦貴大クンは、三浦友和サンと百恵サンの次男であります。
 顔の上半分は父親似、下半分は母親似、という感じがします。
 セリフを聞いていると、若かりし頃の友和サンにやっぱり声が似てる。 親子ですから。

 で、それはともかくこの感情を恋愛だと認めようとしない夏帆チャンに、まずイライラする。
 彼女は何かとエラソーに恋愛論を自分で持っているよーなのですが、その妙な達観ぶりが、見ていてイラつく(笑)。

 彼女を素直に恋愛させない要因が父親にあることは確実で、これはファザコンの一種とも言えます。 父親に対して相変わらず素直になれない夏帆チャン。 分かるんですが、ね。 まだハタチそこそこのガキじゃ寛容になれない、つーのも。
 あ~も~、だけどイライラするんだよなあ(笑)。
 どうも夏帆チャンって、「外交官黒田康作」 の時もそうだったけど、妙に屈折している役が多くて、見ていてイライラすることが多いです。 どうしてこんな役ばかりやってんのかな。 カワイくないんだよ、カワイイのに。 イライラ(笑)。

 で、次に見ててイライラするのが、長女の木村多江サン。

 前述の通り彼女は夫からDVを受けまくるのですが、そんな夫から離れられない。
 彼女はもとの家族のホンワカした世界を遠くから眺めて 「もうあの幸せのなかには帰れない」 などと考えて涙ぐむ。
 なにを自己陶酔しとるか、と思っちゃうんですよ。
 彼女はそんなDV夫との関係を、「これは愛ではない。飢餓だ」 と定義づけるのですが、ここにも自己陶酔の傾向を感じる。
 つまり 「暴力を受けながら、暴力を加えながら、お互いはお互いのことを必要としている」、という関係。
 これを 「飢餓」 という言葉で的確に表現した気になって、自己陶酔している。

 木村多江サンはそれでも、、自分と同じ境遇である濱田マリサン(「カーネーション」 の玉枝役からはそーぞーもつかないホラーな役どころであります)を見てようやく自覚し、いったんは家出します。
 けれども、「やっぱり彼には私が必要」、と元のさやに戻ってしまう。

 あ~やっぱりな、と思うと同時に、どうしてこう、自己完結しちゃうのかな、と見ていてイライラしてくるのです。

 DV夫と離れられない理由を、「お互いに必要としている」 としてこれを 「飢餓」 と定義づける。
 確かにそれって当たってます。

 でもそれって、言い得たから何か意味があるのか、と言うと、けっしてそうじゃない。
 その状態を言い得たことで、自分が満足するだけ、なんですよ。

 そして言い得ているからこそ、自分がその 「飢餓」 という言葉に、酔ってしまう。
 そして自分を悲劇の主人公に、仕立て上げてしまう。
 これは自己欺瞞による自己肯定の一種だ、と私は思うのです。

 結局彼女は家出して舞い戻ったあと、彼女なりに 「あらたな夫婦のあり方を模索しよう」 と夫のユースケサンに提案します。
 けれども夫のユースケサンにしてみると、こういう自己破滅型の相互依存関係は、もうすでに自らの生きかたの核に収まっちゃってるんですよ。
 ユースケサンはフツーの夫婦関係に戻ることに限りなく絶望し、自殺の道を選ぶ。
 そして妻の木村多江サンもその暗いベクトルに吸い込まれるようにして、一緒に練炭による心中をしてしまう。

 あ~も~、どうしてこうなるんだっ(イライラ)。

 次回最終回(12月20日予定)予告だと、どうも木村多江サンは一命を取りとめる模様ですが、いや分からん。 いったん意識が戻ってからまた逝ってしまうかもしれん。

 自殺しようとする人に声を大にして言いたいのですが、人間考えすぎてもロクなことはないです。 自分が結構その傾向にあるからよく分かるつもりです。
 的確に物事を考えることも必要ですが、考えすぎると場合によっては猛毒となる場合がある。
 おそらくユースケサンも木村サンも、考えに考え抜いた末の結論だったと思います。

 でも、後ろ向きに考えるのは、人間にとってなにもいいことなんかない!

 そんなときはもう、何も考えずに体を動かすことです。
 人生なんか大したことはない、と自ら笑い飛ばすことです。

 気持ちがぐるぐるしてしまうと、どうしたってまわりが見えなくなってくる。

 自分の哀しみ、自分の絶望、自分の無気力。
 そんなものに囚われていては絶対ダメだ。

 死にたいんなら死ねばいい。
 でもそのことでどれだけ周囲を悲しませるか、周囲にどれだけ迷惑をかけるか。
 それを考えなければ、死ぬ資格すらないことを自覚すべきだ。 いや、死ぬくらいそのことを考えるべきだ。 自分じゃない。 まわりのことをだ。
 死んだって逃げてる事実は一緒だよ。
 死んでも逃げ続けなきゃならないんだ。 永遠に逃げ続けるつもりか?

 人間オギャーと生まれたら、死ぬまで生きろよ。 勝手に死ぬな。 クソッ。 イライラする。 ほっといたって、人間必ず死ぬんだよ。 自分の下らない絶望なんか、そこらへんに捨てちまえってんだ。 肉体があるからこそ、うまいもんをうまいと感じ、気持ちいいことを気持ちいいと感じることが出来るんだろうが。

 …失礼しました。 不適切な表現がありましたが、撤回する気はございません。

 ところで私がイライラする原因に、「飢餓」 を 「愛情だ」 と勘違いしている、その木村多江サンの心理構造があります。
 どうもこの三姉妹、恋愛を考えすぎてドツボにハマっている気がしてならない。
 でも、恋愛ってみんな、下手くそなんだとも思うんですよ。
 考えすぎたってどうしようもない。 人生も、恋愛も。 考え抜くことは確かに必要ですが、それでも分水嶺、というものがある。 ある一定の程度を超えると、何も考えないほうがはるかにまし、になってしまうと思うのです。

 主役である次女の真木よう子サンも、その歪んだ恋愛観の体現者である。
 でもあんまり彼女の場合、見ていてイライラはしませんけどね。
 だって自分の自由奔放な生き方のために、彼女はじゅうぶん、傷ついている。

 彼女はいちばん好きなくまちゃん(徳井義実サン)との間に、婚姻という契約関係を結ぶことをよしとしません。
 オトコにとって婚姻関係、というのは、結局配偶者を道具としてしか見なしていない側面も確かにあるような気はします。
 でも彼女にしたって、くまちゃんがいない時にほかの男性と気軽にセックスしちゃったり、オトコを単なる道具としか見ていない側面がある。
 結局くまちゃんはそれに耐えきれず出て行くわけですが、仕方ないですよね。 そんな関係でも我慢できる奇特な男性が現れるのを真木サンは待つしかない気がする。

 ともかくユースケサンと木村多江サンが心中! 真木サンと夏帆チャンはこの異常に気付いて窓ガラスを破壊してふたりの居宅に侵入するのですが、時すでに遅し?

 「のめり込める部分とそうでない部分との落差が激しすぎる」、と以前このブログでレビューしたのですが、これ以上ない 「のめり込める部分」 で終わったオーラス直前のこのドラマ。

 長塚サンは森本レオサンに殴りかかるみたいですが、いまさら殴ってどうなるってもんかよ、みたいにも思う予告編が気になるような気にならないような(爆)。

 ともかく明後日、最終回です。

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コメント

こんにちは。

ワタシもイライラしながら見てる一人です。

特に高畑さん演じるお母さん。仮面元夫婦ならぬ…仮面母子か…
長女が明らかに夫からDVを受けているのに、すんなり帰しちゃう。確かにいい歳した大人の女なんだから、仕方ないってあるけど、命に関わることってわかんないなかぁ?
他人事みたいでさ!
あ〜イライライライラ…

すいません…

ただ母親にとって娘ってどこか他人行儀になる一面があるけど、いざって時はやっぱり自分の命張って守るだろって思ってしまいます。


ついコーフンしてしまって(恥)

後やっぱり『私がいなくちゃ』と自己陶酔の自己完結してる木村さんには横面はたいて、『目ぇさませ!』と言いたい。

あ〜イライライライラ


でも多分今日の最終回もきっとみちゃうんだろうなぁ

この感覚ってミタも同じ

流行りなんですかね

みち様
コメント下さり、ありがとうございます。

昨日の最終回、いかがでしたか? 私はまだこれから見るのですが(すぐに見るわけでもございませんが)(なんたって結構どうでもいいドラマ、という感じですから…笑)。

高畑サンの場合、時と場合による、という判断が出来ない母親な感じがします。
夫に対しても子供に対しても、鷹揚で物分かりがよくて、というように、自分を大きく見せたがりすぎている。

このレビューは途中でかなり過激な方向に論旨が行ってしまい、数日寝かせました(笑)。

なにしろ読む人によってはかなりの圧迫になるだろう言葉を含んでいるからです。

でも、実を言えば私自身が、何かっていうと 「なんかもう、何もかもやんなっちゃった、生きててもなにも面白くないし」 などと考えてしまう性格だからこそ書いてしまうものなのです。

「なにも面白くない」 というのは、要するに誇張。
面白くないことがなにひとつないことなんかないのに、そんな精神状態になってしまうことがある。

そんなときはもう、考えていてはダメ。
なにも考えないで、目の前の仕事に一心不乱に、飽くまで誠実に、打ち込むことだけなのです。
閉じこもるなんてもう、逆効果も甚だしい。

だから私も、木村多江サンには、みち様と同じように横っ面張り倒したくなる気分になってくる。

「しっかりしろよ! 自分!」

という感覚なんですね、きっと。

横の話題で失礼します、
長塚さん、
「坂の上の雲」に出ていらっしゃらないんですね、
なんだか時代を感じました。

昔はNHKのこの手の大作には必ず出演なさっていました。
フランス語通訳の役とかで。

母が、「この人はフランスに留学していたからフランス語話せるのよ」と言っていたなあ・・・。

理想の上司に選ばれたこともありましたね。
一度舞台を見てみたいと思いながら、まだ果たせないでいます。

マーシー様
コメント下さり、ありがとうございます。

長塚京三サンは、昔それこそ 「理想の上司」、だったっけな?というドラマがありましたよね。 確か木村佳乃サンのデビュー作かなんかで。

あとは 「きみはペット」(松潤クンバージョン)でのカウンセラー役とか。 結構あの当時は長塚サンの出るドラマは選んで見ていたような気がするのですが、最近では 「篤姫」 での宮崎あおいチャンの父親役くらい。 露出が少なくなったのか、それともこちらの見るドラマに引っかからないのか…。

もっといろんなところでお目にかかりたい俳優さんです。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
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  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

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  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
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  • ザ・ビートルズ -

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  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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