« 「ATARU」「鍵のかかった部屋」 それぞれの第2回を見て | トップページ | 「もう一度君に、プロポーズ」 第1回の再放送(1時間短縮版)を見て »

2012年4月26日 (木)

「カエルの王女さま」 第2回 Take it OFF !!

 本日第3回が放送される 「カエルの王女さま」 ですが、だいぶ遅れた第2回レビューをいたしたいと存じます。
 あれもこれもと春の新ドラマを見すぎて、録画がたまりにたまってしまう副作用に悩まされておりますが、今クールのドラマは総じて出来のいいものが多い気がするんですよ(「カーネーション」 に比べりゃ足元にも及びませんが…と、ナマイキなことを言ってみた)。

 それで、当ブログへコメントを下さるかたのご要望のあるドラマを見ようとしたのですが、なんの気なしに見始めた 「カエルの王女さま」 を、なんか最後までご覧になってしまいまして(なんで自分に敬語なのだ)。

 このドラマ、今クールのドラマの中では、あまり視聴率のいいほうではありません。 天海佑希サンって何をやっても視聴率が取れる女優さんのような気がしていたので、これが少し意外で。

 で、「グリー」 のパクリとか安易に言われてしまうようなこのドラマに、なぜ天海サンが出る気になったのかに、第1回目から引き続いて興味がわいてしまったのです。

 で、私の見解なんですが、
 「このドラマって、タカラヅカなんだ」「天海サンは、ドラマでタカラヅカをやりたかったんだ」、ということになります。

 ウィキで調べたところによると、天海サンは宝塚退団後、3年に1回くらい、舞台をやっています。 今年はそろそろその時期に当たる(笑)。 「舞台の虫」 がうずき始めたころじゃなかろーか(笑)。

 「カエルの王女さま」 で天海サンが演じる澪は、素の状態でもかなりハイテンション。 その仕草、セリフのひとつひとつがオーゲサです。 実に舞台的だ。
 そしてそのセリフ自体、かなり大上段に構えた 「ポジティヴシンキングのすすめ」 が内包されている。 演技のオーゲサさが、このセリフの 「これでいいのだ」 感と、とてもマッチしてるんですよ。

 例を挙げます。

 「ショークワイアとは自分をさらすこと。 誰に白い目で見られようが自分らしさを表現することが大事なんです!」

 「ねぇ…あなたなにが楽しくて生きてるの?
 (決まりきった毎日をただ繰り返すこと)そんなの伝統でもなんでもなくて、ただの怠慢よ。
 伝統を守ることを言い訳にして、なんのアクションも起こさない、心の底では退屈だと思っているのに、…変化や他人の目を恐れて何もしない。
 そんな弱腰で勝利や栄光、喝采を手に入れられるほど、世の中は甘くないの!」

 「赤っ恥かくなら思いっきりかきゃいいのよ!
 大事なのは度胸をつけること。
 あいつら全然分かってない。 自分の敵は自分自身だってこと」

 「退屈な毎日からスッパダカで飛び出して、歌で宣言してやりましょう!
 『私は、自由だ』 と、そして。

 …新しい私になるの」

 「いい?
 これは自分との勝負。
 観客はそこらで鳴いてるカエルと一緒、気にする必要もなーい。

 でも、あんたたちはもっと自由な飛ぶカエル!
 思いっきりゲロゲロ鳴いて楽しみましょう!」

 こういう、ちょっと気恥ずかしいセリフでさえ、あの宝塚のように大上段に構え、人を睥睨するかのように自信を持って言われると、なんか見ているほうも心を揺さぶられてしまう。
 私は宝塚って、あまり理解できない世界だったのですが、もしかすると宝塚の魅力って、こういう 「自信満々で絵空事を演じ切る」 というところにあるのではないか、と感じるのです。 まるでお茶の間が、宝塚の観客席になったような錯覚さえ覚えた(これは大げさな話ではありません)。

 もしかして天海サンは、その宝塚の魅力を啓蒙するために、このドラマをやっているのかもしれない。

 まあ個人的な感想ですが、そう感じたのです。

 それを思いっきり裏で支えているのが、久野綾希子サンなような気がする。

 彼女、あまり出番はありません。

 でも、やはり彼女の演技も、どことなく舞台的。 見ている側はやはり、劇場にいざなわれているような感覚に陥る。

 悪役の岸部一徳サンもとても分かりやすい悪役で、これも演劇を見ているようだし、その彼の金魚のフンと化している小泉孝太郎クンも、とてもシンボリックなダメ男です。

 つまりこのドラマは、舞台なんですよ。 演劇の舞台。

 もちろんドラマとしてのよさが十二分に発揮できる、ぼそぼそしゃべるようなシーンもあります。 それも却ってスパイスになっている。

 ここで挿入される歌。
 確かにアフレコによる口パクです。
 でもそれに拘泥されて、この舞台を楽しめないのはとても損な気がする。
 今回のメインの歌、「浪漫飛行」 は、いろんな障害に阻まれて自分を変えられない、自分を前面に出すことができない、そんな人たちへの、限りない応援歌となっている。
 見ていてなんだか、「よし、自分も頑張ろう!」 という気になってくるのがうれしい。

 確かに話の先が読めてしまうところもある。 でも物語にはそれを補って余りある、元気があふれているのです。
 ヅカファンには言わずもがなの魅力にあふれていますが、元気になりたい人、現実にモヤモヤしている人、天海サンにおしりをたたいて欲しい人は、「パクリドラマだから」 などと食わず嫌いにならないで、このドラマをご覧になることをお勧めします。 小難しいことを考えず、単純に楽しめます。

« 「ATARU」「鍵のかかった部屋」 それぞれの第2回を見て | トップページ | 「もう一度君に、プロポーズ」 第1回の再放送(1時間短縮版)を見て »

テレビ」カテゴリの記事

コメント

アマミさんのドラマは、視聴率が取れるときとそうじゃないとき、けっこう二極化していると思います。
「離婚弁護士」や「ボス」は、はまり役でした。

3回目も全く期待しないで見たんですが、
よかった!!!

なんかね、こうもやもやしている今の日本の状況があるじゃないですか、
このドラマ見ていると、なんかスパッと、さっぱりするんですよね。
爽快感がある。

それぞれにみんな、背負っている過去があり、いまがある。
そのドラマも気になります。

この先の展開はだいたい読めるんですが、
それでも見たい!という気にさせてくれます。

アマミさんと安岡のおばちゃん・笑は、
映画「バッテリー」でも共演していましたね、同級生という設定で。
あれ、よかったです。

マーシー様
コメント下さり、ありがとうございます。

そうなんですか~。 私、あまり熱心な 「アマラー」(笑)じゃないので、いつも視聴率のいい番組に出ているような気がいたしておりました。

安岡のオバチャンとはそーゆー前科があったのですか(笑)。 安岡のオバチャンは別のドラマでもお見かけした気がするのですが、最近こういう、「飛んでるオバチャン」 役が多い気がします。

あ。 安岡家のスピンオフドラマが見たくなってきた(爆)。

もとい。 この 「カエルの王女さま」 ってホント、先が読めまくりますよね(日本語がヘンだ)。

でも確信犯でそれをやってるし、それ以上のものを見せたがってるのが分かる。

私も最近モヤモヤしてるんで、こういうスカっとするのを見るのは好きですね!

ええと、
久野さん関係で強引ですが・笑、
「悪女について」。

これ、例のスキャンダルに乗っかった色物企画と思っていましたが、意外と面白かった。

久野さんのときには、はっきりいって面白くなかったんですよ。それもあって期待していなかったんですが、
沢尻、たいしたもんです。
なんていうのかな・・・、女優さんって、スキャンダルがあっても、作品が良ければいいって、見本みたいな人ですね。

彼女のほかの、キャストもよかった。
渡辺君はお父さんそっくりになりましたね~。
これからが期待できる役者さんです。

後半半分しか見ていないので、再放送が楽しみです。

マーシー様
再コメント下さり、ありがとうございます。

ん~、沢尻サンね…(笑)。

「パッチギ!」 の時のイメージを引きずっちゃうから個人的に印象悪くて仕方ないんですが(笑)、かつての秋吉久美子サンみたいに、つっぱってもそれにひとつ筋が通っていれば、おのずと使ってくれる人も増えるのではないか、と感じます。

女優、に限らず役者というのは因果な商売で、いくら人格が破綻していようが、演技力があればのし上がれる世界です。 彼女の場合ネガティヴイメージがあそこまで浸透してしまうと、それを跳ね返すだけの演技、もしくは時間が解決してくれるのを待つしかない。

まあ、お尻出してる場合じゃないと思いますが(昔のことですけど…笑)。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「カエルの王女さま」 第2回 Take it OFF !!:

« 「ATARU」「鍵のかかった部屋」 それぞれの第2回を見て | トップページ | 「もう一度君に、プロポーズ」 第1回の再放送(1時間短縮版)を見て »

2019年4月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

無料ブログはココログ