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2012年5月 2日 (水)

「もう一度君に、プロポーズ」 第2回 このまま下世話な話にならねばよいが

 このドラマ、短縮版でしたが第1回の時に感じたのは、「人にとって、記憶って何だろう」、ということでした。 レビューにはきちんと書きませんでしたけどね。

 和久井映見サン演じる可南子は、竹野内豊サン演じる夫の波留の記憶だけを、なくしてしまう。 厳密に言えば、波留と出会ってから5年間の記憶が、なくなってしまうのです。
 くも膜下出血という危機から脱した可南子は、言わば5年ウラシマ状態。
 第2回の話ではそのことが丁寧に説明されていくのです。

 可南子は図書館勤務していたのですが、そこの所長である杉本哲太サンも、丸々5年歳取ったように感じる。 「所長白髪増えましたね」 みたいな。 その所長に子供が出来たことにも驚愕。
 そしていちばんショックを受けていたように思えるのは、そこに通っていた小さい男の子が、いつの間にか妹の面倒を見る立派な男の子に成長していたということ。

 第1回では可南子の病状が、「心因性によるもの」 という説明がされていたために、もしかすると可南子がこの5年間を思い出したくないものと認識してしまっているのか?などと考えたのですが、本当に5年間の記憶だけが欠落している模様なのです。
 それって、描写はないけれども、鏡に映る自分の顔を見てもショックだろうな、と感じる。
 アラフォーの5年つーのは、結構来ますからね(笑)。

 波留はそんな可南子に、まるで当たって砕けろみたいな感じで猪突猛進していく。
 実家に立て籠もってしまった(笑)可南子に毎日会いに来るんですよ。 ウザいほどに。
 ヒッキーになってしまった可南子もたまらず玄関口に出て来て彼をあらためて拒絶。

 ただそんななかで可南子も前に第一歩を踏み出したい、と思うようになり、いったん辞めようと思っていた図書館勤務を再開することにし、波留との距離も、少しずつ縮めていこう、と思い直したようです。

 この過程で語られるエピソードのひとつひとつは、とても恋の切なさ、淡さを表現していて、なんだか恋愛の疑似体験を出来るような甘い思いにさせてくれます。
 ただ、第1回を見ていた時のような、「人にとって記憶って?」 という深いところまで、あまり思いが至らない。

 なくしてしまった5年間がもし可南子にとって、宝のような毎日だったら、波留に募らせていった思いを忘れることって、どんなに切ないんだろう。
 第1回を見ていていぶかしく感じたのは、波留を必要以上に拒絶している可南子の姿だったのですが、そこには可南子のそんな焦燥からくる苛立ちも見てとれたのです。
 そしてそんな自分にも関わらず、「もう一度1から始めよう」 と言ってくれる、自分の夫だと言い張る男。 「なくしてしまったもの」 への切ない気持ち。
 そこには見ている側の心を揺さぶる可南子の思い、というものがあった気がする。

 けれども第2回では、そんな、このドラマ自体に潜む長所、武器と呼べる点が影をひそめ、単に第1回のその後の経過をなぞっているだけに見える。

 この第2回を見ていて感じたのは、物語が急速に問題収束に向かっているような感覚です。
 可南子も問題を抱えながらも、とりあえず前に向かって一歩を踏み出した。
 波留も可南子との思い出のヴィンテージカーを再生することで、失ってしまいそうな過去と向き合おうと決心した。

 けれどもいっぽうで、それを阻止するかのような、波留の勤めている自動車整備会社の同僚である、倉科カナチャンが、なんとなく不気味な動きをしつつある。

 どうも話の流れから言って、下世話な方向に傾きつつあるような危惧を感じるのです。

 この、平和な調和に向かいつつあるドラマ、おそらく2回目あたりで収束という形には至らないのでしょうが、そこに波風を立てる存在みたいに、倉科カナチャンを絡ませないでほしい気が、すごくする。

 もっと可南子が 「どうして波留をそんなに拒絶しようとするのか」 という動機にスポットを当ててもらいたい気が、すごくする。

 ひとつひとつのエピソードがとても丁寧だからこそ、そんなありきたりな話にしてほしくないのです。 下らない取り越し苦労かもしれませんが。

 確かに毒のないドラマすぎて、もうちょっとドロドロしてほしいんですけどね。

 ドロドロするのに横恋慕とか、つまんないことはやめてほしいけど、なんかその方向に行きつつある(笑)。

 見ている側を瞠目させるような展開に、なってもらいたいと切に願います。

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コメント

お久しぶりでございます。いつも他の方のコメントと重複するので控えていましたが今回は初投稿のようで。

波留の周囲に、ねっとり系の女性を持ってきていなかったのでもしや・・・と考えたのですが、はやり倉科カナちゃんに不気味な動きをさせようとしていますね。
せっかくいい出演者で固めているのですから、横恋慕ではない部分で適度なドロドロがほしいのですよ。

竹野内くんのお相手には、和久井さんのようなピュアな雰囲気の女優さんがすごくお似合いですね。
見たかったカップルです。

投稿: 薫子 | 2012年5月 2日 (水) 18時03分

薫子様
お久しぶりです。 コメント下さり、ありがとうございます。

確かに 「流れ星」 の上戸彩チャンなどに比べると、和久井サンはこれぞドンピシャ!と呼べるほどの組み合わせだと激しく同意します。

ただドンピシャ!だからこそ却って、物語が平凡に堕してしまう可能性がとても高い気がする。

恋愛の疑似体験とかもいいのだけれど、もっと深いものを見せてもらいたいんですよ。

それにはやはり、「失われた5年間」 の過去が大きなカギとなっている気がする。 それをどう料理するかで、このドラマの質は決定されると思います。

投稿: リウ | 2012年5月 2日 (水) 19時03分

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