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2012年10月14日 (日)

「悪夢ちゃん」 第1回 夢遊病者のような物語の構築

 北川景子チャンの出てくるドラマって、ちゃんと最後まで見たためしがないんですが、今回は初めて、最後まで見たい、と思わせるドラマですね。 個人的には彼女が出演してきたドラマのなかでは、もっとも面白いドラマだと感じます(まあ全部チェックしているわけではないですが)。

 だいたい日テレのこの枠、親子揃ってご覧ください、というのがどうもコンセプトらしく、最近でも 「怪物くん」 とか 「妖怪人間ベム」 とかの古いマンガアニメの再構築か、「ゴーストママ捜査線」 のようにほのぼのホームコメディみたいなのとかが多い。
 その流れからいけば、「悪夢ちゃん」 なんて、水木しげるサンのマンガをパクったようなドラマなのかな、などと想像していました。 でも違った。
 軽~くナメ気味に見始めて、なかなか良く出来てるじゃん、と見直すことの多いこの枠のドラマ。 今回も、どうもそうみたいです。

 まず意表を突いたのは、その 「悪夢ちゃん」 というドラマのタイトル、これが北川サンではなかった、ということ。 彼女は小学校の、極端な二面性を持つ女教師でした。
 その彼女の学級に、藤村俊二サンみたいななりをした小日向文世サンに連れられて転校してきた、白いメッシュのおかっぱ頭の女の子、古藤結衣子(木村真那月チャン)が、「悪夢ちゃん」。 北川サンが結局そのあだ名の名付け親です。
 結衣子は予知夢を見ることができる特殊能力があり、それが怖くて少々内向的になり、不登校を繰り返した末に、北川景子サンの学校にやってくる。

 小日向サンは結衣子の祖父。 結衣子の両親は結衣子が小さい頃にいなくなったらしいのですが、第1回を見る限りその事情には深刻なものがあるようです。
 小日向サンは大学の教授で、夢の研究をしている。 個人が見た夢をデータベース化する技術を開発。 孫の結衣子の予知夢について調べている。

 結衣子の見る予知夢はなんか深刻なものが多くて、しかも結構 「象徴化」 みたいなことが行なわれ、内容が怖いクセに漠然としたものが多い。
 で、結衣子が見た夢の中で、北川景子サンがそれを解決してくれる、みたいなものがあったため、彼女は北川サンの学校に転校してきたらしい。

 ただこの北川先生。

 先に述べましたが、彼女、かなり極端な二面性を有する教師で。

 つまり、表面上はいつもニコニコ、みんなから愛される教師を演じているのですが、現実はムチャクチャガサツで(笑)ハスッパ、「ケッ、やってられっかよ」 みたいな感じで実に腹黒い(笑)。

 結衣子が転校してきた時期とほぼ同じくして、その北川先生、学校裏ブログみたいなサイトで、「この先生はウソを演じている、本当は心がない」 とかなり図星を突かれたことを書かれまして、動揺しています。
 結衣子は、北川先生はそれが原因で、生徒のひとりを殺してしまう、という予知夢を見た模様。
 話はそこから、見る者をぐんぐんひきつけていきます。

 その際に北川先生は再び不登校になった結衣子の家を訪ねるのですが、そこに現れたのがGACKTサン。 北川サンは彼とは初対面だったのですが、以前から北川サンが夢の中でデートを重ねる王子様にそっくりだったため、北川サンはえらくビックリします。
 どうもGACKTサンは小日向教授の助手をつとめながら、実は小日向教授の研究成果を盗もうとしているようです。 ワルモノだ。

 この北川先生の本性を暴き出そうとしている人物として、保健室の養護教諭に優香サンが出てきます。
 私が見ていてちょっと気になったのは、この優香サンが最初は北川先生を陥れるための人物として登場したのに、途中から北川先生のフォローをしだした、という点です。
 それにつられるかのように、北川先生は優香サンの前では徐々に仮面を脱ぎ取って、ハスッパなしゃべりをするようになっていきます。
 北川先生は、小日向教授と結衣子の前でも、本当の自分をさらけ出すようになります。

 人物設定に変化が生じる場合、要するに登場人物の性格が変わる場合、きっかけというものが必要ですが、同時にもともとの性格に本人自身がこだわりがあったのか、という部分も描かれる必要がある、と私は思います。

 その点で、北川先生が無理に自分を押し殺して演じてきた 「いい先生」 というものに、 彼女自身がどこまでこだわっていたのかが、あやふやになっていくように感じるのです。

 北川先生の本音が見えるようになって、結衣子も最初のホラー少女的なキャラが、砕けた子供らしいキャラに変化していきます。

 このようなキャラ設定の揺らぎが、物語全体に漂う 「夢遊病者」 的な感覚に、次第にリンクしていくような錯覚を覚えます。

 と同時に、夢と現実の世界が交互に描写されることによって、いま起こっていることは果たして現実なのか、それとも結衣子の、あるいは北川先生の夢の中で行なわれていることなのか、ちょっと見ていて混乱してくる時がありました。

 これも物語の 「夢遊病者」 感覚を意図的に助長させる作り手の企みなのではないか、などと感じたりもしました。

 いずれにせよ、見ていて楽しい。
 いままでにないタイプの話だなぁ、という気がします。
 それは 「夢を記録する機械」、という想像上のテクノロジーと、予知夢を見る少女、というアナログチックな設定が融合しているところから発生している。

 蛇足ですけど、私も予知夢はたまに見ます。

 でも、スッゲーどうでもいい内容なものばかりです(爆)。
 だからどーでもいいデジャ・ヴがよくある(笑)。

 結衣子が見るような予知夢なんか見たら、怖くてどうしようもないですけど。

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コメント

はじめてコメントさせていただきます。
悪夢ちゃん、私も銭湯で偶然みました^^;
何だか続きが気になるお話です。

それともう一つ、「自閉症」は先天的な脳機能障害のことですから、このような形で表現できることではないかと思われるのですが…。気になったので書かせていただきました。

リウ様

これ見てらっしゃるとは思いませんでした。
わたし、
全然期待しなくて見ました。
これ、解釈がおもしろいなと思いました。

つまり、夢って完全じゃなくて
オーバースペックで現れるンだけど
実は、こういうことだったのよっていう種明かしがね。
まちがってないでしょ、ほら、の言い方がおもしろいな。

このまま11回いけるとは思わないけれど
リアルタイムで放映時間にみていられるんだったら
見ようと思います。

このドラマ終わった後、坂元裕二さんが2言くらいつぶやいていたような。。。

三代目様
こちらこそはじめまして。 コメント下さり、ありがとうございます。

ご指摘の部分、私も認識不足でした。 該当の部分、早速 「内向的になり」、と直させていただきました。 病気に関しては、もう少し神経をとがらせなければなりませんね。 PTSDなどという言葉も、結構無神経に濫用されている気がいたしますし。

それにしてもこのドラマ、銭湯でご覧になったのですかcoldsweats01。 スーパー銭湯かな?

みり様
コメント下さり、ありがとうございます。

「期待しない」 どころか、ちょっと見下し気味に見出すんですよね、この枠って(笑)。 「妖怪人間ベムを亀梨クンがやるのォ?ゼッテームリ」 とか(笑)。

北川景子サンは、もともとセーラームーンがデビューでしたから(見てました…爆)、こういったジュニア向けの(もちろん大人の鑑賞にも耐えられますが)特撮めいたものがよく似合っているのではないでしょうか。 セーラーマースをやってた頃からクールビューティでしたが、実際にクールビューティを演じると、なんかぎこちない気がする。

それが、こういう極端な二面性を有するキャラを演じると、これほどハマるとは。
こういったドラマを経験して、自分の力量を試していくことが、女優としての成長のきっかけとなるのではないでしょうか。

そういや、坂元サンの吉田茂のドラマ、もう全然見る気にならないから、消しちゃおうかな…。

これはけっこう期待していました。
北川景子、かわいいのに女性には人気がない女優さんなんですってね。
いい意味で吹っ切れば、人気出る可能性もあるのにと思っていたら!

これ、リウ様じゃないけど、ほんと、今までで一番いいと思うわ。

優香も一癖ありげだし、ガクトも・・・・。

登場人物、みんな癖があって性格悪そうなところが気持ちいいんですよ。
なんか今の偽善的なドラマを蹴っ飛ばす勢いで。


予知能力で事件回避というのは、一時期アメドラで流行しましたが(サイキックものですね)、こっちはこっちで全然別な味付けなので、気になりません。
楽しみです。

マーシー様
コメント下さり、ありがとうございます。

北川サンは、なんというか、人気が先行してしまっている部分が大きいのではないか、という気がします。 あまり 「セーラームーン」 のころから、演技の幅が広がっていない印象を受ける。

今回も、ストーリーの面白さにごまかされている気も少々いたしますが、もしかすると和製ジョニー・デップみたいなスタンスが似合っている女優さんなのかもしれない。

登場人物が性格が悪い、といっても、それがカリカチュアの域だから気にならないんですよね。 現実的なドラマとは一線を画している、という見る側の先入観がよい効果を上げている一例だ、と感じます。

なんかこのドラマ、アメリカのテレビ局あたりが制作したら、変に青春ヒーローものみたいになって極端につまんなくなりそうな題材のよ~な気がします(ハハ…)。

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悪夢ちゃん 土曜 21:00 日本テレビ 2012年10月13日~ [キャスト] 北川景子 GACKT 優香 木村真那月 濱田マリ 岡田圭右(ますだおかだ) 川村陽介 和田正人 阿南健治 キムラ緑子 ...... [続きを読む]

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  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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