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2012年10月 2日 (火)

「坂崎幸之助・吉田拓郎のオールナイトニッポンゴールド」 山下達郎サン登場

 昨夜(10月1日)のラジオ、ニッポン放送の 「坂崎幸之助・吉田拓郎のオールナイトニッポンゴールド」 に、山下達郎サンがゲスト出演しておりました。 しかもほぼ2時間出ずっぱり。

 ラジオ聴取率週間(スペシャルウィーク)でもなくいったいどういうわけか、と考えれば、おそらくこのほどリリースされた達郎サン自身のベスト盤 「OPUS」(オーパス、「作品集」 の意) のプロモーションの一環と容易に想像されます。
 どうも達郎サン、この番組だけでなく、あっちゃこっちゃのラジオ番組に、神出鬼没して出演しまくっている模様(テレビはそもそも出ないスタンスの人ですから…)。 この人はあまりこういう宣伝めいたことをしない人だと思っていたので、非常に意外に感じると同時に、いかにこのベスト盤を強力に推そうとしているかが見てとれるのです。

 以下に述べる私の感想は、仕事中だったので全編を聞いたわけではないことを始めにお断りいたします。 そのうえでの私の印象です。

 まず拓郎サンと達郎サン(似てるな…笑)の接点について。

 拓郎サンは 「同じ仕事をしていても、あまり自分に関係してこない人たちがいる。 たとえばはっぴいえんどでも、鈴木茂や松本隆とは付き合いがあるが、細野晴臣とか大瀧詠一とは面識がない」 と話し、同じように達郎サンとはまるで交わったことがない、という認識でおったのですが、達郎サンにしてみれば、いろんなところでニアミスしていた、といろんな話を打ち明ける。

 特に山田パンダサンの 「風の街」(1975年)。

 このシングル曲では拓郎サンがプロデュースをしていたのですが、途中のコーラス部分のアレンジを自分がスコアを書き歌った、と達郎サンが打ち明けるのです。 当時達郎サンが所属していたシュガー・ベイブもコーラスで参加。
 「瀬尾一三のアレンジにしちゃ垢抜けてると思った」 と拓郎サン(笑)。
 達郎サンがレコーディングの場にいたことすら忘れているようです(笑)。

 顔見知りではない人に対しては、極端に口数が少なくなる傾向のある拓郎サン(笑)。
 結構人見知りなんだよな~(笑)。
 しぜん、やりとりが坂崎サンとのモノが中心になっていきます。 こういうときの坂崎サンの 「緩衝材」 としての役割はかなり頼もしいものがある(さすが 「ギターを抱えたライナス・坂崎サン」…笑)。

 番組でとても興味深かったのは、バンカラで大胆な性格のように思われる拓郎サンが意外と手堅く生きてきたのと対照的に、頭がよくて(実際ガリ勉だった、と番組でも打ち明けていました)慎重にアルバムを完成させていく印象の強い達郎サンが、実は後先考えずに突っ走っていく大胆な性格の持ち主だった、という点。

 その昔、歌い手として仕事をスタートさせながら、大学をしっかり卒業し、ちゃっかり就職もしていた、つまり歌手としてダメだった時の受け皿をきちんと用意していたのです、拓郎サンは(笑)。 それに対して達郎サンは、後先考えずに大学も中退。 退路を断ってこの道に進んでおったのです。

 ビーチ・ボーイズの複雑なコーラスも理詰めでコピーしていった、という達郎サン。
 ボブ・ディランが好きだというのは、単なるイメージ戦略だった、みたいに話す拓郎サン。
 ふたりの音楽性から生き方まで、とてもその相違点が浮き彫りになっていた2時間だった気がいたします。

 拓郎サンって、達郎サンみたいな洗練された音楽に対して結構拒絶する傾向にあるのかな、などと考えておりましたが、「ハワイで聴いた 『ラヴランド・アイランド』 にはノック・アウトされた」 と、達郎サンの歌を褒めておりました。

 私も、「OPUS」、買おうかな~。

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ラジオ」カテゴリの記事

コメント

 リウ様、お体の方は大丈夫でしょうか。ブログの方も順調に更新されている由、こちらも喜ばしく思っております。私も1970年生まれですから、これから自分の体調と相談する年齢になってきたのかなとリウ様の不調につい思いをはせてしまいました。こちらのブログは毎日見ていましたが、なかなかコメントを寄せる気になれず、やっぱりリウ様ファンの空気感に入っていけない空気を勝手に感じましたのでつい疎遠になってしまいました。今回の記事なら私も寄らせていただくことができますね。リウ様以外ならだれも見ないだろうし。

 で、「OPUS」買いました?買わないと脅迫しますよ!! なんて、信州から吠えても帝都のリウ様には知らぬ存ぜぬでしょうが。今年は、達郎さんはよく働いていますね。今までで一番忙しいと本人も思っているようで。

 5月までは7か月間のコンサートツアー。

『遺留捜査』の主題歌制作。

 夏フェス(山中湖)の出演。

 コンサート映像の1週間限定で映画館での公開。

 そして、「OPUS」発売。

 私も、コンサートには5回も行き、夏フェスに参戦、結局CDも買うし、青島俊作より達郎さんに踊らされています。ハ、ハ、ハ。

 アルバムを出せばラジオ出演というのは数年に一度の恒例行事ですね。『大沢悠里のゆうゆうワイド』には必ず出ますよね。TOKYO-FMに出るのはよくあることですが、最近はNHK-FMにも出るし、で、極めつけが今回のオールナイトニッポンゴールドでの三巨頭会談、本人はラジオメディアを大事にしているし、ライフワーク化しているので喜んで出ているのでしょうね。

 私も今回の番組は最初の15分ほどを除いて全部拝聴しました。坂崎さんがいなかったらまとまりつかんでしょう。拓郎さんと達郎さんの共通点のKinki kidsの話をもっとしろよな、とか突っ込み入れながら苦笑いして聞いていました。

 で。

 達郎さんの音楽家への出発点ですが、それは70年安保の時期と濃厚に重なります。確かに、中学まではガリ勉だったらしいですが、都立竹早高校入学時にドラムセットを買ってもらってから少しづつ学習意欲が減退したようです。そこに、学校職員が修学旅行などでリベートを取っていたいたことが発覚、安保の世情にも煽られ生徒は激しく反発し全国で唯一全学停止に落ちいったそうです。バリケードを作るとか一通り抵抗したようです。そんな時期に音楽関係の出会いは育まれ、高校は追い出されるように卒業し明治大学に入学します。大学では音楽著作権関係をまなびたかったようですが、そこではまったく勉強できないと判断し、ほとんど通わずに中退しました。

 そこから花形音楽家一直線、と言いたいのですが、ご本人は音楽業界で生きることを念頭に置いていたようです。CM作家か、ディレクターか、プロデューサーか、いわゆる裏方で生きることを志向していました。ミュージシャンになったのは交通事故のようなものだと、あと2,3年早くても遅くても音楽家にはなったいなかったと告白しています。達郎さんは夢は叶わないものだといっていますから。それが大瀧詠一と出会いシュガーベイブ(大貫妙子さんもいました)でバンドデビュー、しかし食えずに解散、ソロデビューも全くウケず評論家とは対立、「RIDE ON TIME」まで約5年、ソロ活動を停止したいと思いながらもなんとか生き残ってきたということのようです。

 達郎さんはスターになりたくなかったし、音楽家目指して大胆に突っ走る性格でもありません。「RIDE ON TIME」でブレークするまでの事情を後年知ってこちらは驚愕しました。でもその時代があっても必死に生き抜いた真摯なところがファンになった理由なのかもしれません。ドラマ批評をすると出演者のスター然とした灰汁の強さというかゴシップの臭いを感じるのが嫌で、それを除いて書くのが苦労するのでどうしてもうまくいきません。それが最近ドラマ批評できない理由かもしれないです。

 山下達郎は音楽業界はヤクザ家業だと思っている節があり、市井の人に共感するところが大いにおります。「蒼氓」がその心情をあらわしているのですが、そうした、ラジオで聞いた印象ではうかがい知れないところを知っていただきたくて長々書きました。今回は3日ほどかけてじっくりお読みくださいませ。

 ホント、リウ様お体をお大事に。リウ様がここで更新してくださることが私には励みになっています。道は違えどね。  

リーン様
コメント下さり、ありがとうございます。

お久しぶりです。 と言いながら、リーン様のブログは時々拝見しております。 だのでリーン様の達郎フリークぶりはすでに熟知(笑)。 今回の記事も、リーン様のことが念頭にあったことを告白いたします(笑)。

ところで 「OPUS」、初回限定盤がもうすでに高騰している模様coldsweats02。 この点では細君の竹内まりやサンのベスト盤 「インプレッションズ」 と似た動きだと感じています(こちらは初回限定版を買えたのですが)。 まあ通常盤でも私は構わないのですが、目下のところ財布と相談中です(結構ビートルズ関連の支出がきついもので…笑)。 でも欲しいっス。 ジャケットも人を食ってますしね(笑)。

ラジオを聞いていて、達郎サンって結構リスクをものともしない意志の強い人なんだな、という気はしていました。 番組では不遇時代のことがいちばん面白いのにここを飛ばしてもったいないみたいな構成でしたが(笑)、理詰めで話をする達郎サンらしい話もたくさん聞けた気がします。

達郎サンの来歴については、リーン様のご解説である程度理解出来たような気がいたします。 まあこんなもんじゃないのでしょうけれど。

部外漢の無責任な感想で申し訳ないのですが、私は達郎サンの最近のシングル曲(「街物語」)などを聞くと、なんか以前とは違う 「タメ」 みたいなものが出てきたような気がしています。

ちょっと表現しづらいのですが、誤解を恐れずに言えば 「演歌に共通するようなタメ」 です。

それまでクレバーなポップス中心主義だったように感じる達郎サンの音楽が変わり始めている、というのは、ちょっと興味深いものがあります(ホント外野の意見でスミマセン)。 これってリーン様の文章からうかがえる、達郎サンの真摯な姿勢がそうさせているのではないか、という気がしています。

ドラマ批評については、スター然としたアクの強さとかゴシップの匂いとか、そこんところもひっくるめて私は人間のなりわいを感じますね。

たとえば極端な例を申し上げれば、ジャニーズとかAKBとかエイベックスとか、いろんな力関係で仕事が決まっていくのも世の常だし、テレビ・メディア業界が不況に晒されている、ということで、見えてくるからくりというものも興味深いものがあります。

そして出来上がったドラマには、その部分が密接に影響しあい、それでも作り手は、世間のしがらみとかから離れた、本音を訴えようとする。

その部分を探す作業が、面白いのです、私の場合。

たとえばAKBの前田あっちゃんは、週刊誌でお尻を晒したけれども(笑)、彼女の携わる歌とかドラマとかで、逆風の中自分をどう表現できているか、に興味があるんですよ。

歌舞伎役者が私生活メチャクチャでも舞台に上がるとしゃきっとする感覚、みたいな感じかな(笑)。

ですので、このブログは下のほうでうごめいているドロドロとした部分は捨て去って、作品としてどう昇華できているか、その上澄みの部分だけを記事にしているつもりです。

お互いに頑張りましょうhappy01

 さすがリウ様、返信が早いですね。ではツイッター気味にこちらも高速返信で!?

 最近の楽曲の“タメ”ですか。なるほど。達郎さん、実は演歌を毛嫌いしていないらしいですね。ただ、フォークの四畳半世界はダメだったらしく、つとめて風景を歌詞にしてきたようです。「クリスマス・イブ」の

 ♪雨は夜更け過ぎに 雪へと変わるだろう

 などは最たるものでしょう。でも還暦近くなって、寄る年波のせいか演歌のように人情の機微をうたうようになってきました。歌詞に“コク”が出てきた気がします。『冬のサクラ』の主題歌「愛してるっていえなくたって」の、欧州風味のサウンドに切ない恋愛心理が乗ると、やっぱり達郎節だなあとおもいますね。
 あとは生楽器で録音していた時代から、デジタル録音の格闘によってつくるサウンドが変わってきたことも大きいかと思います。ビートルズはライブ活動を停止してスタジオ制作のみの活動をしたと聞いていますが、そこでつくるサウンドが変わったように、達郎さんも制作方法でかなり音が変わったのかと思います。

 ジャケット、人を食ってますかねえ? 漫画家のとりみきさん(この方も強烈な達郎フリーク)が書いていますが、これはファンクラブの会報誌で連載している「タツローくん」という4コマ漫画のキャラクターです。内容は、6万枚のレコードに埋もれるか、鰻重(ウナギが達郎さんの好物)の匂いに誘われるか、あとは奥様に愛想をつかされるか、そんなコミカルキャラがジャケットに使われています。ライナーノーツにも各ページに出てくるのでファンクラブ会員ならにやにやするところです。世の中にはそれを知らずに、小田和正のジャケットと似ているとかいうわけで、ったく。というわけでビートルズをおさえて「OPUS」を買いましょう。リーンも押し売りが好きだとは思わなんだ。

 ドラマ批評が書けないのは、結局、時事批評で頭を悩ませ、達郎さんのことを楽しんでいると容量オーバーしている、というのが一番大きいです。永田町の魑魅魍魎を見ていると、芸能の裏まで見る気になれんときところです。トホホ。でも秋は、阿部寛さんのドラマとか気になるんですよね。書きかけの『薄桜記』も総合テレビに登場しますしね。原発や尖閣問題と格闘しながらドラマ鑑賞、また自爆しそうです。ああ、ドラえもんがほしい。

リーン様
レス下さり、ありがとうございます。

達郎サンの最近の歌は、歌詞の内容が以前の 「リゾート気分満載」 の軽いものから、メッセージ性が前面に出てきたような気がいたしますね。 「希望という名の光」 も、そんな近年の傾向が、たまたま東日本大震災に対するメッセージと重なる部分が生まれている、と思うんですけど(どうもよく知らないので、見当違いのことを書いているような気がしてならないのですが…笑)。

ジャケットは、とり・みきサンなんですねcatface。 私どもの年代では、「マカロニほうれん荘」 という伝説的なギャグマンガで有名ですけど(追記、あっ違った…間違いです、あれは鴨川つばめサンだった…笑)(鴨川サンと同時期に、少年チャンピオンで何かを連載していた気がするのですが、題名が思い出せない…)。 「ギャグマンガ家は消耗する」 を地で行った人です(笑)。 そーかぁ~。 昔はAC/DCとか、ヘビメタ系のバンドのフリークだったと記憶しているんですが…(追記、鴨川サンのことです…笑)。

そう言えば、「ウナギが好きだ」 と番組でもお話してましたね、達郎サン(笑)。 私もうな重が大好きなのですが、最近はどうも手が出ません(ビンボー人ナミダ…)。

ビートルズ関連の出費は、歳を追うごとに厳しくなっていきますね。 どうも黙ってても売れるのか、お大名商売されて大変困惑しています。

政治のことを考え出すと、限りなく暗くなってしまうので、極力外野から眺めるようにしています。
なにしろ政治をやってる側も、それを伝えるメディア側も、根本から視点が狂っている。
それを論じ出すと、リーン様への返信では到底追いつきません。
とにかく根本が狂っている。
これがメディアもひっくるめてだから、到底始末に負えないのです。

そしてネットでは、下らん国粋主義が台頭しつつある。

日本人は、もっとクレバーにならなければなりません。

衆愚政治、衆愚メディアのその根本的な愚かさを、見抜かねばならないのです。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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