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2012年11月23日 (金)

「平清盛」 第45回 「以仁王の令旨」(11月18日放送)を見て

 後白河ら朝廷内の反勢力を一斉に粛清にかかった軍事クーデター。
 この出来事は、清盛から、「理性のリミッター」 というものを完全に取り外してしまったように見えます。
 なにしろ今回の清盛、権力欲、色欲に取り憑かれて威張り散らしっぱなし。

 このクーデター、もとはと言えば重盛の死が契機でした。
 前回、重盛が死んだのをいいことに平家の力を削ごうとした後白河らの動きを、清盛は心の底から怒り、根絶やしにしようとした。

 つまり、清盛の息子への愛情(今まで蔑ろにしていたことへの後悔も?)がそうさせた、という側面があって、前回は見ている側もそこに一定の同情や理解が出来る余地が残されていた気がします。 しかし。

 清盛は今回から、タフマン白河を思い起こさせるような金色の?法衣を、赤い法衣の上にさらに纏いはじめました。
 でも、顔や頭自体がゴールデンに光り輝いていたタフマン白河(笑)と違って、清盛の表情は、もはや顔じゅうシミだらけの、なんとも顔色の悪いジイサマ。

 私もほんの前までは 「松山クンは60近いジイサマに見えない」 などと陰口を叩いておったもんですが、いやいや老けたもんです、清盛、ここにきて。
 つまり、作り手(もしくは松山クン)は 「老ける」 ということを、「精神状態の変化」、という次元で考えていたのでしょうか。 清盛がダークサイドに陥った瞬間、どっと老けた気がするのです。

 そのジイサマ。

 先に述べた通り、周囲がドン引きするほどに、もはややりたい放題。
 歯止めが効きません。

 こうなると、先週 「重盛も死んだし仕方ないかな」 などと考えてたのとは、見ているほうも多少勝手が違ってくる。
 どうしたんだへへイベーべー。
 偉くなるとこんなに変わっちゃうもんなのかよ。
 「民を苦しめるものは許すことが出来ぬ」「貿易で民を豊かに」「武士の世を目指す」 といったかつての清々しい思いというものは、死に絶えてしまったのかよ、清盛…?という感じで。

 そして。

 言わば、清盛自身の良心の化身であるようにも見え、死んでいった父忠盛や叔父忠正、義朝らの 「武士の世への思い」 が結集した象徴でもあるように見えた乙前が、「もう会うこともありますまい」 と姿を消した前回ラスト。
 今回、そんな乙前に代わって、新たな白拍子が、まずふたり、そしてもうひとり、清盛の前に現れます。
 その3人は、清盛にとって一体どういう存在なのか。

 ではささ様、お願いいたします(爆)。

 …ダメ?(笑)

 ブーイングは聞こえてきませんが、とりあえず橋本のブログなので書くことにいたしとう存じます。 我が子晴信…ちゃうちゃう(笑)。

 今回こうした清盛(または宗盛)の専横に踏みつぶされながら、後白河の皇子である以仁王と、その猶母(ウィキによると契約関係の親子、後見人みたいなもの?)の暲子にそそのかされる源頼政は、同じような強迫観念と向き合うことになります。

 いわく、「自分は何のために生まれてきたのか。 自分の生きる意味とは何なのか」。

 以仁王は自分以外の皇族がつぎつぎと帝になるのを指をくわえて見続けた結果30歳を超え、「私はなんのために王家に生まれてきたのでござりましょう? いや、なんのために…生まれてきたのでござりましょう?」 と暲子に涙ながらに問いかけます。

 ここで以仁王のアイデンティティというのが、帝になることにしかないというのがちょっといたわしい。 ほかにやりがいとかなかったのかな。
 結局は 「自分がどうか」 ではなくて、「まわりがこうだから」 という価値基準で動いている感覚だし、権力欲に取り憑かれてしまっている清盛と、精神構造上は変わらない、ということではないでしょうか。
 崇徳みたいに自分の趣味があればよかったけど、崇徳にしたってまあ…(笑)。

 で、暲子は源頼政にけしかける際、やはり頼政のアイデンティティに訴えかけます。

 「そなた、元は何者ぞ?
 鵺退治で勇名を轟かせた、源氏随一の武者であろう?
 このまま、一生を終えてよいのか?」

 平家の専横に対して各地で民衆レベルの不満が募っていった、という背景があったにせよ、そのおおもとになる部分で、皇族や源氏の側に 「自分の存在意義の模索」 という共通の気持ちがあった、という解釈を、このドラマではしている。
 だからこそこのあと、以仁王はほかならぬ 「全国の源氏」 に向けて 「だけ」、平家打倒の令旨を出すことになったのかもしれない。 平家に対抗できる武装勢力、というのが、源氏だけだったということもあるけれども。
 いかにも精神性の物語の本道だという気がします。

 清盛のワガママは高倉天皇に 「とっととうちのマゴに譲位せよ」 というまでにいたり、天皇即位の場所やらなんやらに至るまで勝手に取りきめようとする始末。 盛国なんかも、ちょっと引き気味です。

 しかし今回何かにつけ清盛の前に立ちはだかったのは、「皇室の慣例」 という壁だったように思います。
 しきたりを重んじる人々の思い込み。
 考えてみれば、こうした常識を打破することが清盛の発想の根本にある。
 結局当初の強硬な自分の言い分を、清盛はファジーな結論で呑むしかなかった。
 あれだけ自分の反抗勢力を朝廷から追い出した、というのに、まだいる。 自分に歯向かう者が。

 話は前後してしまいますが、ちょっとここで見ものだったのは、前回追ん出された藤原基房の弟である兼美が朝廷内での会議で、「入道(清盛)様がそうゆーんならしょーがない」 と、いかにも 「そこにいないヤツ」 の意向で全部決まってしまうことの理不尽さを会議の出席者たちに印象づけたこと。 なかなか手だれであります。

 ブレーキ利かない私を許して~の清盛(笑)の陰口を言う北条父娘や籐九郎の前で、いかにも精悍さを取り戻した頼朝は颯爽と弓のお稽古。 しかし大きく的を外してしまいます。 「いや~、久々だったもんでつい…」 とテヘペロの(なんだよソレ)頼朝。
 しかし同時に、奥州藤原氏の目の前で、義経は見事に的を射抜き、頼朝との戦闘能力の差を見る側に印象づけます。
 京本サン(藤原秀衡)はその武将ぶりに、自分とこの軍事力にとって百万の味方を得た感覚。 山のような黄金を義経に与え、そのパトロンになろうとしている。 結局この黄金が、義経にとってかなり、平家追討の際の資金力のもとになったということをうかがわせます。

 清盛のダダコネが実を結んで、高倉帝は自分の子に帝の座を譲位。 ボクあんとくてい、まだ3ちゃい(笑)。

 清盛はさらに安徳帝の厳島神社への参詣を画策するのですが、これには比叡山まで猛反対。 清盛の前は、壁だらけだ。 要するに、「まだ機は熟してない」、ということなのか。

 そんなわがまま放題の清盛を、こぶしをぎゅっと握りしめて睨みつける少年がいます。
 小兎丸です。
 彼は以前清盛になついていたようでしたが、母親にいつの間にか洗脳されたんでしょう(笑)、清盛を父のカタキと認識しているようです。
 小兎丸がこの先物語にどう絡んでくるかも見ものです。

 比叡山の抵抗に対して新しい棟梁である宗盛はオタオタ。
 今回浮き彫りになったのは、この宗盛のヘタレぶりでした。
 これも話が前後しますが、「オヤジが宴会をやれって言うからやってんだ」 と昼間っから呑んだくれ、母時子に完全に愛想を尽かされ、そのうえ源頼政の息子の愛馬にひどい仕打ち。 この一件は今まで臍を噛んできた頼政にも、導火線に火がついた出来事だったように感じます。
 要するに頼政は、清盛にはお世話になったけれども、宗盛にはお世話になっていない。
 人によって人も動くものです。
 いくら父親がよくしてくれたからって、ただ威張ってるだけの息子になんか、ついていこうとは思わない。
 宗盛の前の棟梁であった重盛が、道義をわきまえる人物だった、というのも、これまで頼政が平家についてきた一因だったようにも感じる。

 ただ宗盛のやりたい放題にも、作り手は一定の理解を示している。

 それは、宗盛にとって大叔父、清盛にとっての叔父であった忠正の回想で判明します。
 幼い頃、宗盛は忠正になついていて、竹馬を作ってもらったりしていたのですが、その竹馬の修理を頼んだところ、忠正に断られた。
 それは忠正が、これから清盛によって斬首させられるというそのときだったからであり。

 ま~た長~い長~い伏線の回収だよ…(笑)。

 つまり宗盛の放蕩は、父親に対する復讐、という側面があったんでしょうね。
 後妻の長男、という恨みもさることながら。
 また復讐か…。
 それにしてもいちいち話が深くて、それをいちいち書き出すのが大儀だ…。

 で。

 清盛が強硬な姿勢を続けていくなかで、ついにその野望の一端を垣間見ることが出来ます。 「福原遷都」 です。
 清盛は安徳帝を、新しい時代の象徴である、と捉え、遷都はその大がかりな転換点のひとつである、と考えている。
 確かに一国の首都を変えるというのは歴史の教科書では必ず載りますもんね(笑)。
 でも藤原京とかあまり印象にないかな…。

 問題なのは、清盛が遷都という話を、ただ単に安徳帝を住まわせる場所として考えていただけなのかどうか、だとは思います。
 つまり行政機能まで遷都してしまうと、かなり大変なような気がするんですよ。
 ここで重要に思えるのは、当時の寺社勢力との兼ね合いかな。
 当時は皇室も神道だけじゃなくて仏教とのかかわりが深かったし、厳島神社を起点として国の護りを考えると、どうもおいそれといかないような気がする。

 まあ知識が浅いなりに、バカな自分が考えてますけど。

 思うがままになかなかいかない事態に、清盛は業を煮やします。

 「あってはならぬ…。

 我が意のままにならぬものなど、…あってはならぬ…。

 どれだけの犠牲を払って、ここまで来たと思うのじゃ…」

 このセリフは重要だと感じます。

 つまり清盛のワガママ放題は、自分の思いだけではない、叔父忠正や父忠盛、義朝、信西、といったあまたの人々の思いの上に成り立っている、清盛にしか見えぬ道理によって遂行されている。

 清盛はこのあと、不意に現れたふたりの白拍子に夢中になり、時子にナイショでイチャイチャしまくり(笑)、さらに 「仏御前」 と名乗る白拍子(木村多江サン)に一目ぼれして、いかにも色欲ジジイを演じていくのですが(どうも今日は、話が前後しまくってます)、これらは自分の母親が白拍子だったということと、無関係であろうはずがないように思えます。

 自らの出自と、自らが傷ついてきた犠牲。
 そして西光によって暴き出された、「復讐」 という側面。
 清盛がどうしてダーティなのか、という歴史的な認識への、作り手の分析が進んで行きます。

 さらに今回は、この清盛の専横について、頼朝、時忠、盛国の解説が加わる。

 この3人は、ワガママ放題の清盛に対して、一定の理解を示そうとするんですよ。
 それがとても、ドラマに奥行きを生んでいる。

 どうしてこうも底なしに深いのかな~、このドラマ。
 ここに来て、これまでの不満とかが一気に氷解していく気がするんですが。

 頼朝は、髭切を託した当の清盛が武士の魂を忘れてしまっている、と指摘した政子に、こう言います。

 「果たして、忘れてしまわれたのであろうか?

 私には、そうは思えぬ。

 …きっと、通らねばならぬ道なのであろう。

 武士の世を、作るために」。

 つまり、清盛が今示しているのは、武家社会へのテストケースだ、という見方もここから出来る気がする。
 それは今まで、誰もやろうとしなかったこと。
 白拍子の舞を見ながら、清盛の表情はどこか孤独です。

 時忠は、白拍子といちゃつく清盛を見て、ん~、自分の姉(時子)を差し置いてこんなことしてるのに心中穏やかであるはずはないと思うのですが、こうのたまいます。

 「いやはや、果てしのないものにござりますな、人の欲というものは。
 莫大な財を操り、国の頂に立ち、御孫君を帝になさってもまだまだ欲しゅうござりますか?
 …酒も若いおなごも」

 それに対して清盛いわく。

 「欲こそが、おのこの力の源。
 …と言うたは、家貞であったな、盛国?

 わしは手に入れて見せる。

 この世のすべてを」

 座を離れ、時忠は盛国につぶやきます。

 「あれは欲なのであろうか?

 …弔いのようにも見える…。

 重盛や兎丸、そのほかさまざまなお方の」

 盛国は答えます。

 「それも、欲のうちにござりましょう。

 どんな綺麗事も、欲がなければ始まりませぬゆえ」

 弔い、という時忠の視点もさることながら、それさえも欲に絡めてしまう盛国の視点もまた、妙。
 ここに清盛のダーティイメージの全容が、つまびらかにされたような気がいたします。

 そしてついに、以仁王の令旨が。

 まあそこんところははしょるといたしまして(ど~して?今回のサブタイトルでしょっ!…爆)。

 冒頭部分で論じたのでい~かな、と思ったのですが付け加えると、以仁王というのは結構王家のなかでも主流派でもなく、そんなに人望があると思えない後白河の息子だし、平家に領地を召し上げられて経済的な見返りも期待できないし、どうしてこの人の下知に全国の源氏が立ち上がったのかな、という説得力は、いまいちだったようにも思えます。 令旨の内容を字幕で出したのは秀逸でしたが。 源氏の側にとっては、時が満ちた、ということでしょうね。

 そして清盛の前に現れた最後の?白拍子、仏御前。

 「ほとけ」 なんて、なんと人を食ったような名前なのでしょうか。
 「仏」 って、別の意味では死人、ということにもなりましょう。

 その仏に対して、清盛は褥で言い放ちます。

 「わしはこの世の頂におる。

 次は遷都じゃ。

 われら平家の都、福原を、この国の都とする。

 …

 ここは、

 わしの世じゃ…」

 白拍子を膝に抱き、かつての白河と同じセリフを言う清盛。
 この構図は、まるで清盛の母である舞子と白河の関係にダブるではないですか。
 「暗闇の中にいた」 という頼朝のナレーションで終わった今回。
 それは舞子の胎内にいる清盛の、孤独な姿とまたダブります。
 しかも寝所にいるからですけど、清盛の姿は白装束。
 これって死装束のイメージと、またダブります。
 誕生と死を想起させるようなこのラスト。
 なんかすごいことになってるな~。

 どうやら史上最低を更新したと言われる視聴率。
 しかしその内容は、孤高を更新したと思われるのです。

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コメント

リウ様、最低視聴率の回に、最上級のレビュー、お疲れ様です。色欲ボケじいさんの話かと思ってましたが、こんなに内容のあるものだったのですね。(笑)

 親王って、母親が女御以上とか、出家した者じゃないとなれなくて、以仁王はお母さんの身分が低かったのと、出家してたけど、幼いうちに還俗したので、親王になれないのは仕方なかったらしいです。(笑)あの令旨には自分が天皇になりたいというような事も書いてあったらしいけど、高倉天皇が後白河が自らの意思で選んだ帝であるので、その次も高倉天皇の子である事は自然であるというのが朝廷の判断だったらしいです。だから、頼朝は後で朝廷から、宣旨を別に出してもらったらしいです。(笑)裏づけはきっちり頂くところ、しっかりしてます。

 頼朝の下手くそな弓ですが、あれがわざとだったら、どうでしょうか?(義経との比較で笑いをとる場面だとは思いますが)己の武力を過信して、敗れた義朝の轍は踏まぬという御曹司の昼行灯作戦だったら。「私は北条さん達、関東武士の皆さんの助けがなきゃ、何もできないんですよ。源氏の看板はみなさんのおかげです。平家のように、平氏であるだけで、お偉いのじゃありません。」という将来の政治力を感じさせるものだったらいいなと思いました。頼朝が清盛を評価しているのは、やり方は汚くとも、武士の地位を上げたからでしょう。何しろ、武士である清盛のために、税金が上げられる!王家の犬で苦労した、祖父や父では考えられなかった事です。頼朝はきれいごとでは進まない政治というのを、理解しているのだと思いました。真の武士である、父が報われなかっただけに。

 清盛の老けメイク、重盛が死んでから、よりリアルになってきました。老いが権力に取り付かれた醜悪さをうまく表現していると思います。重盛が死んで、理性も死んだのでしょう。

 盛国がいい感じでした。彼は毒を食らわば皿まで。とことん清盛について行くのね。時忠が「欲なのか、弔いのようにも見える」と言った時も「それを含めて欲」と言い切ってる!盛国も脚本家さんも、清盛を優しい言葉で弁護したり、持ち上げたりはしない。今までの大河にはない、手厳しさです。主役の人格の補正をしない。潔くて好きです。(笑)ただ盛国はそんな欲ボケの清盛でもついていくのでしょう。多分、彼は清盛が良心を捨ててる事を痛々しく思っているのかもしれません。野良犬が天下をとる苦しさをわかっているのかなと思いました。

 宗盛のお馬鹿ぶりを忠正おじさんのエピソードに絡めるところ、良くできた脚本です。彼は棟梁を重盛の死後受け継いだ。それは、正妻の子であるのだから、当たり前だと自負したいのだが、器量が足りない事も自覚している。重盛のように、正論や清さで人を惹きつける事もできないし。(正論だと重盛の子が継いでもいいわけだし(笑))そこに忠正に昔自分が修理をねだっていた竹馬が出てくる!あの頃、平氏は、信西の命令に逆らえず、おじさんは斬首。竹馬はこわれたまま。だが、今は平家の天下。自分はその棟梁!見くびられるわけにはいかない。そこに、仲綱が名馬を自慢に来るわけで。宗盛の理不尽な振る舞いに、忠正おじさんとの思い出の竹馬を絡めて、ついでに頼正親子の源氏の誇りを思い起こさせ、決起に至らせるという複合的な伏線回収が行われました。(笑)情けない清三郎から、成長してない宗盛!石黒くん、駄目盛を上手に演じてました。(笑)

 清盛じじいの三人の側女!闇の孤独をまぎらすためなのかな?ただ最後の木村多江さんの白拍子仏御前。彼女を舞子さんの化身だと清盛は思ったのではないでしょうか。(笑)日本で薄倖の女性を演じさせたら一番の女優さんです!(笑)孤独をまぎらす祇王さん達と違って彼女の場合、母親のふところに飛び込むような心持だったのではないかなと思いました。彼女との事後、清盛のメイクが醜悪じゃなく若々しかったです。もし、偶然じゃなかったら、清盛が素だったのではないかしら?欲ボケじじいの仮面の下の素顔を、盛国と頼朝はわかっているのかもしれません。という希望的観測で、おしまいにします。(笑)

 

投稿: ささ | 2012年11月24日 (土) 02時00分

ささ様
やっぱりお任せしといたほうがよかったな(笑)。 コメント下さり、ありがとうございます。 内容の濃さにきちんと返信できるかどうか不安ですが…。

番組HPによると、暲子というのは鳥羽院と得子の娘だとか。 得子って誰だったっけな?(笑) 徳子なら、こないだ亡くなった清盛の娘だったけど…。 彼女が後白河の息子の後見人とか、あ~もう頭が痛い…(笑)。

いずれにしても、やはり以仁王の令旨というのは、以仁王に人望があるからではなくて、源氏の反攻のきっかけだった、という感じがしますね。

それから、頼朝が的を外したことですが。

なるほどな~。

私は、この頼朝と義経の 「攻撃力の差」 が、のちのち頼朝が義経に嫉妬していく要因のひとつになっていくんだろうなー、という目で見ておりました。

秀衡が義経に惚れこんでいるのは、義経の身のこなしの軽さにあるのではないか、なんて考えているんですよ。

つまり、身が軽いということは、相手の動作の先を読んでいる。

見切っているわけです。

これは武将として、予測能力の高さを意味しているように思えます(ドラクエみたいな話になってきた…笑)。

義経がこのあと、崖から馬ごと滑り降りて平家軍を攻撃するとか(なんつったっけな~…笑)、いろんな戦法を思い返すと、義経というのは相手の虚を突くことを平気で成し遂げる攻撃法を駆使している。

動かない的を射る、なんてのは、だから義経にとっては朝飯前なわけで。

頼朝はどちらかというと、ものごとの道理から攻めているような感覚がします。
頭脳派、とも言えるのですが、頼朝の行動には、常に政子という尻叩き役が後ろに控えている感じで(笑)。

このふたりの戦闘能力の差、というものをこのシーンでは如実に描写した、と私は考えました。

でも、この頼朝のていたらくを見て、エンケンサンも杏サンも 「ダメだコリャ」「うちらがしっかりせねば」 と思ったのは確実か、と(笑)。

盛国が結局最後にどう動くのか、ということは、未だ未知数の部分もあります。
見てると盛国は、清盛の苦悩や孤独、生まれながらにして抱えている罪業のようなものを理解しまくっているように感じます。
だからこのまま清盛と一蓮托生で終わるのだろうと思うのですが、何が待ち受けてるのか分からないのが却ってよいです。 番組HPも極力先の部分は見ないようにしてますし、情報シャットアウトしてるんですよね。 だから余計に 「ぞくぞくしてまいります」(笑)。

竹馬と頼政の息子の馬とをリンクさせるのを忘れてしまった!(笑)。 ささ様にご指摘いただいたからい~か(笑)。 馬と絡めてウマいこといった、という感じでしたね(つまらんシャレだ…)。

かように、細かく見ていかないと、分析がおっつかないんですよ、ここんところ。

とにかくここ数年の大河のなかでは、いちばん難解で、それゆえに見る人を限定しまくっていますよね。

仏御前に関しては、私も清盛が母親の影を見ているのか、と思ったのですが、母親をお姫様だっこするかフツー?(爆)。

どうもここで私の判断力にも狂いが生じて(笑)。

もう記憶がありませんが、忠盛は舞子を、お姫様だっこしたっけな、と考えている次第(なにしろ伏線が多いからこのドラマ…笑)。

投稿: リウ | 2012年11月24日 (土) 08時34分

 松ケンくんの頑張りが光る回でした。頼朝の事はリウ様の分析どおりだと思います。でも、頼朝って、母ちゃんから、とにかく源氏の棟梁として恥ずかしくないように武芸も芸術も小さい頃から、棟梁の覚悟も含めて教育されてたでしょ。実戦で戦った少年があそこまでへたれるかとも思ったので、違う考え方をしてみました。政子という尻叩き役がいるのは、頼朝にとって、気楽なんじゃないかと思いまして。(笑)平和主義の常盤ちゃんから、棟梁をしのぐ、武芸に秀でた義経が生まれるという皮肉!

 得子ちゃんはなりこちゃん、松雪さんです!鳥羽ちゃんとやり手の得子さんの娘なので、八条院さんはお金持ち!鳥羽ちゃんの遺産を受け継いだ得子さんの娘なので、裕福だったようです。だからか、自己主張も強いのでしょうね。

 お姫様だっこ!それまでの酒びたりの自堕落ぶりから、急にアグレッシブに!海賊ごっこの頃の若さを感じたのです。でも今日見返してみたら、メイクはそんなに変わってませんでした。でも清盛に生気が戻っていた気がしました。(笑)忠盛がお姫様だっこしてましたか?赤ちゃんの清盛を大事そうに抱いていたけど、覚えてません(笑)

 宗盛のダメっぷりに、叔父さんの一人が御簾の向こうから不安そうにしていた事など、これからの平氏の心もとなさが浮かび上がりましたね。時子に「情けない」と嘆かれた後に、過去の情けない逸話ともっとひどい情けない、仲綱への仕打ち!宗盛の棟梁としての器のなさが、容赦なく3連打ですから!政子と結婚してからの頼朝は、かつてより余裕をもって、棟梁として、また生き始めたのに、その差が二人の立場を逆転させたのかなと思ったりしました。(笑)松ケンの老けっぷりに、うまいな~と感心さえられたのですが、でもときめかなかったです。(笑)ここが視聴率の低い原因じゃないでしょうか。(単純すぎでごめんなさい。(笑))

投稿: ささ | 2012年11月24日 (土) 11時55分

ささ様
再コメント下さり、ありがとうございます。

このところこのドラマの内容が濃いせいで、レビューを書くにも一苦労。 特に今回は、言いたいことを言おうとすると話を行ったり来たりさせなくてはならなくて、手こずりました。
ささ様のコメントも濃くなる一方で、余計なお手間を取らせているのではないか、と少々気にしております。

でもお互い、好きで書いてるのかな~(ハハ…)。

やっぱり怠けているとですねー、いくら若者でも体力というものは相当鈍りますよ(笑)。 ましてやそれまで昼行燈みたいだったおかたが(笑)。

かくゆう私も、小学校のころは短距離ランナーとしてかなりならしたもんでしたが、今じゃ椎間板ヘルニアの後遺症で、小走りさえキツイ。
当時の私を知っている人が今の私を見たら、かなり幻滅してしまうでしょうね。 走るの早くてモテてたから(自分でゆ~か?…笑)。

ああー、とくこだと思ってたら、なりこチャンか!(笑)
えっ、じゃあ松雪サンの娘かアレは(笑)。 松雪サンより老けてんですけど(ホント失礼なやっちゃな~)。

視聴率が悪いのは、単純に難しすぎるせいだと思います…。 ポッと出のヤツがいきなり令旨ですからね(ポッと出でもないが…)。

それに、ダーティヒーローなんか、見たくないんじゃないでしょうかね。

「秀吉」 だって、天下を取ってからは坂道転げまくりで、視聴率も下がった、みたいな記憶があるし。

見ていてゲンナリするようなドラマは、見たくないんでしょう。

でも私の場合は、そういう人間のいやな部分を正面から描いているこのドラマを、途中で投げ出すということは、もはや考えられませんね。

投稿: リウ | 2012年11月24日 (土) 18時39分

>頼朝と義経の「攻撃力の差」
どうなんでしょうね。
組織や社会というものが見えてくる年齢になると
義経の戦闘力は高いが公家勢力に操られていく様が
頼朝の武家社会確立というビジョンを持っている
(この点が頼朝が清盛を評価する最大の理由)
のに比べて歯がゆく感じるわけですが。

ただ頼朝もそのビジョンを実現できるような
源氏勢力を纏めていくカリスマが今の所、
感じられないのですが、あくまで作品が
「平清盛」なのでスルーされるのか、
ささ様の仰るような昼行燈作戦なのか。

投稿: 巨炎 | 2012年11月24日 (土) 20時51分

巨炎様
コメント下さり、ありがとうございます。

義経というのは公家にとって、もっとも利用しやすい駒になってしまったことは言えると思います(まあ乏しい知識で私も話してますけど、「義経」 なんかを見た私の感想としては)。 頼朝が義経に対して最後まで追撃の手を緩めなかったのは、まあ疎遠だったとは言え、どことなく近親憎悪という気もしますけどね。 オレの知らないところで偉くなりやがってナニサマだ、みたいな。

このドラマでは、頼朝の資質を描くよりも、頼朝が清盛のどこを評価していたのかに重点を置いている気がします。
そしていったん底に沈んだ人間が、いかにして再生するか。 それを 「明日の方向性」 が見えるか見えないか、で表現しているように思えます。

投稿: リウ | 2012年11月25日 (日) 08時32分

今回も非常に見ごたえのある回で、
それにもまして読み応えのあるリウ様のレポ、皆様方のコメント。

私も頼朝の弓は、ありありと、わざとだと思いました。
頼朝に、ウオリアー(戦士)としての資質は必要ないのだと。
まあ、あからさまに「御神輿」と言ってしまうのもどうかと思いますが、
貴種というのは、必要な存在ですよね。
だから東北でも、義経というのは大変重要な駒だったのだろうと思います。


それまで老醜をさらしていた清盛が、仏が出てきたとたんの御姫様抱っこ、どこにこんな体力があったんだとビックリしました・笑

祇王祇女は宋風の衣装で面白く見ましたが、これは仏を際立たせるための、いわば前ふりみたいなもので、
この演出はうならされました。

清盛が、両手を大きく広げて仁王立ちする場面がありましたが、これは、「新平家」へのオマージュでしょうね。
このポーズの後で、仲代清盛はなくなるんですけど。
非常に印象的なシーンだったので、今回も見ることができてうれしくなりました。

投稿: マーシー | 2012年11月25日 (日) 09時47分

マーシー様
コメント下さり、ありがとうございます。

清盛が両手を広げるポーズを最近よくとっていたので、あれはなんなのだろう?とは思っていたのですが、仲代清盛へのオマージュだったのですね。

弓に関しては私がかなり劣勢です(笑)。

仏御前に関しては、私は彼女は、乙前の後継者的な、霊的存在なのかな、という気がしています。

ただし乙前はどことなく清盛や後白河を見守るような存在だったのに対して、仏というのは、母親に似たふりをして清盛を霊界にいざなう存在?(笑)
霊的存在だから、たぶん軽い(笑)。

会ったばかりの仏に対して清盛がトップシークレットみたいなことを(福原遷都)べらべらしゃべってしまうのも、清盛が白河と同じことを話してしまうのも、血に対する復讐というよりも、自分も白河になってみたかった、という潜在意識のようなものも感じます。

投稿: リウ | 2012年11月25日 (日) 13時55分

 リウ様、今日の回がまた、胃もたれするくらい、ヘビーですよ!マクベスか!

 この脚本に挑んだ松ケンくん、圧巻の演技でした!頼朝の挙兵を際立たせる、清盛の闇!でも挙兵がかすむ、圧巻の演技!大迫力!はじめて上川さんが、マジの演技で応えていましたです。(いつも、ちゃんとやってるのですけど(笑))西行が出てきてから、ラストまで凄い脚本でした!スナフキン西行、目撃者になった甲斐があったのじゃないかしら。(笑)ただ、視聴率は厳しいかもしれません。毎度のことですが。今日の回のレビュー、がんばってください。私は胃薬を飲んで、休みます(笑)

投稿: ささ | 2012年11月25日 (日) 22時40分

はじめまして。
リウ様のレビューの一ファンです。
(それでも生きていく で見つけて以来、その考察の深さに惚れてしまいました)

コメントされる皆さんの、あまりのレベルの高さにビビり(笑)、いつも読む専門でしたが、つい、書き込んでしまいました。
いや、それぐらい、今日の回は、凄かったのです。あまりに凄すぎて、自分の感情を、どこに持っていけばいいのかもわからなくなり、こうして、拙い言葉で書き込みをしてるわけで…、本当にすみません(汗)

清盛を見て、涙してしまったのは、今回初めてです。なんか、ダメージすごすぎて、眠れません。
独りの老人の狂気と孤独と苦しみを、見事に演じた松ケンでした。
あぁ~「松ケンには、一人の一生を演じるのは無理があったかな?」と、思ってた自分を、どつきたい。

そして、今回、初めて能動的に動いた盛国!清盛を真正面から見る顔がもう…!!

はー。
やっぱり、私の拙い言葉では、書ききれません。今話の、リウ様のレビュー、心待ちにしていますね。お目汚しなコメント、失礼しました。

投稿: えみし | 2012年11月25日 (日) 23時55分

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

「マクベス」 というと、それを翻意して日本の時代劇に仕立てた、黒澤明監督の 「乱」 を思い出しますね。
「乱」 の主演が仲代達矢サンでしたから、これも仲代サンに対するオマージュなのかな?

しかし盛国。

ようやく覚醒ですか(笑)。

覚醒から暴走してしまうと、エヴァンゲリオンなんですが…(爆)。

西行はまた、歌を詠んだんでしょうか?(ハハ…)。

投稿: リウ | 2012年11月26日 (月) 07時47分

えみし様
こちらこそはじめまして。 コメント下さり、ありがとうございます。

「それ生き」 からということは、結構長~いお付き合いになりますよね。 ありがたいですconfident

それにしても、今までコメントを躊躇なさっていたかたがコーフンしてコメントを寄こしてくださるなんて、どんなすごい回だったんだっ!(笑)

さっそく見なければ…(って月曜日はかなり疲れているので、少々失礼させていただきますが…)。

でも、いろんなコメントをいただくのは、私としても励みになりますので、ハードル高い!と気後れなさらず、どしどし私のやる気に火を付けてくださいませ…confident

投稿: リウ | 2012年11月26日 (月) 08時20分

リウ様
おはようございます。
私もついフライングをば。

ささ様も書かれた「マクベス」
そうなんですよ~

清盛が権力の闇に取り込まれ、歯止めなき非道に走っていく様は「リチャード3世」のようでもあり。思えば「海賊王に俺はなる!」の少年○ャンプ(隠す意味ありませんが)テイストから始まり、シェイクスピアまでいっちゃうかという勢いのこの脚本。はっきり言って圧倒されました。

視聴率は低かろうと、いや低いからこそ、今、物凄く貴重なものを観てるんじゃないかと思いましたね。


投稿: Zai-Chen | 2012年11月26日 (月) 10時09分

Zai-Chen様
コメント下さり、ありがとうございます。

先に書いた私のコメント、「あれ?黒澤監督の 『乱』 は 『リア王』 だったっけな?」 と思って調べたらリア王でした(ハハ…)。 訂正いたします。

Zai-Chen様のコメントも熱くて、最初ささ様のコメントに対して結構冷静に構えていた私も、少々反省いたしました。 心して見なければいけませんね。

例えて言えば、今ご覧になっているかたがたというのは、プロ野球で 「勝負あった」 と思ってゾロゾロみんなが帰ったあとでそれでも観客席を立たず、ついに大逆転劇を見てるような?(違うか)。

投稿: リウ | 2012年11月27日 (火) 07時35分

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