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2013年3月28日 (木)

「泣くな、はらちゃん」 第9-10(最終)回 笑おう、たとえ心が痛くても(その4)

 戻ってきた越前さんに突進する百合子さん。 ぶたれるのかと思って委縮する越前さんですが、百合子さんは越前さんを抱きしめます。 「よく、戻ってきたね」。

 ここでぶたれたのでは、また越前さんがこの現実世界を嫌になってしまいますよね。 でも、百合子さんは 「この世にはあなたを受け入れてくれる場所があるんだ」、ということを、敢然と示したかったのだと思うのです。 だから突進していって、その強い意志を示そうとした。
 「はらちゃんもこの世界で一緒に住むことにしたんですか?」 と訊く田中クン。 はらちゃんはそれには答えず、生前の玉田工場長(光石研サン)に聞いた、新婚生活というものを越前さんとしたいと言います。 しかし越前さんは 「さっき私のことを嫌いって言ったじゃないですか」 とこっちも敢然とこれを拒否(笑)。

 ふたりは新婚生活するしないでケンカしながら去っていきます(笑)。 「まったく切ないんだかコメディなんだかはっきりさせてくれよ」 と言う悪魔さん。
 このドラマは、「笑って泣かせる」 というスタンスで、展開に対する見る側のツッコミを避けようとしている傾向がある気がします。
 ここでも、田中くんの問いに対してはらちゃんは 「この世界で生きる」、ということを明言していない。 見る側はケムに巻かれてしまっているわけです。

 でも、話はここで、先に指摘した 「切なさ」、に言及していく。

 「ところで、『新婚』 って何なんでしょう?」 と訊くはらちゃんに、越前さんは笑ってしまいます。 「あなたと最初に出会った当時も、こんなふうにいろいろ聞かれて呆れてた」、と。
 出会ったときのことを話されて、はらちゃんは胸を押さえて痛がります。 「このあたりが、なんて言うかこう、チクチクします。 痛くはないですし、イヤではないです。 でも、チクチクします。 これは、何なんでしょう?」

 「きっと、それは 『切ない』 だと思います」

 「それは、つらいことなんですか? 楽しいことなんですか?」

 「…つらいけど、きっと、大切なものです。
 …ちなみに、私もチクチクしています」

 「越前さんもですか! 一緒ですね! 両思い、両 『切ない』 ですね!」

 話をしているうちに、越前さんの表情には、寂しさがはっきりと表れてきます。
 「玉田工場長さんが言ってました、『新婚は短い』 って」。
 そんなはらちゃんの言葉に、越前さんは、「はらちゃんは新婚生活を経験したらすぐにマンガの世界に帰ってしまって、もう会えなくなる」 と考えているようです。

 私もこのくだりを見ていて、このふたりは互いに、「新婚」 という最後の思い出を作って別れる決意を固めつつある、と思ったのです。
 でも、明言はされていない。
 ここがミソ、なんじゃないかな~と感じます。
 「もう会わない」、というのは、別に厳しく取り決めたわけじゃない。
 でも、「雰囲気」 が 「やっぱりふたりは別の世界の人間、一緒にいるのは無理がある」 という感じになっているんですよ。 「雰囲気」 が。

 これって見る人によっては、「会わないと決心したのだからもう会うべきではない」 と思っちゃいますよね。 私もそのクチでした。
 でも、「一緒にいることが出来ない恋人どうしがまためぐり合う」、ということに夢を感じてしまう人にとっては、ふたりがもう一度出会うラストというのは、胸キュンものなんですよ。
 それこそ、「切ない」 の究極と言っていい。
 「ロミオとジュリエット」 の話に萌えてしまうのは(笑)、それが 「許されない愛」 だからであって(笑)。

 「ふたりは別れるべきか、別れないべきか、それが問題だ」 と考えた脚本の岡田サンの、ここらへんが迷いの原因だったように私は感じるし、この 「どっちつかず」 の感覚が、最終回、「どこか話が迷ってるな」 と感じた原因なのです。

 切ない会話の最中、まつりばやしが聞こえてきます。 神様に感謝するためのものだとオカーサンから聞いたはらちゃんは、「神様」 である越前さんも担ぎたいです、と言い出します。 子供たちのお神輿に特別に加わるはらちゃん。 まるで最後の 「思い出づくり」 をしているかのようです。 切なさが加速していくかのような、越前さん。

 「この世界は素晴らしいですーーっ! ワッショイ! ワッショイ!」

 あ~もう、タイムアップ(笑)。
 10分づつしか進んでないぞ(笑)。

 スミマセン、次回に続く!

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コメント

フフフっやっぱり終わらない!読んでて、楽しくて!明日に続く、がこんなにわくわくするものだったなんて!リウ様、頑張ってください。ワッショイ!(笑)

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

ささ様は未視聴だからワクワクでしょうけど、皆さんイライラされてると思います(ハハ…)。
今日、仕上げられれば良いのですけど。

イライラなんてしてませんよ~
はらちゃんのレビューを長~く楽しめて(笑)私もうれしい♪
ワクワクしとります♪
あと2,3回続けてもらってもいいかな~(笑)

ほとりん様
コメント下さり、ありがとうございます。

ああ、今日もご期待通り(笑)終わらせられなかった…。

2、3回は無理ですが、明日にはケリをつけたいと思います。

余計なこと書きすぎるんだよな~だから終われない(笑)。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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