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2013年11月14日 (木)

最近の訃報に思う

 島倉千代子サンがお亡くなりになったりとか、訃報というのは特に自分が年配になってくるとそれぞれに感慨深くなってくるものです。
 以前はこのブログでも、訃報記事がひとつのジャンルみたいな位置付けをしてまいったのですが、このところ深く語ることのできるかたが少なくて、ちょっと意識的にやらないでまいりました。
 ただこのところ、ちょっと多い。
 やなせたかしサンとか岩谷時子サンとか川上哲治サンとか、そりゃもうこの歳まで生きたら…というかたがお亡くなりになることが最近の傾向のような気がいたしますが、それでもやはり、「この世」 というステージにまだおられる、ということの安心感というものは、あった気がいたします。 島倉サンで75歳、だったでしょうか、これで 「まだ早い」、という感覚ですから。

 たしかにやなせサンなんかを見てると、「このジイサン元気だな~、オレも頑張ろう」 という気にさせていただいていたのですが、アンパンマンのごとく、自分を切り売りして元気を分け与えていたようなかたがいらっしゃらなくなると、「また世の中が、ひとつ面白くなくなった」、という気にはなるものです。

 岩谷サンの訃報を聞いてまたウィキに駆け込んだりもしたのですが、郷ひろみサンの一連の作詞のなかで、「花とみつばち」 もしてたんだな、というのはちょっと意外だったかな。 あの歌詞はオフコース小田和正サンの 「Yes,No」 と同系列の、「しゃべり言葉による歌詞」 だと思うんですよ。 「♪どうでもいいけど~」 って。 そうか、ザ・ピーナッツの 「ふりむかないで」 も同じだ。 「ふしぎなメルモ」 も同系統だなー。
 しゃべり言葉による歌詞というのは感性が大きく作用するので、気を抜いたように見せかけてきちっとした言葉を選ばないと、聴き手の心に残ってこない。 スキルの要るジャンルだと思うんですよ。 まだ生きていらっしゃるんだな~というのは 「ラジオ深夜便」 でしばしば確認しておったのですが、いざ亡くなられてみると、やはりどこかに喪失感というものが残ります。
 合唱曲の 「空がこんなに青いとは」 もそうだったんだ。 「♪知らなかったーよー、空がこんなに青ーいとーはー」。 懐かしいな。

 その 「ラジオ深夜便」 つながりで申しますと、この番組で月イチの 「隠居大学」 というコーナーを受け持っていた、コラムニストの天野祐吉サン。 朝日新聞のCM天気図で最初に知ったのかな。 「面白い文章を書く人だな」、って。 「ブロードキャスター」 にもお出になってましたよね。 この人の根底には、いつも何か、世の中を面白がる、というのがあって、そこが結構好きだった。 80歳ということである程度の天寿かもしれませんが、でもやっぱり惜しい。 亡くなったあとに 「深夜便」 で放送された 「隠居大学」、所ジョージサンとの対談では、やはり軽妙な受け答えが素晴らしくて。 期間限定でお聴きになれますのでぜひ。 → http://www.nhk.or.jp/shinyabin/doga/04.html

 川上監督については、NHKの野球解説で頑張っていたのが印象的でしたが、このかたに関してはもうなんか、「巨人の星」 とか 「侍ジャイアンツ」 の、「架空のイメージ」 が強くてね(笑)。 たぶん実像とはかなり違っていたんじゃないかと思う。 梶原一騎サンの創作したイメージですよ。 特に 「巨人の星」 では、この作品の質をワンランク上に位置づける重要な役割を果たしたと思っています。 これについては当ブログで数年前に言及したのですが、探すのメンド臭いからリンクは張りません(ハハ…)。

 島倉サンは、よくラジオの大沢悠里サンの番組にゲスト出演していた印象があるんですが、ホントにしゃべりが少女みたいな感覚でね。 人間性が、根本から可愛らしいんですよ。 だから悪いヤツに騙されちゃったんだろうな、というのは感じます。 イカンですよ、こういういい人を騙しちゃ。 いい人っていうのは騙される。 特にお金を持ってると。 イヤな世の中だ。
 この人の歌う曲というのは、かなりキイが高い。 そこらへんにちょっと注意して聞いたことがないんですが、たぶん島倉サンは、いくら歳を重ねようとも、オリジナルのキイで歌うことにこだわり続けた、という印象が個人的にはあります(認識違いがあったらゴメンナサイ)。
 たぶん、だからだと思うんですけど、乳がんを患ってからの島倉サンは、高いままのキイの昔の歌を歌うのが、ちょっとキツそうに思えることがあった。 だから、「こんなに歌ヘタだったっけ?」 と思うことも、正直ありました。 でもオリジナルキイで歌うことが、彼女の歌い手としてのプライドだったんじゃないでしょうか。
 これも昨日の(正確には今朝の) 「ラジオ深夜便」 で、数年前の宮川アナのインタビューが、流れてました。 無邪気なまんまで。 とても亡くなったとは思えません。

 なんか、いつの間にか、世の中を面白くしてくれていた人たちがいなくなってる、ということに気付きます。 若い人たちにとって、そんな存在って、どんな人たちなんだろう。 サッカー選手とか、エグザイルとか、そんな感じになっちゃうのかな。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

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     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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