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2014年1月12日 (日)

「軍師官兵衛」 第2回 動の信長、静の官兵衛

 岡田准一クンが本格的に登場した第2回目のこのドラマ。 「堅実」 であるがゆえに 「押しが弱い」、という第1回目の印象を引き継いだ感があります。
 ただ個人的には、鳴り物入りでドラマ以外のところでいろんな見所がある、というここ最近の大河より、こうして落ち着いて見ることのできる作品のほうが、いいかもしんない。 なにしろ、もうワシも年じゃからのぉ~。 フガフガ…。 ズズ~っ。 やれやれどっこらしょ…ウッ!…グキッ!(ハハ…)。

 小寺氏に仕えることになり、父親の柴田恭平サンからまず釘を刺されたのは、「小寺の中では我らは外様。 出過ぎた真似はするな」。 その言いつけ通りになんとか大人しくしようとする岡田クンですが、あふれる若さを抑えることが出来ない。 そのせめぎ合いには興味を惹かれました。

 ふつう 「出しゃばってはならぬ」 などと言われると、どうしても必要以上に卑屈になってヘーコラしてしまいがち。 って自分だけか(笑)。 目立たぬように、はしゃがぬように、人の心を~見つめ続ける~時代遅れの~男~になりそうなんですけど(笑)、若いとどうしても血気盛んですからね。
 特に黒田家は目薬屋から取り立てられていった過程があるので、小寺の家臣の中では 「目薬屋」 と蔑む向きが多い。 これって自分がバカにされるだけじゃなくて、竜雷太サン演じる、じっちゃんまでバカにされる感覚。 こういうの、若いときは特に許せない。

 でも、官兵衛はここをぐっとこらえます。

 まあその鬱憤晴らしみたいに、赤松氏相手の初陣のときに、子分の永井大サンと 「っしゃーっ!っしゃーっ!」 と気合の入れ合いをしたりはするんですけどね。
 で、初陣で自分の出番を探しあぐねながらも、ついに機を見つけて斥候に向かう。
 戦況を見守りながら震えが止まらない官兵衛。
 しかしそこで孫子の兵法をとっさに思い出し(第1回にもございました)、味方をピンチから救い出すのです。

 かように、官兵衛の行動にはいちいち、「冷静になって物事を考えている」 という性格がついてまわっているんですよ。
 やっぱりのちに軍師になるだけあって、それぞれの状況をみずからの知識、知覚でもって切り開いていこうとする傾向を感じる。

 助けられた櫛橋のせがれ(金子ノブアキサン)は官兵衛を 「目薬屋」 と侮辱した当人。
 コイツは完全に血気はやりまくりで若気の至り全開で、却ってこちらのほうが経験不足の若者らしいんだけれど、官兵衛に助けられたのに礼も言わず、捨てゼリフみたいに負け惜しみを言ってその場を去ります。
 しかしそいつの憎たらしさよりも、官兵衛の関心は、戦場であたら簡単に死んでゆく者たちの亡き骸にある。

 この官兵衛の視点も、戦がもたらす、修羅に囚われた動的な精神状態というよりは、一歩俯瞰した位置から人間界を見渡している、静的なものを感じる。

 ただそれは、見ていて痛快というものではなく、物足りなさも同時に有しているわけであり。

 この官兵衛の冷静さは、幼い頃に結婚の約束をした南沢奈央チャンが、同盟関係のためにほかに嫁ぐことになってしまうときにも、発揮されてしまいます。
 官兵衛は 「武家の習わしによる政略結婚でも、幸せはある」 という、自分の母親を見てきた経験や、諸般の事情から、幼なじみが奪われることを結局よしとしてしまう。
 これは自らのクレバーさが招いたことなんですが、この機に乗じた赤松氏によって、奈央チャンの命は危機にさらされることになるのです。

 この、「賢さがもたらす成功と蹉跌」 というコントラスト。 物語の構成が、やはり堅実です。

 そして、知的な官兵衛の物足りなさを今回補っていたのが、修羅の道をひた走る織田信長(江口洋介サン)だった。
 美濃の斎藤にやられて敗走する中で、自らが殺した実弟の亡霊を振り切るように、追手を返り討ちにしまくる信長。 「弟よ、そんなにオレが死ぬのが見たいか」、という絶望の中で、自分のことを心から案じて馳せ参じた、秀吉(竹中直人サン)に、ある種の光明を見い出す。
 この転換の仕方は、見事だったと感じます。
 同時にこの物語の動の部分を、信長が受け持った瞬間だと感じました。

 どうも地味~ですが、渋~いお話ですね。

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コメント

そういう渋〜いお話だったのね。(笑)半分しか見られなかった、オーマイガー!

仕事で遅くなってしまい、夕食の買物済ませて帰ったら、信長が秀吉に感激してました!(笑)今回はこういう主従関係の秀吉と信長なのね。(笑)信長が、江口さんだけあって、難癖はつけない。(笑)この信長を裏切る明智光秀は大変だわ〜!秀吉の中国地方攻めからの折り返しにたっぷり大義名分はつくけど。

字幕に娘がしてくれたんですけど、竹中半兵衛が格好良いくらいしか、私の脳裏には残ってません。

官兵衛と幼馴染の若い恋の雰囲気を、緑眩しい画面や、瀬せらぎなどの画面を合わせて撮ってる所などは、NHKらしい美しさというか、凝り方だったと思います。

では、今日もこれから仕事なので。やれやれです。(笑)

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

日々のお仕事、お疲れ様です。 明日は雪とか…大丈夫かな~。

秀吉の大返しは予定されていた?などという説もあるようでございますが、たぶん今年の秀吉はそういう奸智を駆使はしないでしょう(ハハ)。

どうも字幕にしようとする場合、すごく簡単な機種とそうでないものがあるみたいですね。 しかもアレ、ニュースのときなんか、すっごく邪魔だったりするんですよ(笑)。 その都度娘さんにはお手間がかかることになりますね(笑)。

小寺とか赤松とかやってるうちは、見てるのも新鮮ですが、これからどうなっていくのか、竹中半兵衛も早々に出てきたし、落ち着いて見ることが出来そうです。

リウ様
おはようございます。

「治に居いて乱を忘れず」ではなく「乱にあっても治を忘れず」といったところなのでしょうか。
こういう、その場に居る者が全員沸き立っているとき、「ちょっとお持ちください」と言える資質が、後の軍師としての活躍に繋がっていくという流れなのですかね。
恐らく、その最初のクライマックスが、秀吉に中国大返しを進言するところにくるのかもしれませんね。

話は変わりますが、南沢奈央ちゃんって、アンジェラ・アキさんが洋楽のスタンダードの歌詞を翻訳するっていうEテレの番組で、アシスタントをしていました。最近の若い女優さんとしては珍しく、落ち着いた知的を感じさせるコで、個人的には好みかも。ていうか、息子の嫁にしたい(笑)。
そういえば、何処となく若き日の竹下景子さんを思わせるところもありますよね。

あと、濱田岳くん。後々は筆頭家老になるらしいのですが、今はまるで藤吉郎(笑)。遠からず、ホンモノの秀吉役が回ってきそう。

Zai-Chen様
コメント下さり、ありがとうございます。

私は今年の大河、「浮足立っていない」、という印象を強く受けます。 それは官兵衛の冷静さがそうしている部分もありますが、第1回での戸田菜穂サンの死にかたもそうだったように、ぐわーっと盛り上げてお涙頂戴で、ということをあえてしない。 余計な過剰さを切り捨ててる気がするんですよ。

そんななかで、信長の母親に、大谷直子サンを持ってきたりする。 弟を殺したときに信長を睨みつけた大谷サンの演技は、もうそこだけでインパクトじゅうぶん。 ピンポイントなのに、さりげなくかなりすごいことをやっているのではないか、という気がいたします。

濱田クンはどうにも私、「金八」 のイメージが抜けきらないのですが(笑)、岡本太郎をやったり、なんか演技派として台頭してきている気がいたしますね。 彼、見ていると大柄な俳優が多い中で、ちょっと背が低いような気がするのだけれど、存在感が負けてない。

確かにそのうちに藤吉郎をやるような気もしますよね(笑)。

南沢奈央サンは、吉沢京子サンとかのイメージですね、世代が竹下サンより一昔前だけど(ハハ)。

細川の殿が乱心めされたかわかりませんが、隠遁生活を返上して、都知事選挙にお出になるそうで。すんなり舛添さんと思っていたのに。(笑)

リウ様、都知事選挙は乱世になりそうですよ。

殿はでも、もう、76歳だそうで。(笑)悠々自適の生活の方がお幸せだと思うのは他人の勝手なのでしょうね。

佐川急便の献金の事で揉めるんじゃないかという向きもありますが。殿、金持ちだから、一億の庶民価値、いまいちわかってないと思いますよ。(笑)

軍師官兵衛も、初恋の幕切れが、彼女の結婚だったのに、祝言当日に敵の来襲が!というところで、来週に続く!でしたね。

南沢さんは丸顔の美人さんですね。時代劇向きな。福々しい優しいお顔ですが、彼女の運命はいかに!来週もお仕事なのよね。(げんなり)

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

なんつーか(ハハ…)。 都民ながら、もうどっちゃでもいい感じですけどね(笑)。

ささ様のご興味の中心である藤村志保サンですが(笑)、どうでした? 私は2回目は1回目よりは元気だった気がします。 1回目の評判が悪かったから、声を入れ替えたのかな、と思うくらいでした。 別にどちらでも聴きとりにくくはございませんでしたが。

藤村サンのナレは重厚さ優先という感じなので、岡田クンファンのジャニオタ(この言い方、あまり好きではございませんが)が騒いでいるだけなのではないか、という感じがいたします。

藤村志保さんの語りは、違いありましたか?全く、気にならなかったです。(笑)1回目も2回目も!

私の場合、藤村さんが好きなのも幸いしてるかも。

ではまた。もう眠くて。明日も仕事。なんだか、擦り切れてしまいそう。無駄に太っているから無理だけど。(笑)

来週の官兵衛も、前日の土曜日が娘のセンター試験なので休みにしたので、日曜日は仕事です。仕事後だと、ゆっくり見れないです。八時というのは。

重厚なドラマもしんどいのではあるけど、そこは、疲れた自分に妥協したくない、気持ちもあって。いつまで、でも、見続けられるかしら。(笑)疲れた自分に負けてもいいという弱気にもなっているから。

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

まあ、「気のする」 レベルでしかないんですけどね。 なんか1回目より元気になっているような気がしましたよ、藤村サン。

ご自分の体調と相談しながらの視聴、ということになりましょうか。 まあ、あまり乗り気でないドラマなら、無理してご覧になる必要もないか、と思いますよ。 「風林火山」 をリタイアされているささ様なんですから。 今年のは明らかに 「風林火山」 タイプの大河です。 2回目までしか見てなくて断言するのもナンですが。

あまり無理をなされて、腰のほうを悪くされませんよう、お祈り申し上げますconfident

娘さん、センター試験ですか! 部外者ですけど、こちらもうまくいきますよう、僭越ながらお祈り申し上げますconfident

南沢さんが婚礼の為に乗る輿!かつて、婚礼の度にピンクのお輿に乗ってたお姫さまがいたなあ!と再放送を見ながら思い出しました。妙な感慨が。(笑)

今、尾野真千子さんがNHKに出ています。「足尾から来た女」というドラマに出られるそうで。今日前編だそうです。宣伝しておきますね。(笑)

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

娘さんがセンター試験なのにお母さんは…まあ別にやるこたないか(笑)。 頑張るのはご本人で、親は出来る限りそれを下支えするしかございませんもんね。 試験を受けるだけでも相当な出費なのでは? 親になってみないとそこらへんの苦労は実感できませんよね。

「足尾から来た女」 は録画しときました。 これから見ますcatface。 お姫様のことは、忘れました(笑)。

受験生の母としては、まず、娘リクエストのおにぎりをお弁当に作り、娘を二回も起こし!、お見送り!そこから先は本人に頑張ってもらって。後は自宅で待機。夕食も娘の好物を用意しました。(笑)で、結果は「世の中そんなに甘くない」だそうです。いい人生経験ができたのでは。

我が家は試験会場が当日、電車で行ける所なので、センター試験代と交通費でした。

それよりも、これからの大学個々の試験代の方が大変かも。我が家は違うけど、地方から、上京とかする場合、宿泊代もいるし。何校も受験すると、かなりキツイです。我が家の娘はバイト代で捻出するらしいです。なにせ、自宅から通える大学しか受験しないらしいし。(笑)

基本、本人任せの事後承諾になってます。入学金だけ、旦那担当(笑)

でも、今日は、仕事がこれから。まあ、なんやかんやで、生活費が大変なので、働かないと。(笑)今日は、官兵衛に間に合うかしら?

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

「足尾から来た女」 のレビューは現在執筆中です。 論旨が難解なので今日アップは出来ないと思います。 ご報告まで。

子供を育てるというのはホントにお金がかかるものですね。 私は子供がいないのでそのへんの苦労はございませんが、やはり親に対する感謝というのは、若いときの確かにございましたが、年々強くなっていくものであります。

ただ娘さんも、バイトで受験代を捻出とか、かなり自立していらっしゃる模様。 やはり自分の稼いだ金ともなると、気合が入るし目的意識もしっかりすると思うんですよ。

私なんか、親におんぶにだっこで、結局大学では難しいことは勉強したけどなにも身についてない感じですもんね。

本日も、半分だけ。(笑)

竜雷太さんはお亡くなりに。多分今回まででしょうね。後は回想かしら?

まあ、少しでも見られたので、良しとします。

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

ささ様の情熱のなさが伝わってくるようなコメント(笑)。

私も 「足尾から来た女」 のレビューをこねくり回していますが、かなり手こずっています。 最初に好き勝手にいろいろ書き過ぎた(笑)。 なんとか読みやすいように整理推敲していますが、今日もアップは無理みたいです。

もう、疲れて眠くて。仕事から帰って、夕食作って、後片付けと明日の弁当の下ごしらえして、風呂入って、寝る。それ以外、出来ない!(笑)

官兵衛をゆっくり、落ち着いて見れないんです。家に帰るとまず、愛犬のご飯!それから、人間の夕食。

荒木村重。監禁男が出てきましたね。(笑)

お話はとっても正統派の平凡さ。(笑)海賊王になる事もなく、黒船がやってくるわけでもなく。

もちろん、信長が姪っ子と戯れる事もなし。

私が見なくても、誰も困らないし。

眠気に負けそうです。

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

私もささ様と同じ状態ですね(笑)。 色々こなしているうちに眠くなり、あっという間にまた次の仕事の時間。 まったく1日24時間じゃ圧倒的に足りないです。

で、まだ第3回目の官兵衛も見ておりません。 今も睡魔が…(笑)。

私がもうちょっと裕福ならば、どーにでもできる時間が増えて毎日でもブログ記事をアップできるのに。 ビンボーヒマなし(笑)。

記事が寡作になってから、当ブログへのアクセス数もかなり減少しました。 やっぱり四六時中新作が出来ないと、読者のみなさんも離れていくものなのねcrying

実は「足尾からきた女」の記事も読んだのですが、ごめんなさい、ドラマを見れなかったです。

リウ様の記事は、コメントしなくても、どれも楽しく読ませてもらっています。

ささ様
コメントおよびお気遣い下さり、ありがとうございます。

スタパに尾野サンが出ているのまで見て、本編を見なかったんですか(笑)。

「足尾」 の記事は、文章がうまくいきませんでした。 寡作になると、どうも 「勘」 というものが戻ってきませんねcoldsweats01。 メリハリがつかなくなるんですよ。 読ませたい部分の強調とか。

「足尾」 は自分が、久しぶりに心動かされたドラマだったので、リキが入り過ぎてしまったきらいはございます。

土曜日は、裏で、なんと、ONE PIECEが!息子が録画しつつ、かじりついて見てまして、それを押しのける気力がなかったです。(笑)

息子はONE PIECEを毎週録画して、見るファンなものですから。高校生で、図体は大きくなっても、まだ、お子様なので。(笑)

ささ様
コメント下さり、ありがとうございます。

自分もオトナか、と言えば、話は軽いしアニメとか見てるし(笑)。 時々自分の顔とか手の甲とか見て、体の年齢のほうが精神の年齢よりずっと先を行っちゃってることに愕然といたします。 このまま、60になっても70になっても、「マジかよジイサンじゃねーかよ」 とか言ってるのかな(笑)。

ワンピースは、マンガだとゴチャゴチャし過ぎて話が分かんないんですが、アニメのほうはそんなことはなさそう、と言いながら見る気なし、です(笑)。

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» [軍師官兵衛] おたつが可愛いぞ/「軍師官兵衛」第二話「忘れえぬ初恋」 [窓の向こうに]
公式サイト http://www1.nhk.or.jp/kanbe/story/story02.html 出演 永井大(母里武兵衛) 南沢奈央(おたつ) 濱田岳(善助) 高岡早紀(お紺、小寺政職の正室) 益岡徹(櫛橋左京亮、小寺家の重臣) 金子ノブアキ(櫛橋左京進、小寺職隆の近習/左京亮の嫡男) 近藤芳正(... [続きを読む]

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

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  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

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    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

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    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
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  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

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    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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