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2014年4月 9日 (水)

「ブラック・プレジデント」 第1回 フジテレビ(関西テレビ)のプレゼンの方法こそ、考えたらどうだろう?

 ブラック企業の社長が、経営学をもう一度学ぼうと思って、社会人枠を使ってもう一度大学に入学――。
 ほかに惹起の言葉が見当たらないとはいえ、もうちょっとテレビ局も視聴者を呼び込む方法、つまり視聴者へのプレゼンの方法を考えたらいいんじゃないのかな?というのが、第1回を見終わった感想。
 つまり、最初のうちはすごく見くびって見てたんですけど、話が進行するにつれて、どんどん引き込まれていく感じだったんですよ。 このドラマは面白い。 もっと上手に番宣したらいいのに。 先週 「さんまのまんま」 で主人公の沢村一樹サンが出てたくらいだったな、私の視聴範囲では。 まあ制作が関テレだから、関西のバラエティに出るのは王道なんでしょうけど。

 私がこのドラマを見ようと思ったのは、別に大した意味はありません。 とりあえず刑事モノ事件モノ以外の新ドラマは全部チェックする習慣なんで。 今日も、録画していた分で同時間帯でやっているNHKの 「サイレント・プア」 のほうをきちんと見ようとして、まあその前にちょっと見とくか、みたいな感覚。

 で、
 最初のうちの反応。

 「ん~つまり、この人はブラック企業の社長ということになるのか…○タミの社長とかそーゆー話題を採り上げてんのか、お手軽でフジテレビらしいや…沢村サンはお調子者のエロ男爵…これも他局の人気キャラの流用…お手軽すぎるぞ…右腕が永井大…ちょっとミスキャストなんじゃないか?…役名が 『明智』 とか、『コイツ裏切る』 のフラグがもう立ってんじゃん(笑)…秘書は国仲涼子チャン…こないだまで 『ちゅらさん』 の再放送見てたんだけど、やっぱこの子は天真爛漫な役がいいわ…で、相手役は黒木メイサ…ああなんか、いかにもって感じだな…で、壇蜜がまたこれが、話題作りっぽいんだよな…」。

 つまりなんだか、つかみの段階でかなり、テレビ局のスケベ心がスケスケに見えちゃってるんですよ。 ブラック企業の社長が大学生たちと触れ合って何か化学反応が起きる。 ドラマとしてはそんな社会性を目的としているんだろうけど、その化学反応の様が容易に想像できてしまう。

 でも、私が最初にこのドラマに引き込まれたのは、このドラマの中で沢村サンが演じる 「ブラック企業の社長」 が、テレビ局の思惑とは裏腹に、ちっともブラックになっていないところを見たからでした。 それは私が曲がりなりにも経営者の崖っぷちにいるからで(笑)、この沢村社長の抱えるロジックというのは、会社を利益主体の生き物として考えた場合、至極当然のことばかりなんですよ。 あえて 「この社長はブラックでよろしく」 というテレビ局の思惑を反映させた形として、脚本家はこの社長に 「社員はポールペンと同じだ」、つまり使い捨てだと悪びれさせているようにも見える。 おそらくその 「ゆき過ぎた部分」 が、これからこの社長が経験していく大学生活の中で、修正されていくのだろう。

 まあ社長の立場からモノを言えば、社員というのは、やはりひとりひとりが主体性をもって行動しなければならない、と思うんですよ。 目的意識がなく、「やらされている感覚」 で仕事をしている社員は、まあ私に言わせれば不要、というか(なかなかそう切り出せないのが社長のつらいところというかダメなところというか)。

 たとえば沢村社長が、抜き打ちで支店を視察にやってきてあれこれと指示を出し、そこの従業員たちは 「社長は思いつきでいろいろ指示を出すけど、それをやるのは大変でサービス残業は増える一方、やってらんねーんだよ」 という意識で社長の指示に従っている。 そのうちその従業員たちは社長を不当労働で告発する。

 でもこれって、店内の模様替えでも何とか工夫すればあっという間に終わることだってあるかもしれないし、その効率を考え出すのも社員の主体性の一環なのではないか。 そもそも何が売れ筋でどうすれば売れるか、と頭を常に回転させていれば、沢村社長にダメ出しされることもない。 そんなところに仕事の喜びというものも生まれてくるだろうし、会社という生き物が活性化するカギというものがある。
 これを 「やらされている感覚」 で社長のきまぐれとか、いま流行りの 「ブラック」 という括りで断罪しようとすると、自分が会社の一員として役に立っていないことを、自ら正当化する口実になってしまう。

 そんな沢村社長から見ると、大学生というのはまあなんともお気楽な存在にしか見えてこない。

 彼らは彼らなりに、自分の夢と現実とのギャップと戦っているとか、なにかと大変なのかもしれない。
 でもそれって、社会に出てみると、わりとちっぽけでどうでもいいことだったりします。
 でもその一方では、やはり社会に出てみると、なんだかなるようになっちゃったりする。 成り行きで流されても、なんとか生きていけるんですよ。 確か沢村社長のセリフに、そんなのがあった気がする。
 社会で生きていくために戦ったことがある人から見れば、大学生あたりの悩みというのはとても稚拙に思えたりします。 誤解があっては困りますが。 なんとか生きていくぞ、という気迫がないから、なんか悩んじゃったりするんだよな、みたいな。 会社に入るのだって、それが目的じゃないんですよ。 手段のひとつなんですよ、仕事というのは。 だからマニュアルで、面接でこうしゃべれば好感度アップなんてよくやってるけど、小手先でどうにかなる問題じゃ、けっしてない。 要はやる気があるかどうかだ。 その会社に入るやる気、じゃないですよ(笑)。 自分は主体的に、どういう仕事をしたいのか、その目的がはっきりと見えている人が、やっぱり会社にとっても必要な人材となるのであって(まあその方向性が合致しなければ会社は採用なんかいたしませんが)。
 それとやはり、挫けない人ですよね。 難しい状況でもなんとかしようという気力が最後までありそうな人。

 この第1回目、沢村社長が大学で入った映画制作のサークルで、上映会をするのに15万が必要になる、というエピソードがありました。 かたや沢村社長は、15億の出資で頭を痛めている。 15万なんか 「はした金」 で、ポンと出しちゃったりするんですが、サークルの連中はそれをよしとしない。 「もらいやすいところから金を工面するのはなんか違う」、みたいな感覚。
 これって要するにカッコツケ、ということ。

 ここで沢村社長がサークルの仲間たちに説教をくらわすんですが、これが実に、観念的に堕すことのない生きた理論で。 「金を工面したければ、どんな手段を使ってでも工面しよう、と思え」、みたいな。 DHCの社長に借りるのもいいでしょう(爆)。

 それはそれとして(笑)つまり、「がむしゃらになってやらなければ自分たちのやりたいことなんか、出来はしない」、というスタンスなんですよ。

 そのためには、自分たちの作っているものに一生懸命に打ち込み、多くの人に見せたい、という自信と誇りに満ちているか。 そこが原点になるのだ、と。

 そして組織で動いている以上、ひとつのチームなのですから、互いに助け合い切磋琢磨し合って目的を遂行させていこうという気があるかどうか。

 でも、説教の途中で沢村社長は、口をつぐんでしまうのです。

 「こんな連中になにを言ったってしょうがない。 言ったってしょうがない連中になに言ったってムダ」。

 確かにこの映画サークルは、自分たちが作っている映画に対していい加減な姿勢だし、互いの理想の低さを慰め合って大した傷でもない傷をなめ合っているなあなあの組織だ。

 でも、果たしてそうなのか。

 彼らのやる気というのは、いまはただ単に眠っているだけかもしれない。

 沢村社長のほうこそ、「ゆとり」 という括りで、彼らの可能性に期待せず、芽を摘み取っているのかもしれない。

 ここらへん、回を追うごとに沢村社長とこのサークルの仲間たちが、どのように変わっていくのか。 そこらへんの化学変化が、まあありがちと言えばありがちなんだけれど。

 と、勝手に先読みしてドラマの芽を摘んでるのは、私のほうなのかもしれないし(笑)。

 で、その化学変化の中で、おそらく永井サン演じる明智は反旗を翻すんだろうし(笑)、黒木メイサチャンは沢村社長に惹かれていくんだろうし(笑)。
 いや、裏切るのは 「小早川」 かもしれん(笑)。 沢村社長の古くからの友達で、ただ会議のときに1票が入る要員として雇っているだけの男がいるんですよ、小早川っていう(笑)。

 この、黒木メイサチャンが大学の経営学の新米教師で、経営学を教えているクセにまったく金儲けとしての経営のロジックが欠落している、という設定も、ただきれいどころを講師に据えた、ということになっていないのがいい。
 メイサチャンは15万問題の時も、サークルの学生たちと同じ意見。 これを沢村社長は、「アンタも学生たちと同じ、狭い大学という枠の中で生きているだけで世間知らずだからそう考えるのだ」 とバッサリ切り捨てるのですが、ここらへんの切り口は実に見ていて素晴らしかったと感じます。 「大学という狭い世界」…「理化学研究所という狭い世界」…似ている…(笑)。

 で、メイサチャンも出世のために自分のカラダを使うのかどうか、という局面に立たされるわけですが(笑)、なにがなんでものし上がっていく、というギラギラした人なら、自分のフェロモンを有効活用するでしょうね(セクハラ御免)。

 「なんとなく生きてるんじゃねーよ、しょうがないで生きてるんじゃねーよ」「会社が自分になにをしてくれるかじゃない、自分が会社をどうしたいのかだ」 、という作り手の声が聞こえたようなこのドラマ。 エンディングタイトルで尾崎将也サンだったことが判明(遅えよ…笑)。

 尾崎サンも 「結婚できない男」 とか阿部寛サンとの一連の作品で私のお気に入りの脚本家さんだったけれど、「梅ちゃん先生」 で完全にミソがついた形だったからなー。 今回のはかなりよく出来てますよ!

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コメント

脚本家名を見て納得しましたね。
しかし沢村社長って作中のネーミング、
どうでしたっけ?

投稿: 巨炎 | 2014年4月 9日 (水) 13時40分

巨炎様
コメント下さり、ありがとうございます。

イヤ~、私も覚えてません(笑)。 番組HPで確認いたしましょう(メンド臭…笑)。

投稿: リウ | 2014年4月10日 (木) 12時54分

リウ様

いつも楽しく拝読しております。
私は年に一回ほど書き込んでいるリウ様と同世代のNobuと申します。

沢村一樹主演のドラマは、2011年放送の知る人ぞ知る秀作「DOCTORS〜最強の名医〜」が最高でしたね。
このドラマは全くやる気のない医者達が勤務する赤字経営の病院を、大学病院から転職した沢村が立て直すといったストーリーですが、ドラマの全体的なトーンはコミカルに仕上げられていました。それは演出のみならず沢村のキャラも大きく影響していたように感じます。

DOCTORSの主人公は終始ニコやかなのに腹黒さを持ち、対立する相手に歯切れ良く斬る、しかし孤独である故、憎めない・・。そんなとらえどころのない人物を演じられるのは、沢村の他に見当たりません。

「ブラック・プレジデント」はDOCTORSのシチュエーションと似ています。DOCTORSにおける沢村のスタンスは最後までぶれませんでしたが、今回はリウ様の言われる化学反応が起こるのかどうか楽しみです。
ちなみに主人公の名前は「三田村 幸雄(45)」です。

Nobu

投稿: Nobu | 2014年4月10日 (木) 13時20分

ブログ復活おめでとうございます!
いつも見てるだけの人間ですが、復活してくださって嬉しいです。
お体に無理の無い範囲でずっと続けてくださいね。

でも、「刑事モノ事件モノ以外の新ドラマは全部チェックする習慣」という言葉に、えええーそんなーとなってしまいました。汗

私も普段は刑事モノや事件モノは見ないほうですが、今期は「ビター・ブラッド」楽しみにしていまして、リウさんの感想を聞きたいと思っていたんです。
検討してもらえないでしょうか。リウさんお願いします!

投稿: U | 2014年4月11日 (金) 03時17分

Nobu様
コメント下さり、ありがとうございます。

年に1回とおっしゃらず(笑)、気楽にコメントを頂けたら嬉しいです。 1行、2行のコメントでも歓迎いたします。

「DOCTORS」 は確か、高嶋政伸サンが面白いという話をネットのどこかで読んだ気が…。
確かテレ朝でしたよね。 私はホンット、テレ朝のドラマって食わず嫌いでして(笑)。 ほんのたまーにしか見ないんですよ(笑)。 で、たまーに見たりすると、こないだの木村拓哉クンの 「宮本武蔵」(笑…っていいのかな)。 「ああやっぱりテレ朝はダメだ」 とか(笑)。 どうも自分の肌に合わないようですね(たまたま見たドラマが悪かったのかも)(「信長のシェフ」 は好きでしたし、平成仮面ライダーシリーズは欠かさず見てたし)(ちなみに今回のフルーツ仮面ライダーは、どうも私には合わないようです)。

あ、そうそう、三田村サン!(って、まだピンとこないけど…笑)。 沢村サンはブラック社長を演じようとしても、どうしても人の良さが見え隠れしてしまうような気がいたしました。 これを阿部寛サンがやったら、嫌味でしょうがない人物になったことでしょう(笑)。

投稿: リウ | 2014年4月11日 (金) 13時04分

U 様
コメント下さり、ありがとうございます。

いつもごひいきにしてくださって、誠にありがとうございます。 まあ実に怠惰な新着記事アップとなりそうですが、気長にお付き合いくださいましconfident

で、ずいぶんとアバウトなことを書いてしまったのですが、「刑事モノ以外全部録画」 というのはまったくのウソで(笑)、実は 「これはつまんなそうだ」 というヤツは最初から外しております。 とりわけ刑事・事件モノは最初から度外、の割合が大きい、ということで。 阿部サンの 「新参者」 とか大野クンの 「鍵のかかった部屋」 とか見てるし(笑)。 もっと言うと、医療モノもちょっと敬遠する傾向にあるかな~(笑)。

でも、頼まれればイヤとは申しません(笑)。 来週からですよね? チェックさせていただきます。 ただ渡辺篤郎サンは、個人的には苦手です(「外事警察」 の時も、セリフが聞き取りにくくて参った~…笑)。

投稿: リウ | 2014年4月11日 (金) 13時16分

リウ様

ぼちぼちupされて、モチベーション回復されてきたみたいで、ホッとしてます。

それにしても、

「刑事モノ以外全部録画」 。。。ぷぷっヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ でした〜

「ブラック・プレジデント」まずまずのstartでしょうか。「Doctors」の方がインパクトはありましたけど。。
 私としては「MOZU」の方が良かったかな。リウ様は警察関連はご覧にならないから、感想は期待できないかなぁ?

あと今のクールで私が気になってるのは、「ルーズヴェルト・ゲーム」 NHKの「ロング・グッバイ」 新しい月9となるか「極悪がんぼ」  そして「ホワイト・ラボ」。 
Uさま、おすすめの「ビターブラッド」は佐藤健くんが好きなので見るかも?です。

警察関連、医療関連と相変わらずの番組企画ですが、「ダブルフェイス」に続く「MOZU」はこれから楽しみになりそうです。

リウ様も、お仕事の関係でモチベーションが下がることもあるかと思いますが、気長に続けていってくださいませね。

投稿: rabi | 2014年4月11日 (金) 21時36分

rabi様
コメント下さり、ありがとうございます。

結構これでも、必死こいてアップしてるんですが(笑)。 でも 「ブラック・プレジデント」 の代わりに見そびれた 「サイレント・プア」 をまだ見てないとか(笑)、まあいくら4月になって多少は忙しくなくなったとはいえ、こんなもんでしょうか(ハハ)。

オノマチの月9はガチでしょうね(若者言葉を無理して使っている今日この頃…笑)。 他はあまり期待してません。 面白そうかなというのは 「銀二貫」 だったかな、これから見ますけど。 芦田愛菜チャンが出てるし(そこかよ)。 なんか、面白そうで実はそうでもなさそーな…、というのが今年の春ドラマは多いかな、という感じがします。

rabi様の気になっているドラマも、チェックしてみます。 もう始まっちゃってたらダメだけど。 なにしろきちんと予習してないもんで。 深夜ドラマもこういう場合面白いのを見逃しちゃったりするんですよねー。

投稿: リウ | 2014年4月12日 (土) 10時21分

朝、お礼の返事をしようと思ったら入力できなかったのですが、今、確認画面が出てホッとしました。
リウさん、ビタブラ観てくれるんですね! 嬉しいです。ありがとうございます。
リウさん好みではないと思いますが、感想楽しみにしております。☆

というか、上のほうのコメントで見つけちゃいました。
平成仮面ライダーシリーズは欠かさず見てたんですねw
最近、平成ライダー主演人気ランキングが出てましたけど、ビタブラはライダーやっていた佐藤健くん主演なので楽しみです。

ちなみに私は若いときの渡部篤郎さんの醸し出す雰囲気は好きだったんですが、コメディ演技は苦手なんです。 健くんと上手く化学反応を起こしてくれるといいなと期待してます。

投稿: U | 2014年4月13日 (日) 01時23分

U 様
コメント下さり、ありがとうございます。

私の平成ライダーは確かこの、佐藤クン主演の 「電王」 から。 それまでの平成ライダーは、どちらかというとイケメン起用で主婦層に人気とか、そちらにばかり話題が行ってて中身がどうも中途半端に思えていたので、見てませんでした。

いまにして思えばもうちょっとちゃんとチェックしてればなー、という感じですが。

「電王」 は 「史上最弱ライダー」 というのと 「仮面ライダーが電車に乗る?」 というコンセプトが興味深くて、平成ライダーとしてははじめてちゃんと見たんですが、そんなこともあってかお気に入りのシリーズですね。

あとは 「オーズ」 とか 「フォーゼ」 なんかが好きかな~。

「ブラック・プレジデント」 には、ライダーのひとりが参戦してますね(笑)。 仁藤…(笑)。

投稿: リウ | 2014年4月14日 (月) 11時54分

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