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2014年4月13日 (日)

「サイレント・プア」 第1回 ふわ~っと登場、ふわ~っと解決

 冒頭から失礼なことを申しますが、深田恭子チャン(深キョン)ももう31歳。 なんか前世紀から見ている印象があります(笑)。 でもずいぶんキャリアが長いというのに、なんかあんまりこの人は 「演技」 を感じさせることがない女優です。 いつもどこか、「ふわ~っと」 役を演じてしまう。
 これを意地悪なモノの見方で見れば、「ちっとも演技がうまくない」、ということになるのですが、妙な存在感がある。 「この子はいったい何を考えているんだろう」 と見る側に思わせてしまう妙な存在感です。
 大河ドラマ 「平清盛」 での平時子役のときが、この人のいちばん 「演技している」 姿だったように思うのですが、それでもやはりその存在感はどことなく頼りなげで、ふわ~っとした空気感のなかで、平家の行く末を共にした意思の強い人物を演じていた気がします。

 そんな深キョンが今回のNHKドラマ10では、コミュニティソーシャルワーカーという地域の福祉の仕事に就くことになって、自らも過去に何らかの傷を負いながらも、社会的弱者と呼ばれる人たちのケアをする。
 こういうシチュエーションであればやはりその人には、ある程度の強い意志とか、人助けをすることに対する思い入れとか、あってしかるべきなんですが、深キョンはどんな時でも深キョンでして(笑)。 ある意味木村拓哉クンがどんな役を演じても 「キムタク」 だ、というのと性格が似ている気がする。
 それはよく言えば 「自分というキャラクターを貫いている」、ということになるのでしょうが。

 で、冒頭から、深キョンは呼びかけても応答がないジイサマ(大地康雄サン)の部屋に屋根伝いで侵入しようと大立ち回りをするのですが、やっぱりなんか、なんの苦もなくやっちゃってる感じ(笑)。 大変さが伝わってこない、というか(笑)。

 その第1回目のケア対象者は、いわゆる 「ゴミ屋敷」 に住んでいる老夫人。
 このご夫人を香川京子サンが演じているわけですが、こちらもちょっと私の考えるリアルからは遠い、というか。 まだ倍賞美津子サンあたりが演じているとリアルなんですが(失礼)。 確か倍賞サン、同じドラマ10の 「八日目の蝉」 かなんかでゴミ屋敷に住んでたよな(違うかな)。 「TAKE5俺たちは愛を盗めるか」 でもホームレスとかやってたし。 なんか汚れてる役が多いような(重ねて失礼)。

 そんなことは置いといて(笑)、この香川京子サン、ゴミ屋敷から出ると結構品のいい老婦人になってて、ファストフード店でフツーに店員と気さくに話してたりする。
 私が考える 「ゴミ屋敷に住んでる人」 って、なんかどこか社会に背を向けてて、昼間はいるかいないか分かんないけど夜になると活動しはじめて、って感じなんだけど。

 で結局、このご婦人がゴミをためている原因、というのが、家を出てったきり戻らない息子のいないさみしさを埋めるためのものである、というのがこのドラマの説明だったと思うのですが、どうもその理由もなんとなく茫洋としていてよく分からない。 こうだから→こうなった、という必然性に欠けている気がする。

 でも、ドラマはこのゴミ屋敷の庭にあった栗の木を中心として、深キョンと香川サンの共通の思いを抱き込むような形で、なんとなくふわ~っと解決してしまう。

 なんか特別なことをやってるわけでもない、どこかに見ているものを揺さぶるようなものがあるわけでもないのに、ただ過去への思いだけがじわじわと見ている者を包んでいく。

 それが深田恭子チャンの持つ、なんとなくふわ~っとした雰囲気と合致しているんですよ。

 わきを固めるのが、福祉課の課長の北村有起哉サン。 深キョンの祖父役で米倉斉加年サン。 ここらへんの存在感で深キョンの頼りなさを埋めようとしている気もいたしますが、でも 「演技派」 であるこのお二人の印象も、「今回は深キョンの不確定な存在感に寄り添おう」 というスタンスで演技していらっしゃるように見受けられます。

 まあ、なんか見逃がしてもさほど苦にはならない作りだと感じますが、深キョンが抱える過去の傷というものが、そのふわ~っとした演技にどのような影響を及ぼしていくのか、というものは興味深い気がします。

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