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2014年12月26日 (金)

「クリスマスの約束2014」 今年は約束の 「y」 くらいでしたが…(笑)

 出演ミュージシャンたちによる井上陽水サンの 「最後のニュース」 で幕を開けた、小田サンの入魂音楽番組 「クリスマスの約束」。 「原子力」 という言葉がまるで予言のように使われたこの曲をやる、ということは、今年の 「クリスマスの約束」 は社会的なメッセージ色の強いものになるのか、と思っていたら。

 ここから2時間の番組中、ほぼ1時間40分くらいは 「2001」 からのこの番組の総集編。
 まあこの番組を録画したものは何度か見ていたのですが、久しぶりに見たから結構新鮮で、特に気にはならなかった、と告白してしまいましょう。
 とりわけ2009年のJ-POPの巨大な叙事詩、「22'50''」 は何度見ても圧巻のひと言で、これはたぶん、日本のミュージック・シーンにおいて後世まで語り継がれるべき 「一大事件」 と呼べるモニュメントである、と断言したくなります。 何度見ても泣ける。

 この組曲はおそらく、参加した人たちがレーベルを超えて多岐にわたることや、著作権上の理由から、CDとか配信になる可能性はゼロであるといえます。 すなわちこの曲をエラソーに流せるのは(笑)TBSだけ、ということになる(笑)。 番組のディレクターか何か知らんが、この組曲の制作過程で 「これをやる目的が分からん」 とかほざいていたところを当のTBSが流すのも、実に出来レースの印象がぬぐえないのですが、どうも今年の 「クリスマスの約束」 の、総集編的な 「放り投げられた」 感の後ろに、「小田サンとTBSの間で何かがあったのではなかろうか」 という勘ぐりを挟み込む余地が生まれてしまった気がする。

 ただ、 「22'50''」 がひとつのピークとして、その後のこの番組の存在意味を失わせつつある、ということも同時に感じるのです。

 今回の 「総集編」 でも語られていたように、番組当初、小田サンの呼びかけにゲストとして応えてくれたミュージシャンは、ただのひとりもいなかった。
 それは13年前当時、もはや21世紀になっていたにもかかわらず、前世紀のような 「テレビに対する不信」 であるとか、ミュージシャンどうしのあいだにあった壁、自分の歌に対する独自性へのこだわり、自閉性みたいなものが、いまだに厳然とあった、ということを提示していた。
 その壁が氷解していったのは、それは小田サンがこの番組を辛抱強く継続していったことに主な原因があるのだけれども、これって先に掲げた、ミュージシャンたちがそれまで持っていたこだわり、というものが氷解していった過程なのではないか、と思うこともあります。

 その根底には、ミュージシャンたち自身が、他人とコラボレートすることによって何かを得たがっている、現状のミュージック・シーンに対する閉塞感を打破したいという欲求の発露があったかもしれない。
 そのためには、自分の中に存在していた、ミュージシャン特有の強力なATフィールドをこじ開ける必要があった、と。

 ただこの、「22'50''」 みたいな巨大なコラボレートがその後、ミュージック・シーンに根付いているか、というとそこまでには至っていない。
 「クリスマスの約束」 には、もしかするとそんなミュージック・シーンのカオス的な融合が宿命づけられているのかもしれない、そんな気もするのです(オーゲサか)。

 そして長~い総集編が終わってよーやく始まった 「クリスマスの約束2014」(笑)。
 ゲストは細野晴臣サンです。
 はっぴいえんどの曲をやるのかな、と思っていたら、チャプリンのスタンダード・ナンバー、「スマイル」。 ちょっと肩透かし。
 細野サンというとこの、はっぴいえんどとYMOという、超メジャーなバンドの構成員であったことは小田サンから触れられていましたが、ワタシ的にはこの人は、ベースギタープレイヤー。
 小田サンがいちばん最初の 「クリスマスの約束」 でたった一人で演奏した、「ひこうき雲」 をはじめとして、ユーミン初期のアルバムを強力にサポートしている、という印象が大きくて。
 だから絵的には小田サンがあらためて 「ひこうき雲」 を歌って、細野サンがそのバックであの印象的なベースを弾く、というのが見たかったな。

 ただ、やはりこういう総集編みたいなのを流されるとですね、「この番組の目的とか、役割って、もう終わったのかな」、なんてさびしい気にもなるんですよ。
 まあ今年はこれでイイですから、来年また、じっくりと楽しめる番組を期待します。
 ある意味では、完全に紅白歌合戦などよりも、日本のうた歌いたちの本気というものを垣間見ることのできる番組なのですから。

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テレビ」カテゴリの記事

コメント

お久しぶりです(^^ゞ
今年のクリ約はこちらで書きました。
http://ami-go45.hatenablog.com/entry/2014/12/26/083207
ちょうど1週間前、12月20日、
TBSチャンネルで2013年のクリ約が放送されておりました。

思うところは色々ありまして
番組予約をしようとEPG番組表を見ても
ギリギリまで「番組内容発表までしばらくお待ちください」でしたし
新聞広告も例年になくシンプルでしたし
毎日のラテ欄には「13年間の集大成」と
あったとかなかったとか・・・
もしかしてだけど♪もしかしてだけど♪
放送されない可能性があったんじゃないの♪

・・そう感じてもおかしくなかったわけで。

ネット民が騒ぐように
「約束が違う!」とは思わなかった。
どこぞの口パク番組より、良かったんじゃないの?
別に怒ってなんかいませんよ。

ただ小田さんも67歳だし
もう終焉に向かっているのかな。
リウさんも言われるように
この番組の役割は、もう終わろうとしているのかもしれませんね。


あみーご長嶋様
コメント下さり、ありがとうございます。

あみーご様はホントに堅実にサイトを運営していらっしゃいますね。 リンク先見ました。 私なんぞは多忙だ、PCの調子が悪い、スランプだ(どこが?とお思いのかたもいらっしゃるでしょう)と、記事の過疎化がここに極まっているわけですが。

せめて1アクセスにつき1円が入るとかいうシステムにでもなってくれれゃもっとやる気も上がるんでしょーが…(爆)。

有名人のブログなどにはそれに似たシステムもあるらしいですが、私みたいなしがないブロガーにゃただ羨ましいだけのお話で。 アフィリエイトもようやらんし。

なんにしても、あみーご様からコメントをいただくということは、まだ首の皮一枚でこのブログに注目してくださっている、ということで、今後のモチベーションの糧といたします。 ありがとうございます。

肝心の 「クリ約2014」 についてですが。

ネット民は、タダでこういう至高の番組を見せてもらっているのに、ワガママ多過ぎですよ(笑)。 以前にやってたような、「小田サンぽ」 みたいのでもいいんじゃないですかね?(笑)。 「ババア元気」 とか(笑)。

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BOOKS

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 下
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ紹介記事より抜粋)。 本書下巻では、1962年のレコードデビューまでが書かれています。

  • マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上

    マーク・ルイソン: ザ・ビートルズ史 上
     1600ページも費やして、この上下巻はまだ彼らのデビューまでしか書かれていない。 3部作計6巻のうち2巻に過ぎないのだ。 なんと気の遠くなるような作業なのだろう。  本書はビートルズを語るうえで孤高の一作となるはずだ。 虚飾をすっかり剥ぎ取った、20世紀最大の奇跡に潜む真実が、これを読めば理解されるはずである(当ブログ記事より抜粋)。 この上巻ではビートルズの祖先から遡ってリバプールで人気に火が付き始めたところまでが書いてあります。

  • ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白

    ポール・デュ・ノイヤー: ポール・マッカートニー 告白
    まず驚かされるのが、表紙のポールの写真です。 よくこんなのが採用されたな、というくらい、刻まれた年輪が顕著に分かる 「年老いたポール」。 飾り気のないその写真に、「素のポール」 をあぶり出そう、という心意気が見える。 そして実際、著者のその目論見は、成功しているように思えます。 何より大きいのは、「NME」「Q」「MOJO」 など音楽メディアで長年記者を務めてきた著者がポールと同じリバプールの出身者である、ということ。 さらにポールと同じファースト・ネームであること。 だからポールはまるで自分の分身に話しかけるかのように、時折同郷人にしか分からない言葉で気さくに著者に話しかける。 この本を読む者は、まずその 「不思議なリラックス感」 に包まれるはずです。  本の構成は大きく二つに分かれます。 前半ではビートルズからウィングス、ソロに至るポールのたどってきた長い長い歴史、後半ではポールの人格に迫る試みがなされていく。 そのインタビューは、一気に行なわれたものではありません。 著者がNMEの記者だった1979年のものから、明示はされていないがおそらく2013年、「NEW」 の発売前後が最新のものではないか、と思われます。 実際読んだ感覚では 「キス・オン・ザ・ボトム」 あたりが最新のような気もする。 その30年以上にわたる膨大なポールへのインタビューを、項目によって構成し直しているようです。 ですから、今年(2016年)亡くなったジョージ・マーティンについてのポールの見解であるとか、最新の情報が提示されているわけではない。 ポールの情報というのはこの歳になってもなお日々更新型ですから、その点については物足りなさが確実にあります。 さらに、30年以上というとポールのものの考え方にも変化変遷があってしかるべきだと思うのですが、30年以上をリミックスにかけているからその変化というものがつかめてこないもどかしさがある。 表紙を飾ったポールの 「老い」 という問題にも、この本はきちんと答えてくれているわけではない。 さらに言えば、ジョン・レノンの死について多くが割かれているのとは対照的に、2001年に亡くなったジョージ・ハリソンの死についての記述はない。 正直なところ、このような本を読み漁ってきた身としては、衝撃に値するような情報が書かれているわけではありません。 しかし前述したような、リラックスしたムードのなかでポールと語らっているような疑似体験を共有できる強みが、この本にはある。 この本全体に貫かれているのが、この心地よさなのだ、と思うのです。 その心地よさが乱れるパートがあります。 自身の失敗作、どうでもいい作品について語るときのポールは多分に感情的になりがちであり、イライラした様子を隠しません。 特に 「シークレット・フレンド」 を語るポールのくだりはポールファンなら一読に値する部分でしょう。 しかしそのイライラも、ポールの人間性が垣間見える瞬間としてこの本にとっては必要なパートなのです。 3000円以上と、この本は決して安くはない部類の本です。 ただその値段に見合うパフォーマンスは兼ね備えています。 この本と付き合った1か月足らずの間、心地よい体験をすることができました(アマゾンの自身のカスタマーレビューより)。

  • : レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]

    レコード・コレクターズ 2011年 07月号 [雑誌]
    全200ページ程度のボリュームのなかで、キャンディーズに関する特集記事は50ページ。 ただし、これが濃い。 全シングル曲、ほぼほとんどのアルバムの解説は当然として、彼女たちの芸能界における歴史から見た考察、コメディエンヌとしての彼女たち、DVD解説など多岐にわたり、キャンディーズが分析されています。 特に圧巻は、レア音源に関する記述。 ここまで調べている読み物には、個人的にはお目にかかったことはありません。 700円。

MUSIC

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(スーパー・デラックス・エディション)(4CD+DVD+BD)
    ロック界、いや、すべてのポップミュージックにおけるアルバムの中で史上最高と称され、すでに世界文化遺産の域にまで達しているこのアルバム。 そのアルバムの発売50周年を記念して、スペシャルエディションがリリースされます。 なかでもブッ飛ぶのがこのスーパースペシャルボックスセット。 CD4枚組であらたなリミックスのステレオ盤1枚、モノ盤1枚、初期テイク集が2枚、さらにブルーレイ1枚とDVD1枚で5.1サラウンド、ハイレゾ音源、ドキュメント映像 「メイキングオブサージェントペパーズ」 のデジタルリマスター等々、卒倒するようなラインナップです。 18、000円プラス税と値は張りますが、史上最高の名盤だからこそこれは買い。 5月26日の発売までに予約をしておけば、アマゾンならば値下がりした時に値段がそのあと高騰しても最安値で購入できます。 ビーファンならずとも、これは注目ですぞ!

  • 山口 百恵 -

    山口 百恵: ゴールデン☆アイドル 山口百恵(完全生産限定盤)
    全シングルA・B面プラスボーナストラック(「あなたへの子守歌」)を、山口百恵名義としては初のブルースペックCDとしてリリース。 音はいわゆるドンシャリ系ではなく、アナログ盤に準拠した原音に忠実な印象です。 パッケージングはアナログシングル盤サイズで中袋、CDを納めるケースが完全にドーナツ盤をイメージしています(よく言えば斬新…笑、悪く言えばチャッチイ…笑)。 しかしその発想は買える(笑)。 ほぼ原寸大のシングルジャケットと裏の歌詞カードの複製ブックレット。 ただスキャニングは欲を言えばもう一歩。 当時シングル盤を中心に聴いていたかたなら、この編集盤はかなりの 「買い」 です。 しかしこのジャケット表紙の写真、スッピン風で個人的にはすごく好き。

  • デイヴ・グルーシン&リー・リトナー -

    デイヴ・グルーシン&リー・リトナー: Two Worlds / Grusin & Ritenour
    NHK朝ドラ 「花子とアン」 で美人のスコット先生が夜な夜な歌い、チビはなチャンがすっかり覚えてしまったイギリス民謡、「ザ・ウォーター・イズ・ワイド(流れは広く)」。 このアルバムでルネ・フレミングが歌っていたのを思い出しました。 ルネのソプラノはけっして大袈裟でなく上品で、私のとてもお気に入りのソプラノ歌手ですね。 このアルバム自体は全体的にクラシックにギターのリー・リトナーが絡むフュージョンぽいものなのですが、故・黒田恭一サン評するところの、「大人が聴く音楽」。 胸を締め付けるような哀しみと、すべてを包み込むようないたわりに満ちていて、私の人生のなかでも最上位に位置する愛聴盤です。

  • 桜田淳子 -

    桜田淳子: ゴールデン☆ベスト 桜田淳子~シングル・コレクション
    彼女の活動期に発売されたシングルをすべて網羅したベスト盤。 確かに後年のものほど馴染みがありませんが、選曲漏れがないので、彼女の存在とは何だったのか自体に思いが至るベスト盤です。 音も楽器の音像がよくてなかなかいいマスタリングをしている気がします。 2600円程度で推移しています。

  • ザ・ビートルズ -

    ザ・ビートルズ: ザ・ビートルズBOX(限定生産品)(USBメモリ)
    パソコンにUSB端子があり(たいていついてると思います)、パソコンで音楽が聴ける環境をお持ちの人ならば、聴くことができます。 現在のテクノロジーで最もいい音質で聴ける、ビートルズの音楽です。 ただし国内版にもかかわらず、訳詞とか一切なし。 ジャケットもブックレットもパソコンデータ。 純粋に音楽だけ楽しみたい人向けです。 また、曲間にコンマ何秒かのブランクが入ります。 「アビイ・ロード」 のメドレーも同様です。 しかし、音はさすがに、すごい。 大きな音量であればある程、目の前にビートルズが迫ってくる勢いです。 ツヤが違います。

  • The Beatles -

    The Beatles: The Beatles [USB]
    こちら上記の海外版。 内容的には国内版とほぼ一緒なので、値段が安いこちらのほうがいいでしょう。

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