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2014年12月28日 (日)

ビートルズは今年(2014年)、ポールを含めて完全に金ヅル状態

 今年(2014年)も、ビートルズに関する話題は尽きることがなかった。
 これはとりもなおさず、彼らが未だに世界一のスーパーバンドであることの証左なのだが、その話題のほとんどは、長年のビートルズファンにとって苦々しいものばかりであった。

 まず日本にとってのいちばんの話題は、やはり5月のポール来日公演の中止であろう。 この公演初日に行った私も、モロにこの影響を受けた。
 しかしあとになってみると、「中止になったまさにその場に居合わせた」 ということ自体が、なにかとても貴重な体験をした、と考えている。
 結局のところ、ポールの病気は腸捻転だったらしい。 これについては最近、ポールから来年(2015年)再来日の約束がされたことの報道があったので、こちらはもう、当然行く心構え満々である。 仕事を休んででも行く(笑)。

 再来日のスケジュールとしては、また東京ドームとかお決まりの会場が報道されているが、私としてはなんとしても、次は野外でポールを見たいと熱望している。
 そもそも中止になった国立競技場が、ポールの来日公演にとって初の野外となる予定だった。
 野外ともなれば、「007死ぬのは奴らだ」 でのお決まりである、火薬を使った演出も派手さを増し、花火が上がり放題のものすごいものになるであろう。

 しかし同時に再来日の会場として取り沙汰されているのが、日本武道館の公演である。
 これについては今年(2014年)、その料金の高さがかなりの話題に上った。
 これは武道館のキャパが1万人しかないことに興行的なネックがあることが問題なのだが、最高で10万円、というその値段はおそらく、金持ちしか相手にしていない商売と言われても仕方なかろう。
 これはその歴史的価値から言っても、それくらいボッてもいい気もするのだが、そもそも高い料金で自分たちを見せる、ということについては、ビートルズの精神とおよそ大きくかけ離れている、と言わざるを得ない。

 かつてジョン・レノンは、「安い席の人は拍手を、高い席の人は宝石をジャラジャラ鳴らして下さい」 と言い放った。 お高くとまっている客の多かったロイヤルコンサートでの強烈な皮肉だ。
 つまり、武道館公演を10万円もの値段を出してポールを見る人に対しては、「宝石をジャラジャラ鳴らして応援してください」、ということが、ビートルズの精神として叶っていることなのだ。

 しかし、ここまでビートルズが伝説化し、ポールの年齢なども考えると、客席の料金が高騰することは、むしろやむを得ないこととも言える。
 それに、長年ビーファンをやっていれば、それなりにお金のやりくりもできるというものだ。 自分へのご褒美に、という考え方自体が私は嫌いだが(笑)、自分の努力の対価として高い料金を出してポールの武道館公演を見ようという人を、私はけっして非難するものではない。 ジョンが皮肉ったのは、札束にモノを言って本当に自分たちを観たい人たちを蹴散らす金持ちたちの傲慢に対してだったからだ。

 問題なのは、そういった事情もみんな計算し、高い料金を吹っ掛けてくる、プロモーターとか、ポールやビートルズを取り巻く連中である。

 実は、私が苦々しく感じているもっとも核心の問題がこれだ。

 今年(2014年)、ビートルズはアメリカ上陸、および日本に紹介されて爆発的な人気を獲得してから、50年という佳節にあたった。
 それに便乗するかのごとく、EMIから販売権を譲り受けたユニバーサルミュージックは 「USボックス」「JAPANボックス」 といったボックスものを乱発。
 私が最も苦々しく感じているのは、このユニバーサルのアコギな商売なのである。

 かつてEMIでVol.2まで出ていた企画モノ、「キャピトルボックス」 は今回の 「USボックス」 とまるきり意趣を同じくするものだが、当時アメリカで発売されたラウドミックスやエコーかかりまくりバージョンをそのまま再現し、さらにステレオヴァージョンとモノヴァージョンを2イン1にした、今にして考えるとかなり良心的なボックスセットだった。 さらにジャケットの作りもいい加減で(笑)、「これぞアメリカ流」 という皮肉を図らずも演出していた気がする(極めつけはボックスセット自体の作りで、気をつけないとCDを出すときにかなりヤバかった…笑)。

 しかし今年出された 「USボックス」 は、その音源を2009年リマスターのものと統一させた(「JAPANボックス」 も同様の措置が採られた)。
 これはこのボックスの価値自体を大幅に下げる所業である。
 ユニバーサルは、これをかなり意図的にやっているフシがある。
 こうすれば、のちにかつてのEMIバージョンに準拠したボックスが、もう一度作れる、そんな意図を感じるのだ。

 ポールのCDの売り方も同様である。

 ポールについてはEMI時代にも前科があるのだが、去年出されたレーテストCDである 「NEW」 を、ヴァージョンを変えながら3種も売り出した。 しかも完全な後出しジャンケン方式。 これは紛れもなく、ファンを裏切る行為でしかない。 完全なものがあとから発売されるのであれば、それだけを買うに越したことがないではないか(しかも一番最後の完全版と目されるものも、実質的には完全版ではなく、結局全部網羅するには3種買わねばならない)(厳密には2種、最初のだけ買わなきゃいいのか)(いや、ジャケットの体裁が違う…やっぱり3種だ…笑)(AKB方式が業界を浸透して、同じものを買わせるということに罪悪感がなくなっているのではないか?)。

 オリジナルに少々違うものをいちいちつけて、同じものを3度も買わせる。
 いくらなんでも薄汚すぎる。
 これが、ユニバーサルの商売なのだ。

 こうなってくるとポールのアーカイヴ・シリーズというのも 「同じものを買わせる」 一環に見えてきてしまうのだが、今年の11月に発売された 「ヴィーナス・アンド・マーズ」 では、なんと音飛びの不良品まで売りつける暴挙に出た。 しかも現在のところそのフォローは一切ない。 あのなぁ。 いい加減にしろよユニバーサル。 0コンマ何秒かなんて問題ないとでも思っているのか? さんざん発売延期させて、しかも値段までつり上げたあげくにこれだ。
 回収して正規のヤツを賠償するなんて発想自体がないんだろう。 あとからコソコソ正規のヤツを発売して、もう一回それを買わせる魂胆なんだろう。 我慢ならない。

 このユニバーサルのダーティ・ビジネスは年末も滞りなく行なわれた。
 すなわち、ビートルズのCDの高音質盤(SHM-CD)リリースである。
 さらにはジョン・レノンのSACDもリリースされた。

 同じものを手を変え品を変え売り続ける。
 マニアはこれを買い続けるしかない、という因業につけこんでいるのだ。 良心のかけらさえ見当たらない。

 私はもうとっくに見限ったのであるが、確かにもう増え続けることのないミュージシャンの音源を買わせるのは、この方法しかなかろう。
 しかし本当のファンが望んでいるのは、もっと本丸があることを、ユニバーサルは知る由すらないのではないか。 いや、知っててじらしとるのだろう。 フザケンナ、と言いたい。

 今年行われるはずだった武道館公演に関しても、20歳以下の人は1500円とか、いかにもよさそうなことをブチ上げていたが、これは実は、こうしたアコギな商売に乗せられ彼らの音源を買いまくるマニアを増やそう、という魂胆が根底にあることは間違いない。 こういう発想は、ユニバーサルだけでなく彼らの取り巻き全体からあふれ出ているのだ。

 いい加減にしろよ、どいつもこいつも。

 来年(2015年)のポールの公演が、いったいどのくらいの目ん玉飛び出る値段になるかは分からないが、せめて客席くらい選べたらいい…のだが、そんなことは無理無理無理無理………(ハハ)。
 2013年の東京ドームでS席だったにも関わらず、いちばんうしろの壁のほうが近い席に座らされ、一緒に歌ってたら 「うるさいよ!」 とまで言われた最悪の東京公演の、リベンジをさせていただきたいものだ。

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